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2017年9月27日 (水)

こじつけの解散理由

 安倍首相が予定通り28日の衆議院臨時国会冒頭での解散を表明した。解散の理由は大仰な「国難突破解散」である。

  北朝鮮情勢が緊迫化しているので、「国難」としてそちらに耳目を集めようとしたのだろう。トランプ米大統領は北朝鮮を壊滅するなどと脅し、それに対して北朝鮮は「宣戦布告」だと応じた。もし、戦争が起きれば韓国だけでなく、日本も標的となり、集団的自衛権によって自衛隊が参戦することになるのは必定である。それ以上に、北朝鮮のミサイルが首都を直撃すれば大惨事になるだろう。

  北朝鮮情勢を国難というならば、なぜあえて今衆議院を解散するのか。まだ1年以上もある任期なのだ。政治の空白を作ってはいけないことは小学生でもわかることだ。

  もう一つの理由づけは「少子高齢化」だそうだ。「少子高齢化という最大の課題を克服するための大改革に挑戦する。子育て世代への投資を拡充するため、約束していた消費税の使い道を見直すことを決断した。」と言った。

  2014年11月の解散では、19年10月に消費税を10%に引き上げ、増収分のうち4兆円程度を「借金の穴埋め」に充て、残りの1兆円で社会保障を充実する予定だったのだ。

  それを選挙目当ての受けを狙った使途に変更するというのだ。「20年度までに3~5歳の幼稚園や保育所の費用の無償化。2歳児以下も所得が低い世帯は無償化するために2兆円程度を充てる」というのである。

  首相は、「税こそ民主主義。使い道を見直す大きな決断をする以上、国民に信を問わなければならない」と強調したのだ。だが待てよ、税がそんなに大切ならなぜ税金の無駄遣いの大義なき解散をするのか。

  さらに言えば、19年10月までは十分な時間があるではないか。今とってつけたように「大きな決断」をする必要など全くない。任期満了の選挙のときに決断をして信を問えばよいのだ。

  しかも、増税分の使途変更について、国会でも自民党内でも議論されたことはほとんどないのだ。首相の一存の理由づけなのだ。

  今回の臨時国会冒頭での解散の目的は、「森友・加計学園問題隠し」であることは、誰の眼にもはっきりしている。これに対し首相は「私自身(国会での)閉会中審査に出席するなど丁寧に説明する努力を重ねてきた」と述べた。「丁寧に」は口癖であるが、その答弁ははぐらかしの嘘っぱちのものであった。自分に都合の悪いことはどこまでも隠し通そうとし、追及をのらりくらりとのがれているのだ。

 こじつけの理由での衆議院解散には絶対に騙されないようにし、都議会選挙のときのように自民党に鉄槌を加えようではないか。

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コメント

今日の午後に新党「希望の党」が正式に立ち上がる。民進党から離党した1人の松原仁氏は私の離党は選挙に勝つためであるとはっきりといっていた。批判があるのも承知の上だと。鼻白むとはこのことをいうのであろう。今朝の朝チャンで政治評論家の竜崎氏は小池代表は都知事の座を放り出して衆院選挙に自ら打って出る可能性もあり、今は熟慮中なのではと。小池さんはもともとギャンブラーなのでやりかねないと。私が驚いたのは日本のこころの中山恭子氏が新党に合流し、かつ元総理の小泉氏が推進する「原発ゼロ」も公約にするとのこと。超保守からリベラルの有権者の票も取り込むことが狙いだと。まるで選挙互助会の様相を呈してきた。私は司馬遼太郎の名著「関ヶ原」を思い出す。底流にあるのは人は義によって動くのではなく、私利私欲で動くのであると。これを地で行ったような動きが総選挙の公示まで続くのである。

投稿: toshi | 2017年9月27日 (水) 09時00分

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