我が家は築50年の古家
今住んでいる家を建てたのは30代前半であった。友人たちが家を新築しているのを見て欲しくなり、思い切って建てることにしたのであった。
資金はあるはずがなく、共済組合から借りた。連帯保証人には友人がなってくれた。借りた金は400万円ぐらいだったと思う。
資金が少ないから立派な檜の家を建てることはできず、カナダ産の栂を使った安普請であった。妻の友人の夫に設計士がいたので依頼したが、出来るだけ安くするため節約できるところは節約してくれた。
そんな家でも新築を手に入れたときは嬉しかった。子どもは小さかったが広間で遊ぶことができピアノも置くことができた。
そのときは退職する頃にまた建て替えればよいと思っていた。高度成長期が来て金利もとてもよかったからだ。
ところが退職するころには金利は下がるし、老後のことを考えるととても建て替えなどできなかった。そしてあっという間に50年が経ってしまった。
だだ私は家の手入れだけはことあるごとにしてきた。建て増しをしたり、屋根を2重にしたり、外壁を取り換えたり、内装をかえたりなどであった。キッチンは当時のままだが、トイレや浴室もかえた。また一応耐震の補強もやった。
それでこれまでに使った費用は2千数百万円になろう。それでも退職までに借金は返せたし手入れをして住んできたことはよかったと思っている。
友人知人たちの多くは立派な家を売ってマンションに住み替えている。歳をとるとマンションがいいと言っている。ネットを見ると「高齢になると戸建がよいかマンションがよいか」という記事も見られる。
いた住んでいる家を担保にして金を借りることもできるみたいだ。中古のマンションを買って住み替えると断捨離もできるし、それも一つの手だと思うこともあるが踏ん切りがつかない。
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