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2019年5月17日 (金)

他人ごとではない「老老介護の果てに」という記事

 朝日新聞5月13日朝刊の社会面に「無口な夫 老老介護の果てに」という記事があった。読んでみて他人ごとではないと感じた。

 リードには、「高齢者が高齢者を介護する「老老介護」。その疲れを理由に、無理心中や自殺をする人が後を絶たない。愛知県内でも3月以降、こうしたケースが続いており、介護で追い込まれていく高齢者の姿を映しだしている。」と書いてあった。

 続いて記事本文には、「厚生労働省の国民生活基礎調査(2017年)によると、国内の全世帯の約4分のⅠにあたる1319万7千世帯が高齢者(65歳以上)だけで暮らす。」と書いてあった。まさに我が家もその中に入るのだと自覚した。

 息子が亡くなって1年半余り、夫婦2人だけで暮らして来たのだが、老老という自覚はなかった。有難いことにまだ二人ともこれまでと同じように元気に生活しているからだ。でも、この記事を読んで、我々もいつ突然に老老介護になるやも知れないと思ったのだ。

 我が家の近所では、夫婦二人だけの世帯は我が家だけであるが、夫を亡くした独り暮らしの高齢女性は何人かいる。近くに子どもが住んでいる独居者はいいが、私のように子どもが遠くにいて独居の人もいる。

 我が家は二人で支え合って生活しているので元気なうちはよいが、どちらかが身体的に不自由になると、老老介護になってしまう。記事によると16年の同じ調査では、介護が必要な高齢者の約半数が、同居の高齢者に介護されている、いわゆる「老老介護」だという。調査を開始した01年から増加傾向にあるという。

 男性介護者は増えている。16年の同居の主な介護者の男女比は男性34%、女性66%だそうだ。女性の方が多いのは納得できるが男性介護者が07年より6ポイント増加と書いてある。

 我が家は私は毎朝ウオーキングに行き、日中もボランティアやコーラスなど外へ出て他者と交わる生活をしている。一方、妻は家の中にいて家事中心の生活である。私はサプリメントを摂るが妻は一切摂らない。私は医者によく行くが、妻は医者に行こうとしない。私は早寝早起きだが、妻は真逆である。国立の老人の健康を研究しているところで研究対象にしてほしいくらいだ。

 私は健康志向の生活をしているからといって、私の方が健康長寿でいられるかどうかは分からない。いつも心配をしているのは、どちらかが認知症などになって他方を介護しなければならなくなることだ。高齢になると認知症だけでなく、どんな障害が現れるかも予測できないのだ。

 そういう訳で日々年をとるから、日々老老介護の問題と向き合って行かなければならないのだ。

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