香港区議選,民主派圧勝がすごい!
政府への抗議デモをずっと続けてきた香港で、24日、区議会選挙で民主派が圧勝した。452議席のうち385議席を獲得、率でいうと8割をこえたという。もっとも小選挙区制だから、議席数ではそうだが、得票率では3:2だとか。それでもすごい。改選前は民主派の議席は役割で、親中派が圧倒していたのを大逆転したのだから。NHKの番組に「逆転人生」というのがあるが、まさに大逆転である。
投票率も71.23%だったそうだから、大多数の香港市民が関心を持って投票に行ったことがわかる。この選挙の議席の結果を中国では報じていないらしい。いくら隠しても、今は隠し切れないのに、中国本土の人に知らせない中国政府。知る権利はどうなっているのか。
区議会選挙は香港では唯一の市民による選挙であるから、広範な市民による政府への信任投票となった。6月頃から本格化した抗議デモで示された民意が、圧勝でお墨付きを得たのだ。これによって民主派は普通選挙の実現や警察の暴力を検証する独立調査委員会の設置などの政府への要求を強めた行くものとみられる。
民主派の連日の抗議デモのエネルギーに驚かされたが、憂えていたのは空港を閉鎖するとか、道路にレンガなどをならべるとか、商店を破壊するとかの暴力行為である。暴力的な抗議活動はやるべきでないと以前に指摘したが、相変わらずエスカレートしていた。それにもかかわらず、抗議活動に参加しない人たちからも支持をされたのは刮目である。
香港政府や中国政府は香港の民意を受け止めて対処すべきである。林鄭月娥行政府長官は「政府は虚心に市民の意見に耳を傾ける」と述べたが、どこの指導者も尤もらしいことを言っておいて実行はしない。それでは問題はいつまでも解決されないであろう。しかしながら、中国が後ろにいる以上その力が陰に陽に伸ばされて来るであろう。民主派はこれからどう運動を進めるのか見ものである。
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