NHK「超入門 落語ザ・ムービー、もっと続けて!
NHKの「超入門 落語ザ・ムービー」は面白くて、毎回楽しみにして録画で観ている。先週の「ふだんの袴」と「堪忍袋」も面白かった。
ところが、この「超入門 落語ザ・ムービー」は、知人の話によると、次回3月8日(木)の「親子酒」と「初音の鼓」で終了するらしい。非常に残念なことである。
落語ザ・ムービーは「超入門」と冠を付けてあるのを見ても分かるように、落語を聴いたことがない人やあまり関心がない人でも楽しめるようにと作られたものだ。
落語は日本の伝統芸能で、一人で何役も演じながら、言葉や仕草、間合いで聴き手に想像させる表現で、聴き手は自分の知識を動員して噺家が語る落語の世界を想像し、創造して楽しむのだ。
同じ題目の落語でも演者によって描き方、伝わり方が違うが、それが演者と聴き手に任されているところがいいのだ。
その落語をあえて映像化したのが「超入門 落語ザ・ムービー」であり、アテリブ芝居によって、落語家の語りに合わせて、俳優が口パクで演じるというもので、映像化されることで、誰でも容易に落語を楽しめるという画期的な番組である。
私は落語が好きで、東京に行けば必ず寄席に行くぐらいだが、聴いたことがある落語でも映像で見せられると、なるほどとうなずいてみることができる。だから毎回楽しみにしていたのであった。
いつも観ながら思うのは、演じる役者は大変だろうということである。噺家の語りに合わせて口パクをして演技をしなければならないのだから。非常に見事にシンクロナイズされていて、感心して観ている。
太田プロデューサーによると、
「まず、師匠を呼んで落語の収録。早朝や深夜に都内の寄席を借り上げて、客席に人も入れて行います。そして、この音声を文字に起こし、俳優を決めてブッキングし稽古、そして撮影を進めていきます」
ということだそうだ。
役者は繰り返し音声を再生して練習をするのだという。自分のタイミングで話せない上に、場面転換も速く、息つく暇もないというのだ。観ていてもこういう映像をよく作るなと感心するばかりである。
作るのがそれほど大変なので、3月8日を以て終了になるようだが、毎週でなくてもよい。最初のころのようにときどきでよいから、これからも続けて欲しいと思う。
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