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2016年12月14日 (水)

M1グランプリを見て思ったこと

 M1グランプリを録画で見た。民放はコマーシャルが多いが、この番組も長いコマーシャルが頻繁にはさまれているので、録画で見てよかった。ただ、録画の場合は、優勝者が誰か分かってしまうのが欠点ではある。

  今年度の場合「銀シャリ」が王者となった。実は「銀シャリ」の出演までは、生で観ていたのだが、そのときは優勝するとは思っていなかった。5人の審査員の得点は、みな95点前後で、1位で決勝に進出した。

  3組で行われた決勝戦は、甲乙つけがたく、どの審査員も頭を悩ませていたようだ。結局、3人の審査員が「銀シャリ」に入れたので、1000万円の賞金といろいろな副賞を獲得した。

  聞くところでは、M1グランプリに優勝すると、その後の芸能生活に大きなメリットがあるそうだ。所謂「箔」がつくのであろう。

  M1グランプリを観ていて、出場者が関西系が多く、審査員は、紅一点の上沼恵美子以外はオール巨人、中川家礼二、博多大吉、松本人志など吉本関係で、吉本興業の主催かと思って、調べてみたらやはりそうであった。

  M1グランプリはもともと島田伸助が企画して吉本が始めたものだという。道理で最初の頃は伸助が関わっていた。出場者を吉本と限らず全国的に募集し、アマチュアも出場できるという。実際過去にはアマチュアの決勝進出もあった。

  吉本という一興行会社が主催するということに違和感を覚えるが、若手漫才師を発掘することに一定の貢献していることは認める。

  これまでの決勝進出者は優勝者を見ると、圧倒的に吉本関係の漫才師ばかりである。審査員も吉本、出場者も吉本では身内のコンクールである。これがNHKの新人落語コンクールのように、中立の立場の主催であるとよいと思うのだが、どこかの民放の主催ではやれないのであろうか。

  吉本の漫才師養成は他を圧倒しているからそれは評価する。東京の漫才師はどうなっているのであろうか。昔は東京漫才に面白い芸人がたくさんいたのだが。審査員に東京漫才界からは誰も入っていないのでおかしいという声が出ているという。関西以外の優勝は無理とも言われている。

 私も吉本への偏りに強い疑問を感じたひとりである。吉本興業が傘下の漫才師を売り込むためにM1をやっているのだと思われても弁解の余地がないであろう。

  テレビで漫才を見て感じるのは、話している言葉が聞き取れないことがあることだ。最近の漫才は、テンポが速いし、ドタドタしたものが多く、若者は笑って見ているようだが、高齢者にはついていけない部分がある。いったい何が面白いのだろう?と思うもこともよくある。昔の様に誰でも楽しめる漫才を作る才能が出てほしい。

 

 

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