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2020年5月14日 (木)

検察官定年延長法反対に広がる輪

 テレビも新聞もニュースといえば新型コロナウイルス関連がほとんどである。そんな中で国会では「国家公務員や検察官の定年を段階的に65歳に引き上げる」法改正案の審議が野党の反対にも関わらず委員長の職権で衆議院内閣委員会審議が始まった。またもや数を恃んだ強行である。

 野党は「コロナ感染症対策に全力を尽くすべきさなかに、火事場泥棒的に押し通そうとするなど、断じて許されない」と先送りを求めて来たのだ。いわば不要不急の法案である。

 コロナ対策は緩慢な対応で、PCR検査も、マスクも生活や仕事補償なども、相変わらず進んでいない状況である。そんな中でこの改正法はしゃにむに大急ぎでやろうというのだ。
 

 この時期に強引に国会を通そうというのは、安倍内閣が2月に閣議決定した、安倍政権寄りの東京高検の黒川検事長の定年延長を後付けで合法化するためである。いわば全く政権の都合のために独立すべき検察まで支配してしまおうというのだ。


この動きに対し、検察官の定年を65歳に引き上げ、内閣の判断で検察幹部の「役職定年」を延長できるようにする法改正案を認めていいのか――。作家や漫画家、俳優、音楽家らが10日未明、疑義を唱える声をツイッター上で次々と上げた。「#(ハッシュタグ)検察庁法改正案に抗議します」の投稿が相次ぎ、その数は午前8時過ぎには約150万件、同10時過ぎには200万件を超えたと朝日デジタルニュースは伝える。

 10日午後一時現在で反対のツイート数は250万件に達したといっていたが、11日早朝には470万人になっていた。非常な速さである。コロナのために街頭演説や集会などで反対運動ができない中でSNSによって広がっているのは凄い。

 私はツイッターをやっていないので参加できないのが残念であるが、SNSでは法改正案への抗議として、ハッシュタグ(#検察庁法改正案に抗議します)で賛意を示したのは、俳優の浅野忠信さん、秋元才加さん、芸人の大久保佳代子さん、漫画家のしりあがり寿さん、羽海野チカさんら。小泉今日子さん本人によるものとみられる投稿もあったと報じられている。

 弁護士も1600人以上が反対の署名をしている。反対がもっともっと広がるとよい。

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コメント

安保法制の解釈改憲、森友学園、加計学園、桜を見る会、河井全法相夫妻へ1億5千万円の選挙資金供与、など何度も政権が吹っ飛ぶ事件を無事?乗り越えて来られたのは政権に協力的な検察官のおかげでしょうね。しかしいつまでもこんなことがまかり通る訳がありません。命を懸けて証拠文書を残した赤木俊夫さんも、大阪地検特捜部に証拠を押収されてうやむやになり、悔しかったでしょう。たとえ検察庁定年延長法案が強行採決されても、法案が施行されるまでに必ず訴訟が起きると思われます。その前に黒川氏は良心に従って自主的に退職されるのが一番かと思います。

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