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2019年7月14日 (日)

ゲノム編集食品が出回るという記事

 朝日新聞9日朝刊の2面に「ゲノム編集食品 食卓へ」という記事が大きく出ていた。ゲノムとか遺伝子とかよく聞く言葉だが理解が難しい。ゲノムというのは遺伝子情報のことで、DNAという分子でできた生き物の設計図だと書いてある。ゲノムにある遺伝子のわずかな変化が、動植物の肉づきや色味を左右することがあるのだ。

 DNAが自然に切れてつなぎ戻される際、まれに突然変異を起こす。これを狙いを定めて人工的にやろうというのが「CRISPR CAS9」というゲノム編集だという。

 筑波大学の江面浩教授はゲノム編集技術を使い、GABAという成分を通常の4~5倍含むミニトマトを開発した。1日に2つ食べれば血圧の上昇を抑えられると期待できるという。このトマトが食卓に上るゲノム編集食品の国産第1号の候補で来年にも発売される見込みだという。

 問題はゲノム編集技術を使った食品の安全性だ。記事によると、国へ届け出がなくても罰則はなく、食品表示の義務化も見送られる見通しだというのだ。つまり、消費者はゲノム編集食品かどうかを知るすべがないのだ。

 どうして届け出の義務や表示の義務化をしないのかというと、自然の突然変異と人工的突然変異の区別ができないからだそうだ。自然の突然変異を利用して品種改良されたものはこれまで安全性の問題は全くなかった。区別がつかなくて検査法がないから、ゲノム編集食品であってもゲノム編集ではないと主張する業者が出ることも予想されるという。

 農業・食品産業技術総合研究機構の小松晃上級研究員は「精度が高いうえに安全面は従来の品種改良で作られた農作物と同じ」と話している。トマト以外にも収量が多くなるイネとか芽に毒のないジャガイモ、身が多いマダイなどが開発ちゅうだそうだ。

 広く出回って問題ないと確認されるまで口にしない方がよいのか?技術を信頼していくしかないのか?おそらく米国など外国からの輸入食品にはゲノム編集のものがあって知らずに食べているかも知れない。

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