加計学園コメントはいずれにしても嘘つき
加計学園は26日、愛媛県今治市への獣医学部新設で2015年2月に加計理事長が安倍首相と面会したと記載した愛媛県の文書についてのコメントを発表した。当時の担当者の記憶では「実際にはなかった総理と理事長の面会を引き合いに出し、県と市に誤った情報を与えてしまったように思う」としている。
「構造改革特区から国家戦略特区を用いた申請に切り替えれば活路が見いだせるという考え」から、担当者が面会について言及したというのだ。つまり加計学園の担当者は愛媛県の担当職員に、安倍首相と加計理事長の面談はなかったのに、あたかもあったかのように嘘をついたというのだ。
ウソをついたのは、安倍首相と面会して、首相から「そういう新しい獣医学部の考えはいいね」と言われたと話せば、愛媛県側に強いインパクトを与え有利に事が進むと考えたのだ。
この「面会」問題は、もし愛媛県の文書の通りであれば、面会があったことになり大変な問題である。しかし、「面会」が安倍首相や加計学園の言う通り、なかったのであれば、加計学園はウソによってことを有利に運ぼうとしたことになるのだ。
だから加計学園のコメントは、いずれにせよ「ウソ」をついたことになるのだ。玉木国民民主党共同代表がいうように「ウソの上塗り」である。また枝野立憲民主党代表が「仮にコメントが本当だとしたら、総理の名前を語って県や市をだました。それはもう犯罪的な話だ」という指摘の通りだ。
どのみち加計学園は安倍首相を利用して、今治市に獣医学部を作ることができたのだ。15年6月に、市と県は国家戦略特区に申請し、17年1月には、なぜか加計学園だけが公募に手を挙げるという奇怪なことで無競争でかちとったのだ。
そうして3月には今治市が36億7500万円もの学校予定地を無償譲渡し、建設にかかる総事業費の半額(96億円)を補助することに決めたのであった。
森友学園は12億円程度で騒がれたが、加計学園の得たものはくらべものにならない巨額である。こんなことがどうして許されるのか。ウソをついて安倍総理を引き合いに出し巨額の税金をせしめたのだ。
「面会」が事実であったなら、総理の影響力でやったことになり、安倍総理が親友加計理事長に便宜を図った疑いが濃厚になる。
野党に追求してもらいたいのは、県と市による巨額の税金を一企業に使った点である。これこそが大問題なのだ。
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