読めた!NHKが大河ドラマ「西郷どん」を大宣伝する訳
NHKは1月からの大河ドラマを「西郷どん(せごどん)」とし、昨年暮れには大宣伝をして視聴を煽っていた。今年になっても、「日本人のお名前」や「鶴瓶の乾杯」などで西郷が取り上げられた。1月で既に2回放送されたが、「黒田丸」より視聴率がよいと胸を撫で下ろしているようだ。
大河ドラマでは、以前に司馬遼太郎の「坂の上の雲」があり、幕末から明治にかけての動きが描かれた。今回西郷隆盛のドラマによって幕末から明治維新を描こうとしている。
昨年の「女城主直虎」を見たが、歴史上名を知られていない主人公だったので、大河ドラマのタネが切れたのだと思った。それで今年は西郷という明治の元勲を再度取り上げたのだろうと思っていた。
ところが新聞で野田聖子総務相が「明治維新をなぞっても次の日本は描けない。私たちはここで決別をしないといけない」と金沢市での講演で述べたという記事を読んで、政府は今年が明治維新150年になるので、記念施策を考えていることを知った。野田総務相の発言はそれを批判したもののようだ。
この記事を読んでNHKがなぜ「西郷どん」を取り上げ、強力に進めているのかが分かった。明治150年だからなのだ。しかも、安倍政権が150年という節目に乗っかって、明治は良き時代であった、日本の近代化はそこから始まったのだという大宣伝を展開する先駆けであったのだ。つまり安倍政権の意図を「忖度」したのだ。
政府はどのような形で明治150年の記念行事をするのかは不明だが、その内民放もふくめてメディアもこぞって大々的に扱うであろう。
安倍政権の閣僚のほとんどが「日本会議」のメンバーであり、かねてから教科書の歴史認識をを変えたり、道徳を教科にしたり、憲法を変えようと動いてきた。彼らの究極の目標は明治憲法に戻すことだと言われる。つまり、天皇主権、富国強兵、言論統制、人権の抑圧などを狙っているのだ。
もちろん、一気にはできないので安倍政権は着々と手を打ってきている。トクベツ機密保護法に始まって、集団自衛権の容認閣議決定、安保法制・・・・。後は憲法改訂だけである。今年は一気にそこまでやるだろうと言われている。明治150年はお誂えの年なのだ。
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