憲法のあるべき姿とは?
安倍首相は4日伊勢神宮を参拝したあとの記者会見で「今年こそ新しい時代への希望を生み出すような憲法のあるべき姿を国民にしっかりと提示する」と述べた。
首相が考える憲法は、9条へ自衛隊を明記することであり、緊急事態条項創設である。参議院の合区解消や教育無償化は国民の目をそらすための目くらましである。
長州出身の安倍首相は、明治維新に活躍し、歴史に名を遺した、元勲伊藤博文のように歴史に名を残したいの一念なのだ。安倍首相は非常に運が強い人だ。一度病気で退陣したが復帰し、選挙では大勝を続けて、悲願の憲法改悪が提案できる国会議員数を手に入れた。今やらなくては機会を失する恐れがある。
5日の朝日新聞に、漫画家のやくみつるが「永田町に銅像でも建てるつもりかな?――『改憲之父』目指す安倍首相」という漫画を載せた。憲法を変えて歴史に名を残せば、どこかに銅像が建つのは間違いない。それも1つではなく幾つも建てられるであろう。
安倍首相が目指すあるべき日本の姿は、日本会議が先導してきた日本である。大日本帝国憲法の精神をたいし、天皇主権にし、富国強兵を計ることである。閣内に十数名もの日本会議メンバーがいるのはそのためだ。
私は日本のあるべき姿は現行憲法で十分示されていると考える。現行憲法を厳密に実施すれば国民は更に幸せになるはずだ。憲法を骨抜きにしてきたのは自民党・公明党なのだ。
憲法9条は世界に誇る条文であり理想を掲げたものだ。平和憲法の精神を世界に広げることが真の意味での積極的平和外交である。安倍首相が唱える武力を背景にした積極的平和外交はまやかしである。
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