「日焼けは”負の年金”」―今頃そんなことを言われても
ネットの記事AERAdotに「若い頃に浴び続けた紫外線は将来『負の年金』に! 知っておきたい『日焼け』の怖さ」というのがあった。題名を見て非常に気になったので読んだ。
子どもの頃、夏になると「陽に焼けろ」と言われ、夏休みが終わると、どれだけ黒くなったかを自慢し合ったものであった。日焼けで黒くなったほど褒められたのだ。
終戦になったのが小学校4年の時であったので、平和になると夏の暑い日差しを浴びて外で遊んだり、手伝いをしたりしていた。
夏は天気がよいと大抵川に泳ぎに行くか、海に泳ぎに行っていた。川は熊野川で、川には川上の北山村辺りから毎日下って来る筏が係留されていた。その筏の上で甲羅干しをしたのであった。
海に行ったときは浜辺で寝そべって甲羅を干した。夏が来て初めて海か川に行った夜は悲惨であった。布団の上にゴザを敷いてその上に寝ていたのだが、背中が赤くなって水ぶくれさえできていたから、痛くてたまらなかったのだ。それを我慢して寝ていた。
数日たって皮膚が黒くなると痛みは無くなって後は皮膚が黒くなるだけであった。子どもの頃は紫外線に浴びると健康になると奨励されていたのであった。それがいつのころからか紫外線は健康によくないと敵にされてしまった。紫外線は肌を焼くだけでなく、人の美容や健康にさまざまな悪影響を及ぼすというのだ。
この記事は「紫外線の皮膚への影響は、すぐにあらわれる急性傷害と、長年にわたってじわじわあらわれてくる慢性傷害に分けることができる。」と書いている。
記事はさらに次のように述べている。「慢性的に長期にわたって紫外線にさらされた場合、とくに皮膚が赤くなることはなくても、紫外線によって皮膚の細胞が傷つく。
具体的には、紫外線のなかでも波長が短いB波(UVB)により、からだの設計図であるDNAが傷つく。通常、からだに備わった修復機能が働くが、まれに直し損ねが生じ、細胞増殖に異常をきたしたり、さらにはがんが発生したりするケースが出てくる。」
子どもの頃は急性の日焼け(サンバーン)を毎年故意にやっていたわけだ。黒くなるさんサンターンは健康の象徴とされたのだった。
私が教員になってからも、長い間日に焼けて黒くなることが奨励されていた。だから私は被害者だけでなく、加害者でもあるのだ。
問題は永年にわたって紫外線を浴び続けたことである。しかも、奨励されてやったのだ。それが今になって、「大変なことだ。DNAが傷つく」「ガンになる」などと言われてもどうしようもない。
「老人性のイボ(脂漏性角化症)は、若いころからため続けた紫外線により、高齢になってから出てくるため、“負の年金”のようなものだというのだ。私も”負の年金”を貰っている。裸で身体を焼いたので腹や胸などにイボがある。若い時の”年金?”と言われて納得するが嬉しくはない。
シミやシワ、たるみなども「光老化」だそうだ。このうちシミは、紫外線により皮膚がメラニンをため込んだ結果であるという。年をとってシミが増えたと思っていたが、長く紫外線にあたった結果、出てくることがはっきりし、現在では日光黒子(こくし)と呼ばれているという。
”負の年金”だと言われても時すでに遅しである。文部科学省や厚生労働省を訴えてみるか?
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