2024年3月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31            

最近のトラックバック

無料ブログはココログ

« N国党はナチの再来か? | トップページ | やっとわかった関電役員金品受領問題 »

2019年10月 6日 (日)

映画「記憶にございません」を見て

 三谷幸喜作監督の「記憶にございません」を見た。「記憶にございません」は政治家が誤魔化すときの決まり文句だ。この映画では現職の総理大臣黒田啓介が石を投げつけられ、記憶を喪失したところから始まる。本当に記憶を失ったという設定である。主演の総理は三谷がこの人以外にはないと決めていた中井喜一が演じた。

 この総理大臣は支持率がたった2.3%というひどいものだ。消費税を上げたり、大企業に減税をしたりで一般国民の生活を圧迫し、支持率が低いのだ。そして生活苦にあえぐ大工から石を投げつけられるのだ。右の額に当たったので記憶を失ってしまう。しかし、記憶喪失を他の人に知られてはまずいので3人の秘書官がガードする。

 総理の奥さんや子どもなど身内にも内緒である。3人の秘書官はディーン・フジオカの井坂政策秘書官、小池栄子の番場事務秘書官。井坂は総理夫人と不倫関係があるとされる。番場秘書官はよい総理になってほしいと思っている。鶴丸官房長官は草苅正雄が演じるが、黒田内閣の事実上のボスで強権を持っている。

 権謀術数とスキャンダラスな政界を風刺してコメディとして描かれる。それは安倍政権がやってきたことを下敷きにしてチクリと刺し、笑いをとっている。映画の進行を見ながらこれはあれのことだなと想像がつく。

 佐藤浩市演じる金目当てのごろつき記者が弱点を握って金のために動く様子も面白い。

 総理自身も野党第2党の吉田羊の女性党首と性的な関係にあったようだが、それも忘れてしまう。木村佳乃の演じるアメリカ大統領が来日し、ゴルフを忘れてしまったのにゴルフでもてなすことになったり、料理ができないのに自分で手作りでもてなすと招待したりするところもうまく笑いを取っている。共同記者会見ではアメリカの要求を受け入れることになっていたのに、拒否をして、官房長官を慌てさせるが、大統領からそういう率直な関係が大事なのだと称賛され面目を施す。これなどトランプの要求に屈した安倍総理を皮肉っているみたいに感じられた。

 黒田総理は結局正常に戻るのだが、記憶を失ったことから性格が変わり、真面目な政治をしようと心がける。その姿に番場秘書官は喜ぶ。また、夫人との関係も1から出直すために、愛しているとこともあろうに国会の党首討論で宣言する。でも、支持率が回復すると期待されたが、ほとんど影響しなかった。

 父親を嫌っていた息子が夢と理想を取り戻した総理を見て、最後に父親のような総理になりたいと言って喜ばせる。

 この映画を見て、時の権力を風刺することが喜劇の本当の役割ではないかと思った。その中で権力を持つ連中のゆがみを指摘し、正していくようにするのだ。安倍政権には風刺に使える材料が山ほどあるのに、その点ではまだまだ不十分であると感じた。

 

« N国党はナチの再来か? | トップページ | やっとわかった関電役員金品受領問題 »

映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« N国党はナチの再来か? | トップページ | やっとわかった関電役員金品受領問題 »