シルクドソレイユキュリオス2019を観た
シルクドソレイユ2019名古屋公演を名古屋ドーム隣の特設会場で観た。ドームと比べると会場のドームは小さかったが、中に入ると広い演技場と売店などのスペースがあり大きく感じた。
天井が高く、広い舞台の前に観客席が広がっていた。私と娘夫婦の三人で観に行ったのだが、インターネットで購入した席はDゾーンの18列で、舞台からはやや遠く感じたが真正面であった。
舞台は丸く真ん中に出入りの出来るところがあり、その両側に何を表すのか知らないが高いものが設置されていて、開演10分前ぐらいに人が登って左側の人は紙飛行機を飛ばしていた。
舞台の中央やや右の高いところにデジタルの表示があって11:10、11.11とときどき表示が変っていた。後で分かったのだが、19世紀のある1分間の出来事を演じるのだということであった。
会場はほとんどがSS席に指定されていて、舞台両脇のS席は敬遠されたのか人が少なかった。
開演前に何人かの人が出てきて何やらやっていたが、16時に演技が始まった。オープニングは「カオス・シンクロ1900(オープニング)」。会場に機関車が現れ、駅で停車すると次々と乗客たちが降りてくる。その恰好は昆虫や鉄のボイラー?バネのスカート、蛇腹のズボンなど奇妙奇天烈であった。でも、最初の10分余りは何をやっているのかサッパリ分からない退屈なものであった。
ジャグリングや椅子を巧みに使ったダンスがあり少し舞台に引きつけられた。パーカッションにアクロバットとステージのあちこちでパフォーマンスが繰り広げられた。
続いて男女のアーティストが地上約4メートルの装置の上で宙返りなどアクロバティックな技を繰り広げる「ロシアン・クレードル」。これは素晴らしかった。男性アーティストが女性アーティストを宙へと放ち、またキャッチする。人間空中ブランコともいえる大技に拍手が巻き起こった。
圧巻は予想外の展開を見せる「バランシング・オン・チェア」。積み上げた椅子の上で繰り広げるバランス芸。天井からも椅子が下がって来て一人の男が椅子を積み上げて行く。そして下から伸びて来た椅子の男と接触する。いったいどういう仕掛けだろうと思った。
振り子のような装置の上で行うバランス芸「ローラ・ボーラ」もすごかった。驚きのバランス感覚であった。
海の中の生き物に扮した女性たちが柔らかな身体を動かして演じるパフォーマンスも華麗で素晴らしかった。
人間が1人だけで物が自動で動くものもあったがこれは面白くなかった。
30分のトイレ休憩の後、17時半からの後半は「アクロネット」からスタート。ステージ全体を覆うほどの大きなネットで行われるトランポリンの技の数々。高い天井まで届きそうなほど飛び跳ねるアーティストたち。
「エアリアル・ストラップ」では、ふたりの男性アーティストがリボンを使って一糸乱れぬパフォーマンスで会場を縦横無尽に動き回った。
「ヨーヨー」もあり、巧みにヨーヨーを操った。また天井から降りてきた大きな気球に舞台のテーブルで指だけを使って演じるものを投射してみせる「シアター・オブ・ハンズ」も変っていた。
最後は人間ピラミッドや宙返りなど驚きのアクロバットを次々と披露する「バンキン」。装置は使わず、身体だけを使って繰り広げる素晴らしいパフォーマンスであった。客席にまで来て演じた。
シルクドソレイユの音楽は素晴らしいといわれるか、歌や楽器の生演奏をシーンに合わせて演奏者が場所を替えて演奏していた。音響効果もよくて演技にもよくマッチしていた。
キュリオス』とは「好奇心」と「骨董品」という意味を持つ言葉。舞台は産業革命の時代を彷彿させながらも、近未来を感じさせる雰囲気に包まれている。
目に見えない世界が存在すると信じているシーカー(主人公)が、骨董品などのコレクションの中から間に合わせのアイテムで作った機械の世界に足を踏み入れたことから動き始める物語。
その時刻は「11:11」。欧米では数字の1が並ぶ11時11分は「偶然が重なり合うような幸運な時間」と言われている。私たちはその幸運の1分間を、シーカーや風変わりなキャラクターたちと共に旅をするというしかけなのだという。
シルクドソレイユはカナダのケベックで1984年に作られた。 Cirque du Soleilは直訳すると「太陽のサーカス」というそうだ。
残念だったのは、開演前に写真は最後に撮ることができます。合図をしますと言ったのに合図がなかったことだ。写真を撮ることができなかった。
もう一つ残念だと思うのは、13500円も席料を取りながら、紙一枚のプログラムもないことであった。普通無料の劇やコンサートでもプログラムを出している。項目だけでもよいから演目の入ったプログラムを出すべきであろう。プログラムが欲しければ金を出して買えというのは観衆と文化をバカにしたやり方だ。ちなみにこのblogはネットで調べて書いた。
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