榊原温泉と津への旅行―②ー清少納言が泣く「おもてなし」
湯から上がると、Oさんがヴァレンタインのチョコを贈ってくれた。この日はヴァレンタインの日であったのだ。
夕食は別室の大広間に行った。和室にテーブルの席だったのでよかった。2時間コースで飲み放題であった。
ビールで乾杯をし、ビールを飲んで、その後私は日本酒にした。焼酎の好きな者もいて鹿児島の芋焼酎の瓶と湯のポットが来た。ところが頼んだ日本酒がいつまでたっても来ないので催促をしたらやっと運んできた。
カラオケの話が出て宴が終わってからどこかへ行くのかと思ったら、幹事のS君が「カラオケは頼んであるよ」と言った。予約をするときにカラオケも頼んでおいたというのだ。ところが部屋にはセットされていなかった。そういうと慌てて器械を運んできた。
やり方を教えてもらって私が最初に歌った。岸洋子の「希望」がなかなか思い出せなかった。Tさんは合唱部にいただけあって大変上手であった。後で聞くと今でもボイストレーニングをしていると言っていた。私はTさんに「北空港」を一緒に歌ってもらった。上手な人と歌うと気持ちがよかった。
私が「テネシーワルツ」を歌ったとき社交ダンスを教えているIさんは、Tさんと女性同士でワルツを踊った。
大阪のS君が手作りのネックレスを2本持って来た。彼は専門家なのだ。くじ引きで2人に上げるが必ず持って帰って奥さん化娘さんに上げてほしいと言った。私は籤運が弱いので「僕は当たったことがない」と言った。ところが最後に引いた籤で当たってしまったので驚いた。女性には当たらなかったのも不思議であった。
8時になると、仲居さんがカラオケは終わりだと言った。S君が「設置が遅かったから延ばして欲しい」と言ったら、「10分だけ」と言った。後で分かったことだが、カラオケ機使用料は5700円だった。1時間もないくらいでべらぼうに高い。
そしてまだほとんど残っている焼酎の瓶やビール瓶を持って行ってしまった。Y君は「まだ飲もうと思っていたのに・・・」と言った。私は歌う曲をリモコンで送ったが仲居さんは「時間です」と言って止めてしまった。何とも愛想のない応対ぶりであった。
それで仕方なく部屋に行って残りの時間を過ごすことにした。Tさんがヴァレンタインチョコを男性にくれた。S君が廊下の自販機で1本350円もする缶ビールを買って来た。
昨年島根の玉造温泉の山の井旅館に泊まったときは大変おもてなしが優れていて、そのことwblogに書いた。それに比べて「清少納言」は何かにつけて「いと悪し」であった。清少納言も同意するらん。そして「私の名を穢すな」と言うであろう。
たしかに温泉の泉質は素晴らしく浴室もよかった。清少納言の勧める通りであった。しかし「おもてなし」の時代にせめて気分よく過ごせる応対を心がけるべきだと思った。
10時過ぎまで歓談をしたあと、他の連中はまた温泉に行ったが、私は歯を磨いて布団に入って寝た。
夕食の前菜
夕食の鍋(ビーフの味噌煮)
この他に茶碗蒸し、天麩羅、デザートなど
次の日の朝食
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