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2018年7月 8日 (日)

組織の腐敗は上から下へと広がる

 森友問題・加計問題が未だに解明されず誤魔化しのまま終わろうとしている中で、文部省に新たな事件が発覚した。

  文部科学省事務方トップの事務次官の有力候補と目された局長が大学側への便宜の見返りに、わいろとなり得る「わが子の不正合格」を得たという受託収賄事件である。

  その人物は文部科学省科学技術・学術政策局長の佐野太容疑者である。佐野局長(当時)は1985年、旧科学技術庁に採用され、山梨大学副学長などを経て、2016年6月に官房長になった。

  同省事業を巡って、東京医科大関係者から便宜を図るよう依頼された昨年5月の時点で、佐野太容疑者はまだ官房長であった。

  この頃は、社会の強い批判を浴びた天下りあっせん問題の監督責任を問われて文書厳重注意を受けた直後であった。さらに、加計学園問題が報じられた時期とも重なるのだ。

  中堅職員は「タイミングが最悪。天下り問題で綱紀粛正が叫ばれていた時だったのに、少しは良心が痛まなかったのか」と首をひねったという。(毎日)

   その後17年7月に科学技術・学術政策局長に就任している。通常は旧文部省出身者が務めることが多い官房総務課長や会計課長といった中枢ポストを歴任し、「(事務方トップの)事務次官に上るのは確実」とささやかれていたそうだ。

  そんな輝かしい前途が見通せるエリート中のエリートが、我が子のためとはいえどうして道を誤ったのであろうか。そこには慢心があったと思われる。金を貰った訳ではなく、ただ便宜を図っただけだと。

  佐野容疑者ほどの人物がそこまで堕ちたのは、文部省、財務省などの一連の問題が根底にあるからだと思われる。

  安倍首相や昭恵夫人がらみの森友・加計学園問題ではウソ・誤魔化しや忖度がはびこり、公文書の改ざんさえ行われたが首相や官邸も財務省ものらりくらりと逃げ回っている。それから見れば息子の入学ぐらい微々たることだと思っていたに違いない。

  哀しいかな、エリートとはいえ、彼には首相のような絶対的な権力がなかった。だからあっさりと罪にされたのだ。あるいは「悪事はきちんと処理していますよ」という見本としてスケープゴートにされたのかも知れない。

  今回の事件は、上の腐敗が下の官僚にまで広がっていることを示したものだと思う。下が腐って上が腐ることはないが、人間組織では上が腐れば下に及ぶのだ。

 

 

 

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