« コロナウイルス対策、日本と韓国の違いはなぜ? | トップページ | タピオカミルクティーを飲んでみたが »

2020年3月 3日 (火)

安倍首相の独断で決められた全国的休校要請

 29日の朝日新聞の社会面に「学校混乱の就業日」という大見出しが躍った。突然の休校要請で混乱するのは分かり切ったことであった。この措置を決めたのは安倍首相の独断であったと朝日新聞は29日朝刊で伝えた。

 27日の午後1時半に官邸に腹心の今井首相補佐官、萩生田文科相、藤原事務次官らを呼んだ。この日の午前、首相は藤原次官に、全国一斉休校も選択肢との意向を伝えてあったという。藤原次官から報告を聞いた萩生田大臣は、休校になって保護者が仕事を休まなければならなくなったら休業補償をどうするのかとただした。今井補佐官は「大丈夫」と応じたが、萩生田氏は「補償の問題をクリアできないと春休みの前倒しはできない」と食い下がったという。

 結局、首相が「こちらが責任を持つ」と答えて決まったというのだ。首相に一斉休校を決めさせたのは今井氏だとう。今回は菅官房長官は蚊帳の外だった。

 こうして27日の夜の対策本部で首相が「来週3月2日から春休みまで臨時休業を行うように要請します」と宣言したのだ。児童生徒が学校に来るのは、翌日の28日だけである。29日は土曜日、3月1日は日曜日で実質29日からの臨時休業ということになるのだ。

 首長が夜中にこの伝達を受け、それを教育委員会に伝え、さらに学校長に伝え、学校長は教職員に伝えたのだと思われる。時間の余裕は全くない状態であったのだ。全国一斉休校という史上初の決定を、いくらコロナウイルスが広がりを見せているとはいえ、唐突に決定し実施させて、あとは「現場で予期にはからえ」では現場は混乱するばかりである。江戸時代の殿様でもこんな無謀なやりかたはしなかったであろう。

 丸投げされた地方自治体は、それぞれ異なる対応をしたのは当然である。名古屋市や愛知県のようにまともに受けてすぐさま休業にしたところや金沢市長のように休業にしないところなどが出たのは仕方がない。

 安倍首相がここまで大急ぎで要請したのは、これまでコロナウイルス対策が後手後手に回っていると批判されてきたので名誉挽回のためだと言われる。それにしても拙速のそしりは免れないであろう。

|

« コロナウイルス対策、日本と韓国の違いはなぜ? | トップページ | タピオカミルクティーを飲んでみたが »

新型コロナウイルス」カテゴリの記事

コメント

萩生田大臣が多少は抵抗を示したというのはテレビではあまり報道されていないので興味深い記事です。
とはいえコロナ対策が大詰めのはずの2月22日に萩生田大臣が、首里城再建のために1分1秒を争うわけではない視察に訪れる様子がテレビに映されているのを見て、さらには25日から国公立大学の入学試験が予定通りに行なわれているのを見て、文科省が危機感を持って対策を練っているようには私には思えませんでした。
人混みを避けるようにと厚労省が言っている以上、通勤ラッシュがいくらかでも緩和するように高校と大学には1時限目の授業を中止してほしいと、おそくても2月10日までには「要請」すべきだと私でさえ考えたものです。
加えて休校に備えた対策を考えるように、その時点で教育委員会には内示を出しておくべきでした。
しかし、ここ数日の混乱ぶりを見るといずれも行なわれていなかったようです。
スタートでこけるとどこまで行っても後手です。

投稿: たりらりら | 2020年3月 3日 (火) 10時44分

支持率が下がったので後先を考えずに名誉挽回のために独断で休校を決めたのでしょう。それにしてもコロナ感染者数が韓国の4335人、イタリアの2015人、イランの1500人(3日現在)に比べて日本はクルーズ船を含めて980人というのはどう考えても少ないですね。これは重症者しかPCR検査をしないという国の方針が徹底されて軽症者は検査してもらえないことの結果ですね。実際の感染者数がどれくらいいるのか、軽症者が感染拡大の大きなカギになると思います。1月22日で中国の感染者数は440人、死者9人でしたが、現在感染者は8万人を超えて死者2912人に増えています。軽症ではPCR検査してもらえないことが国民の不安をより大きくしていると感じます。

投稿: danny | 2020年3月 3日 (火) 09時26分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« コロナウイルス対策、日本と韓国の違いはなぜ? | トップページ | タピオカミルクティーを飲んでみたが »