安倍内閣の支持率と猫の目政策
9月上旬のNNNの世論調査によると、安倍内閣支持率は44%で不支持率を上回ったと出ていた。支持率が回復して来たのかと思った。
9月11日の読売新聞世論調査の安倍内閣支持率は、50%で自民党関係者は安堵したとYahooのニュースに出ていた。50%とは予想外に多い数字であったので驚いた。
加計学園問題や森友問題がうやむやのまま、臨時国会も開かず、ただ北朝鮮のミサイルと核実験によって支持率が若干もとに戻ったのかもしれない。
9月12日発表の朝日新聞の世論調査では、安倍内閣支持率は38%、不支持率も同じ38%であった。「回復傾向にあるものの、無党派層の支持率は17%と相変わらず低い」とコメントしてあった。
もともと安倍内閣支持が鮮明な読売新聞は、いつも世論調査で内閣支持率が高く、週刊誌などから叩かれている朝日新聞の調査は低い。それにしても読売と朝日の差は12%もあり大きい。
安倍内閣は「地方創成」、「女性活躍」、「一億総活躍」、「働き方改革」、そして現在の「人づくり革命」と、くるくると看板を換えて来た。
地方創成は石破元大臣が閣外に去ってどこかへ消えてしまったし、女性活躍もうやむやになってしまった。一億総活躍に到っては戦前の「一億火の玉」や終戦後の「一億総ざんげ」を思い起こさせただけで、誰もが活躍する社会はどこにもない。
働き方改革は大企業などの経営者を喜ばせるだけで、実際に労働を提供する働く者が限界を超えて働かされる状況は改善されるどころかますますひどくなっている。
そして今度は「人づくり革命」で、11日には「人生100年時代構想会議」が有識者によって開かれたという。
安倍首相は挨拶で「人生100年時代を見据えた『人づくり革命』は、安倍内閣が目指す一億総活躍社会をつくり上げる上での本丸であり、安倍内閣最大のテーマだ」と強調したという。でも、「みんなにチャンス」から「人生100年時代」に変えた訳で、ころころと目先を変えていくだけだ。
「革命」というと安倍首相は大嫌いな用語のはずだが、それを取りいれたのは、創価学会池田氏の「人間革命」を忖度したからであろうか。公明党のご機嫌もとったということだ。
森友学園、加計学園で明らかになったように、安倍首相は親友とかコネを大事にして、そのためなら普通ではありえない便宜を与えるのだ。
政治家というものは国家100年の大計をはかるぐらいでなければならないし、一部大企業や富裕層だけでなく、底辺層や中間層のことに重点的に配慮した政策を遂行すべきなのだ。
この10月にも衆議院総選挙があるかもしれないと言われている。有権者はよく見て、よく考えて、しっかりと判断をしなけらばなrない。
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北朝鮮との一触即発の危機が高まるごとに安倍内閣の支持率は回復するように思える。森友、加計問題はどうでもいいとは言わないまでも今はとにかく、国民が結束して北朝鮮の威嚇、挑発に備えなければと思うのが一般国民の常識的な反応かもしれない。それに野党第一党の民進党が呆れ返るほどの体たらくでは、極めて当然の成り行きである。内政面でさしたる成果がない時には外交で得点を挙げるのが定石である。いささか不謹慎な言い方ではあるが北朝鮮危機は安倍内閣にとって政権延命の格好の追い風になっている。
投稿: Toshi | 2017年9月15日 (金) 12時34分