第7回アジア文化芸術祭を見る
11月6日午後15時半から、愛知県芸術劇場大ホールで「第7回アジア文化芸術祭」というイベントが開かれた。
前日にKさんから電話があり、見に行かないかと誘われた。主催はワールドリンク株式会社で、その社長のサマラクーンさんからこの催しのことを聞いていたのだ。私も一度見てみたと思っていたので出かけることにした。
前売り券を買ってなかったので、芸文プレイガイドに電話したら、当日券を大ホール入口で14時から売ると言った。それで14時までに行って券を買うことにした。
少し早めに着いたが、すでに並んでいる人たちが20名ぐらいいた。聞いてみると券は持っているが並んでいるのだと言った。開場1時間以上も前から並ぶので驚いた。
14時になってもすぐに券を売らないので尋ねたら準備中だという。何とものんびりしたものだと思った。
3時開場なのでずっと並んで待たなければならなかった。後ろにはスリランカの若い女性が6人いた。聞いたら実習生だと言った。3時になってもすぐには開場しなかった。並び疲れたので早く開けてほしいと思った。
中に入ると正面扉から入ったがそこは2階の席であった。脇の階段で1階に降りて行くと折角待っていたのに遅れてしまった。でも舞台から7列目の通路のところの席を取ることができた。招待席のすぐ前であった。
15時半の開演近くになって会場を見渡したが、意外にも席はがらがらであった。こんなことなら1時間以上も前に来て並ぶ必要はなかったとがっかりした。
プログラム1番は日本の獅子舞で、岐阜県岩村の郷土芸能の「悪魔払い」というものをやった。女性の格好をしていたが男性であった。
次はスリランカから来た舞踊団の踊りで、スリー・パーダ・ヴァンダナという釈迦に関係のある踊りであった。チャンナ・ウプリ舞踊団という男女合わせて11名の舞踊団であった。
スリランカの舞踊はタイやヴェトナム辺りの舞踊と似たところもあり、掌、腕、動きなどに特徴がある。
3番目は「5本の柱」という踊り。
4番目は一宮の旭雅楽会による雅楽と踊りで、「君が代」と「舞楽・陵王」であった。君が代を雅楽で演奏すると趣が違ってすてきであった。
5番目はスリランカ舞踊を学ぶ上で必須となっている「ヴァンナムへの招待」で、自然、歴史、伝説、宗教、芸能、神話にもとづいたヴァンナムと呼ばれる詩歌を基底に据えたものである。「5・6・8・9」「自然界で自由を謳歌」(孔雀)、「大きな牙を探して歩く(象)が演じられた。
20分間の休憩のあと、後半は、
9番 「デヴォルとパッティニ(二つの女神の踊り)」行く手を妨げる7つの火山を創出した女神パッティニにより、試練を課せられたデヴォルテ神が、それらの火の障害を乗り越え、スリランカに迎え入れられた様を描いた舞踊。
10番 「ターラ」 キャンディ地方に伝承される、農耕の女神へ豊作を祈願する儀式に基づく踊り。
11番 「安珍・清姫 恋の緋鹿の子」 日本舞踊の西川長秀とジャズダンサー麻生ユカたちのコラボという珍しい踊り
12番 「カンノドゥ」 「眼を用いる」を意味するタミール語。目の動きで即興的に言葉を交わすことで愛を探求する試みを描写する。
13番 「フェニックスの飛翔」 オーストリアのホップす歌手コンチータ・ヴェルストが歌った「フェニックスの様に立ち上がれ」を舞踊にした。内戦や津波などで蒙った挫折を克服すべく、スリランカの人たちの間に強い共感を呼んだ。
13番 「Circuration~循環~」 フラメンコダンサー加藤おりはとギタリストとパーカッショニストのコラボ
14番 「太鼓乱打」 ゲタ・ペラヤ(結び目のある太鼓)という、右の皮は猿かトカゲ、左は牛皮を用いた太鼓。聴衆も手を鳴らして楽しんだ。
15番 最後は 「砂漠の薔薇」 英国のアーティスト、スティングがアルジェリアのアラブ民族音楽歌手シェブ・マミとデュエットしたものに振付けた。
この文化芸術祭はスリランカの舞踊がメインで、それに日本の演者が友情出演した形であった。ヴァラエティに富んでいて3時間の演技も飽きさせなかった。
スリランカはギリシャ、インド、アラブ、エジプト、ペルシャなどいろんな文化の影響があるように見受けられた。宗教は仏教徒が多いが、イスラムやヒンズーもいる。踊りの最後に両手を合わせるのは仏教のものであろう。
腕を広げたり、掌を巧みに動かしたり、膝を曲げて立ったり、飛び跳ねたり、顔の動きも独特のものがある。音楽もリズムがはっきりしていて踊りはリズムに乗っているように感じた。
どこかでタイ、インドネシア、ヴェトナム、カンボジア、スリランカ、ミャンマー、インド、マレーシア、ラオスなどの踊りを一堂で見せてくれるといいのにと思った。
雅楽 陵王
ゲタ・ペラヤ
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