蝉の大合唱、蝉の小便、そしてミミズの「自死?」
6号台風が行ってから梅雨があけ、晴れた暑い日が続いている。8月1日の朝、いつものようにウオーキングに行った。山崎川沿いの桜並木を歩いて行く。蝉の鳴き声が絶え間ないが、桜の葉がよく茂っているところは蝉の鳴き声が特に激しく、ジャージャーとうるさい。「蝉しぐれ」という言葉がふと頭に浮かんだ。
「時雨」は秋の末から冬の初め頃に降る雨で、蝉の合唱を降ったりやんだりする時雨に例えたものであろう。昔の人は味な言葉を残したものだ。だが、この時期の蝉の鳴きようは時雨なんてものではない。汗をかきながら歩いていると煩さは頭に響き余計に暑くなる。
そんな蝉の大合唱の中を歩いていたら、鼎橋の辺りで急に頭に水がかかった。咄嗟に「蝉の小便だ」と分かった。子どもの頃よく蝉取りをしに行ったものだが、蝉が飛び立つ瞬間に小便を掛けていくことがあった。それが脳裏をよぎったのであった。蝉に小便をかけられても少しも涼しくはない。
「蝉の小便」を検索したら、飛び立つときに体を軽くするためという説や膀胱が弱いからという説があるようだ。体内の余剰水分や消化吸収中の樹液を外に排泄しているだけで、外敵を狙っている訳ではない。蝉の尿はほとんど水で無害だという。
道の上にはときどきアブラゼミやクマゼミの死骸が落ちていた。最近はクマゼミが増えているようだがアブラゼミもいることが分かる。でも、蝉の鳴き声はクマゼミが多いように聞こえる。田辺公園の近くでクマゼミが数匹落ちているのを見た。
田辺公園と言えば、左右田橋からの路上にはミミズの死骸やまだ生きているミミズをいっぱい見た。例年暑いこの時期に大量のミミズが死んでいる、または死にかかっているのを見る。これまでもblogで取り上げたことがあった。
どうして梅雨明け近くから明けて暑くなる頃ミミズが路上に出てきて「自死」をするのか不思議でならなかった。ミミズは細い若いミミズも、太くて長い主のようなミミズもいる。なぜコンクリートの上で死ぬのか?大きな疑問であった。
ネットで調べてみたら、ミミズがコンクリートの道の上で死ぬことを取り上げたサイトがいくつも見つかった。その理由を探っている人もいるのだ。それによるといろんな仮説があってまだ定説はないようである。
東京学芸大学の藍名誉教授の説では、「環形動物のミミズは、呼吸のための装置を持っていません。それで、体の表面全体で呼吸をしている訳です。つまり”皮膚呼吸”です。」皮膚呼吸が原因で、地中から地上に逃れてしまうのだという。どうしてか?「呼吸器が無いために、雨水が溜まった土のなかではやがて息苦しくなります。また、土が太陽光で熱くなったとき、体温調節のできないミミズは必死で地上に這い出てしまいます。いずれも目のないミミズにとっては、もっとも危険な生きるための逃避。それが生命を落とすことになるという訳です」
また、こんな説明もあった。土が雨でしめってしまうと土の中の酸素の量が少なくなり苦しくなってそとにでてくるというのだ。外に出て土の中に戻ろうとしても、つい分がどんどん乾いていくので、地面が固くなって戻れなくなる。そのうちに体の水分も乾いてしまい身動きが取れなくなってしまうのではないかという説である。
梅雨が終わるころから死骸を見るのが多くなるのはそういうことかと思った。
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