「スカーレット」を観てきて
NHK朝の連続テレビ小説「スカーレット」、2月11日放送分はセータを編み上げて持ってきた大野陽子の店の椅子に腰かけたまま動かなくなり、ナレーションで「マツが亡くなって3年経った」と流れた。なんとも安易な進め方だ。
富田靖子演じる貴美子の母マツは、おとなしくて争わない人として描かれてきて、それを富田は好演していた。
マツと父親の常治は恋愛結婚だが、常治は飲んだくれで、ちゃぶ台をひっくり返すような乱暴な男であった。どうしてこの二人が寄り添ったのか不思議であった。
スカーレットには、常治の行動のようにオーバーに描かれる場面がよくあった。妹の直子が奔放な娘であったし、大野信作と貴美子の妹百合とのなれそめの描き方もかなりドタバタしていた。
女性初の陶芸家を目指す貴美子は、自然釉を求めて穴窯を作り苦労をして求めるものを焼き上げたのだが、そのあたりの葛藤の描き方が物足りなかった。何回か火を入れて成功した程度で、焼き上げたときの感動が伝わらなかった。
このドラマで、分からないことは他にも、貴美子と夫八郎との別れである。内弟子の三津と八郎の不倫が原因のようだがはっきりとは分からない。八郎と貴美子の穴窯への考え方の違いなのか、定かではない。
八郎は貴美子より先に陶芸家として名を成したはずなのに、貴美子と別れた後陶芸の道はどうなったのかも分からない。
カエルの子はカエルで、八郎と貴美子の子どもの武志も陶芸家を目指すことになった。安易な設定だと感じるがどうであろうか。
残すところ1か月半ほどとなり、追い込みに入ると思われるが、女性初の陶芸家貴美子をどのように成長させていくのであろうか。
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