ボランティアの鑑 2歳児を救助した尾畠春夫さん
山口県で行方不明になっていた2歳の男児が3日目に発見されてよかったと胸を撫で下ろした。この子供を発見したのは、大分県からやって来た尾畠春夫さんという76歳の男性であった。
多くの人々が捜索に当たった中で、尾畠さんが発見できたのは、それまでの経験を活かした感であった、子どもは高い方に行くと思ってそちらを探したと言っていた。魚屋をやっていたときに鍛えた大声で「よしくーん」と呼んだのが通じたという。
尾畠さんが救助した後、どんな人であるかがネットや新聞などでいろいろ報じられた。それを読んで、「凄いボランティアだ」と感銘を受けた。
朝日新聞の見出しには「人助けこそわが人生」と書いてあったが、尾畠さんは65歳で店をたたんで以後、ボランティアに励んで来たのだ。
「学歴も何もない自分がここまでやってこられた。社会に恩返しがしたい」ということで始めたボランティアだそうだが、その範囲と費やした時間がそれこそ半端ないのだ。
尾畠さんはいつでもすぐに出かけられるように、衣服が几帳面にロール状に丸めておいてあるそうだ。現場で着るつなぎやヘルメットも置かれ、ヘルメットには「朝は必ず来る」と励ましの言葉が書いてあるという。
尾畠さんは、必ず軽ワゴン車に食糧や水、寝袋などの生活用具を積み込んで出動し、助ける相手側に負担を掛けないのが信条で、活動費は年金から捻出しているそうだ。何も欲しいものはないと言い、欲のない生活をしているようだ。
毎日8km走って鍛錬をしているそうだが、顔は日焼けで黒い。力もあるようだ。これまで新潟中越地震以来、全国の地震、風水害などの被災地で活動してきたそうで、東日本大震災では南三陸町で計約500日間も活動したという。
「何事も、対岸の火事だとは思わずに行動できる人が、もっと増えてほしい」と願っているそうだ。本当にボランティアの鑑で、こんな立派な無私の行動力のある人を他には知らない。今回のことで時の人となったが、天網恢恢疎にして漏らさずである。
私など日本語ボランティアとマジックのボランティアでお茶を濁し、肉体的な、しかも人を助ける本格的なボランティアは一度もやったことがない。恥じ入るばかりである。
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