「富士(山)」という柿―①―
果物はどれも好きだが、中でも柿が大好きである。12月に入ったので富有柿もそろそろ終わりに近づく。先日、「富士山」という柿を買って来た。下の写真のように大きくてぽっちゃりしている。のだろう。この柿によく似た柿で「江戸柿」というのがある。「富士山」より少し早く出回るようだ。
ネットで調べたら、江戸柿も富士柿も同種類のようだ。もとは甲州百目という柿から出ている。甲州百目は古くから日本各地でみられる大型の不完全渋柿で、その大きさと釣鐘状の形に特徴がある。
大きさが百匁(ひゃくもんめ)=約375gもあると言うことから、「ひゃくもんめ柿」と呼ばれるようになり、それが訛って「百目(ひゃくめ)柿」になったと言われているという。
名前の由来になっている甲州地方では、主に干し柿にして食べられているが、渋抜き処理をして生で食べても美味しい柿である。甲州百目は各地で作られてきたこともあり、その土地によって様々な名称で呼ばれている。代表的なものは、「蜂屋柿」「江戸柿」「代白柿」「富士柿」などだ。
江戸柿は奈良や京都など近畿での名称で、奈良県西吉野の特産である。干し柿にされるほか、おき熟し柿(ずくしがき)にして食べたりするが、ガスによる渋抜きを経て熟し柿にされ、京都中央卸売市場に出荷されたものが代白柿と呼ばれているという。
私が行くスーパーでは奈良産の江戸柿を売っていたが、本場のものであったのだ。
富士柿は、昭和2年愛媛県八幡浜市の弁上三郎左エ門氏が発見した蜂屋柿の変異種とされている。同地の特産として栽培され、収穫後35度の焼酎で5日間じっくりと渋を抜くアルコール脱渋法のみを使うとされている。逆さにすると富士の山ににて大きいことから富士柿と命名されたという。
蜂屋柿は、蜂屋柿は岐阜県美濃加茂市蜂屋町で古くから作られてきたことから呼ばれるようになった名称で、この地の特産となっている。またこの柿を使った干し柿が「堂上蜂屋柿」として全国的に有名である。とてもおいしい干し柿であるが値段も高い。この辺では吊るし柿ように売られている。
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百目柿や冨士柿という呼び名は知りませんでした。当地では美嚢柿と呼んでいます。こちらでは渋柿は愛宕柿が多くて、あとは昔から小さな渋柿を植えている家が多く、よく正月用の干し柿を作っていました。うちも昨日富有柿の収穫が終わったところですが、たくさん実をつけすぎて小さいのが多かったですが、とても甘いです。あと1本富有柿の枝変わりで「諫早」を植えていますが、こちらは実が大きくなります。完全に熟す手前の少し柔らかくなり始めたころが一番甘くておいしいですね。気温が低くなって柿が赤くなって毎日たくさんの柿の落ち葉の掃除に追わています。
投稿: danny | 2019年12月 3日 (火) 07時15分