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2018年8月19日 (日)

戦争に行ったことによる兵士の精神疾患は無かったというウソ

 8月16日の朝日新聞では、「消された戦争」という記事で、太平洋戦争に赤紙で狩り出された日本兵の心の病のことを取上げていた。

  リードでは「戦場での体験や軍隊生活を原因として、心に傷を負った多くの日本兵がいた。しかし、そうした人たちは、この社会に存在しないかのように扱われてきた」とある。実際日本では戦争に行ったことによるPTSDが問題にされたことは無かったように思う。

  記事では、学徒出陣で、旧満州へ行き、戦後4年間はシベリアに抑留された男性が、帰国後、幻聴に襲われ、自傷行為を繰り返し、40代後半から30年間も精神科に入院。施設に移ってから精神科の診療所に通ったことを書いている。この男性は統合失調症とされて、その治療を受けてきたのであった。しかし、本当はPTSDではなかったのかと医師は言っている。

  上官の命令で殺したのだが子どもの泣き叫ぶ声が聞こえ、表情が浮かぶことに悩まされ続けたのだ。そのことを70年後に医師に告白したのであった。

  記事によると、戦時中、精神疾患を発病した日本兵は主に、千葉県の国府台陸軍病院に送られた。1937年から1945年の終戦までに1万人余りが入院した。

  当時の医師たちは精神疾患は個人の弱さに原因があると考え、専門病院は効率的に前線に戻すために設けられた。「『天皇の軍隊』にとって、心を病む兵士は、恥とされた」のだと歴史学者中村江里氏は話している。

  「当時の陸軍省医事課長は『戦争神経症なる精神病は幸いにして1名も発生していませぬことは、皇国民の特質士気の旺盛なることを如実に示すもの』と講演している」と記事はいう。

  天皇の赤子である日本人が心を病むなどというのはもっての外で、不忠義とされたのだ。「見過ごされてきた背景には、私たちの社会の偏見や差別もある」と先の中村氏は指摘している。

  国を挙げて戦うために、国民は教化され、誤った思考を正しいと思うようになっていたのだ。天皇陛下の御為にと、ただそれだけを忠義として尽くすように強制されたのであった。

  「内地へ帰されたら新聞にすぐ出されます。国賊を出したというので両親も兄弟も土地にいられません」と医師に訴えた記録が残っているという。私には容易に理解できることである。新聞も戦争協力であったから国賊扱いをして平気であったのだ。

  この新聞記事の中で驚いたことは、イラクやインド洋に派遣され、帰国後に自殺した自衛官が61人もいたということだ。歴代防衛大臣も安倍首相も何事もなかったかのように語り、自衛隊の海外派兵ができるようにしたがとんでもない話だ。兵士の命を「鴻毛より軽し」とした旧軍隊と変わりがないではないか。

 アメリカは、イラク、アフガニスタンなどに派遣した兵士が、帰国後PTSDを患った数の余りにも多いことで、日本に肩代わりをさせようとしているのだ。戦争へ行くことは生易しいことではないことを、若い人たちはよく知るべきである。

 

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