税金使って党利党略の衆議院解散!
新聞やテレビの報道によると、安倍首相による9月28日の臨時国会冒頭での解散が濃厚になった。
今、衆議院を解散すると、自民党に有利なのは素人目にも明らかである。それは若干の内閣支持率の上昇もあるが、なによりも自民党に対抗できる勢力が準備不足であることだ。
一番望ましいのは、民進・共産・自由・社民の4党が安倍内閣打倒でまとまることだが、民進党はそれを望んでいない。小澤一郎氏は週刊朝日で野党4党の結束が大事だと指摘しているのだが、民進党の前原代表や支持母体の連合など反対者が多い。
次に、都民ファーストの会だが、新党を作るのだろうがいかにも時間が足りないし、何よりもファーストの会は自民党の補完勢力であることだ。それは小池都知事がこれまでやってきたことや話してきたことを見ればはっきりしている。安倍首相と同じ戦前回帰派なのだ。
さらに民進党のごたごたがある。山尾議員の離党を始め、五月雨のような離党者があり、前原代表の下に結集するのは容易ではない様相だ。
28日解散で総選挙をすれば、新たな証拠も出ている森友・加計問題はうやむやのままになり、自民党が勝つことで国民の信頼が得られたとして、この問題を終わりにしてしまうであろう。
臨時国会冒頭での衆議院の解散は自民党・公明党には絶対的に有利である。投票率は低くなるだろうが勝てばよいのだ。
しかし、今回の衆議院解散総選挙は、前回の時と同じで全くの党利党略の選挙であり、大義名分は何一つないのだ。前回は2/3以上の議席を獲得し見事党利党略選挙に成功し、安保法制や集団的自衛権容認や特別機密保護法・・・・日本を戦争が出来る国にし、そのために人権を制約する法律を作って来た。
あと残すのは憲法を変えることだけである。今度の解散総選挙で再び2/3以上の議席を獲得し、安倍首相自身の政治生命を延ばし、悲願をやり遂げ、歴史に名を残したいのだ。安倍個人の自己実現欲以外の何ものでもない。
今解散をしなければならない理由は何もないのだ。ただ勝てるからやるというだけである。それを国民の税金を使ってやろうとしている。税金の無駄遣い以外に何もない。世論調査によると、60%以上の人は来年の任期満了まで選挙はしなくてよいと言っているのだ。
残念で悔しくてならないが、泣いても喚いても28日解散はされるのだ。後は選挙民の良識を俟つしかない。
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政治評論家の伊藤惇夫氏は今朝のテレビで解散の大義はない。それはこれから総理が適当に考えることだといっていた。これまで何度も実施された解散は本音は別として、いちおう大義らしきものがあった。曰く消費税解散、アベノミクス解散等々。今回行われる解散ほど解散の大義が見当たらないのも珍しい。政権維持解散。タイミング解散とか要は選挙に勝つことが大義なのである。言っても始まらないが、野党第一党の民進党この体たらくではつ」け入られても仕方がない。この時期、政治空白を作るべきでない。森友、加計問題みそぎ解散への批判も織り込み積み。言わせておけばよい。政治(家)不信が言われて久しいが、さらに拍車がかかるような気がする。バカバカしくて今回の総選挙は棄権したい心境である。与党はそれも見込んで勝てると踏んでいるのである。
投稿: toshi | 2017年9月19日 (火) 08時45分