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2018年8月31日 (金)

実にひどい、障害者雇用の不正

 障害者の雇用が水増しされていた問題は連日メディアで報道されている。しかも、中央省庁だけでなく、地方自治体でも行われ、立法の国会事務局や司法の裁判所でも行われていたというのだから、言うべき言葉を失う。何とも情けない、酷い実態である。

  8月29日の朝日新聞には中央官庁の詳しいい数字が出ていたが、合計で3460人が水増しされていたというのだ。税金を扱う国税庁は1002人も水増しだ。障害者の雇用については当時の法律で2.3%と決められていて、国谷自治体、企業などには法定雇用率以上の障害者を雇う義務がある。その義務を怠って誤魔化していたのだ。

  算入できる対象者は、厚生労働省のガイドラインで定めていて、原則、身体障害者手帳や知的障害者の療育手帳、精神障碍者保健福祉手帳などの公布を受けている人などとする。

  大事なことは、雇う側はこれらの証明書類を確認する必要があるのだが、それを怠っていたのだ。がんや糖尿病などの持病の人を本人に知らせずに障害者にしていたケースもあるという。

  朝日新聞によると、おもな水増しの手法は

 ①職員本人が申告した病名のみにもとづき障害者と判断

②法廷雇用率の対象者であることを本人に知らせずに算入

③歴代人事担当者が「障害者手帳などを確認しなくてもよい」と引き継ぎ

④本来は「0.5人」と数えるべき短時間勤務の職員を「1人」とカウント

 以上は中央官庁の例であるが、これらの手法はどの一つをとっても言語道断である。地方自治体にも裁判所にも広がっているというから、もっとさまざまな手法が取られているに違いない。

 障害者手帳など確実に障害者と証明されている書類を確認するだけなのに、そんな簡単なことがやられていないというのは信じられない。障害者が仕事を見つけるのは大変だと思われるが、そうした人たちを愚弄するにも甚だしい。

 一般企業の場合は罰則があり、おそらくこんな不正は少ないのだろうが、模範となるべき公的機関で堂々と不正が行われてきたというのは許せない。安倍政権になって森友・加計学園のような不正が行われても、のらりくらりと逃げ回って誤魔化してしまった。行政官庁もどこも責任感のない綱紀の乱れが当たり前になってしまっているのだ。

 こうした不正や誤魔化しに対して罰がないというのがおかしい。道義的にも法的にも責任をとらせるべきである。

 今後こうしたことがおきないように徹底した対策を講じるべきである。そして合法的に雇われる資格のある障害者をきちんと雇用すべきである。

 

 

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コメント

国や地方自治体が先頭に立って障碍者手帳や療育手帳などがない者を障碍者と偽って、各省庁で堂々と不正を行う。その結果多くの障碍者は働く場所も機会も生活の手段も働く喜びも奪われている。公文書の改ざんや破棄も国が先頭になって不正のやり方の見本と、それがばれた時の言い訳(記憶にございませんetc)を示す。それを手本にして民間企業でもデータ改ざんを行う。バレるまで不正をやり続ける。今度は公文書に記録を残さないやり方を作り出す。こんなことが国の隅々まで蔓延する情けない国になってしまいましたね。

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