ゴールデンウイーク後半は東京へ―⑥―
東京旅行の最終日に、私だけ高尾山に登った。京王線の沿線にある高尾山へは以前から登ってみたいと思っていた。ブラタモリなどで高尾山の魅力が紹介され、その思いは一層強くなっていた。
しかし、ゴールデンウイークなどの休日は大変な混雑だからやめた方がよいと婿たちがいうので諦めていた。高尾山は東京都心部から近く手頃な山なので大変な人気スポットなのだ。
ところが今回妻は登らずに、私だけなら娘が同行してもよいということになった。それでこの機会を外してはならないと登ることにした。
当日は早めに起きて朝食を済ませて8時ごろに家を出た。早めに行けばそんなに混んでないだろうということであった。京王線調布駅までバスで行って、コンビニでペットボトルを買って電車に乗った。
見ると車内は登山の恰好をした人たちばかりであった。みんな登山靴やしっかりした服装をしていた。私の靴はウオーキングシューズであったし、街歩きの恰好であった。
1時間ほどで高尾山駅に着くと、しっかりした登山の服装の人たちは下りて行った。多分そこからはきつい登山ルートがあるのだろうと思った。
私たちは次の高尾山口駅で降りた。ここではたくさんの人が下りた。駅は変わったデザインであった。駅を出ると店が並んでいる道を歩いて行った。しばらく行くとケーブルカーの駅があり、その手前に登山口があった。看板の地図で見ると一番やさしいルートであった。道路は舗装されていた。
高尾山にはルートが6つあり、難易度によって1から6まであった。私たちは1を選んだのだ。1とはいっても坂は急なところが多かった。鴬がないていて鳴き声を聞きながら登った。時間が早いのでさすがに登る人は少なかった。途中で降りてくる人がいて早く家を出たのだろうと思った。
軽自動車が登ってきたので、舗装してあるのは上に荷物を運ぶためだと分かった。1時間ほど登るとケーブルカーの終点があり、鳥居が立っていた。登って行くと薬王院へ行く道が分かれていた。しんどいのでそちらへは行かなかった。
一歩一歩登って行くと、見晴らしの良い場所があった。遠くに都心が望まれた。
30分余り上ると「高尾山」と書いた山門があった。入ると山伏が1人出てきた。そして10時からここでご祈祷があり、そのあと「天狗のおとし文」を配ると話した。10人の山伏がそれぞれ違う文を配るから全部集めとよいだろうと言った。また、高尾山の神仏習合の話や、どうして高尾山が重要な場所なのかを話した。山上からははるか遠くの国まで見渡すことができるので昔は要所であったのだという。
面白そうだから10時まで待つことにした。しばらくすると法螺貝の音が聞こえ、山伏の列が現れた。そして祈祷所の前まで来ると整列してご祈祷を始めた。そのあと手に持ったオトシブミを配った。私ももらった。「こだわりを捨てなければ決断できない」「くじけない強い心を育てる」などという言葉を名刺大の紙に印刷してあった。私は8枚集めたが、10枚は集められなかった。
その近くに上の社に登る石段があって、登って行くと神社があった。さらに建物の際を上って山頂の方に行けるのだ。歩いて行くとやっと山頂が見えてきた。手前に便所があったので入ると、大きな便所であった。たくさんの人が登るので便所も大きいのだ。
山上には広場があって、人々が持って来た弁当などを広げていた。私たちも娘が用意したおにぎりを食べた。山上からは遠くの山々が望まれた。説明によると富士山も見ることが出来ると書いてあった。かすみがかかっていたが、よく見ると正面に富士の姿を見ることができた。
案内所で地図をもらい、他のルートの状況を尋ねた。そして4号ルートを降りることにした。途中は自然がいっぱいのコースで道は荒いところもあると言った。細い道で至る所に木の根が出ていて石がごろごろしていた。滑らないように気を付けて歩いた。そんな道を登って来る人と次々に出会った。中には赤ん坊を抱えている若い母親もいた。自分だけでも大変なのにと思った。
50分ぐらい下りると吊り橋があった。それを渡って行くと店があるところに出た。その店で土産を買った。さらに行くとケーブルカーの駅に出たので、そこからはケーブルカーに乗ることにした。麓まで6分ほどであった。麓の店でソフトクリームを食べた。
高尾山に登るのは舗装の道でもかなり疲れた。やはり年は争えないと感じた。おそらくもう登らないだろう。登ってよかったと思った。
高尾山口駅舎
ケーブルカー乗り場
都心を望める場所
高尾山山門
山伏のご祈祷
神社
599mの山頂広場
山頂広場から富士を望む
4号ルートの木の根道
釣り橋
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