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2016年10月28日 (金)

朝日新聞はTPPに賛成なのか?

 昨日「朝日新聞はTPPを報じないのはなぜか」と書いたら、27日の朝刊にTPPの記事が出ていた。タイトルは「TPP審議 埋まらぬ溝」であった。サブタイトルは「与野党、採決巡り攻防」とあり、高見の見物をしているようなタイトルである。

 記事を読んでみると、TPPの問題点はどこにも書いてなくて、宮崎県高千穂町での地方広聴会での不安を述べた意見陳述だけであった。

 「TPPで何が起こるか不安だ。政府は攻めの農業を強調するが、守ることの方が多い。担い手づくりは急務で、所得補償などを充実させてほしい」という和牛繁殖農家の声であった。農業分野では、安い外国産が流通することによる国内産の価格下落を心配する声が根強いと書く。

 もう一つは輸入牛の増加に伴って、日本で使用禁止されている成長促進剤を使った牛肉の流通が増える可能性を指摘した、食の安全性を危惧した意見が紹介されていた。

 TPPの問題点に触れたものはこれだけであり、あとはTPPを推進する政府側に立った記事であった。

 TPP協定に概要と題して、「関税撤廃・引き下げで輸入をしやすく」「各国共通のルールを整備」などの小見出しでTPPによってこんなことがよくなるという説明が表になっていた。

 そして本文では「TPPでしっかりとしたルールの中で貿易が行われる」という安倍首相の説明を取り上げている。

 大企業だけでなく、中小企業も外国で不当な差別を受けにくくなり、海外市場に打って出る機会が増える。

 農林水産物の8割に当たる約2000品目の関税撤廃を心配する声に対し、「農業の多面的機能を大切にしていく」という首相の答弁を書いている。

 朝日新聞は、TPPに関して政権側に立って記事を作っているようである。私は子どもの頃からの朝日新聞読者であるが、第二次安倍政権後はマスコミ懐柔政策によって、徐々に骨抜きされてしまったと感じている。

 TPPは国民の生活に関わる重要な転換をもたらすものなのだ。昨日紹介したように、ネットではその危険性も数多く指摘されている。社会の公器であるマスコミはそういう大事な問題について、政権の側だけでなく、反対の側の危惧もきちんと伝えて、批判すべきは批判記事にしてほしい。

 朝日新聞は週刊誌からしばしば叩かれ、次第に権力批判の視点をなくしていったようである。読売、産経のようにもともと自民党政権の広報と言われるものは別として、朝日のような大新聞が権力におもねるようになったらおしまいである。

 戦前朝日新聞が大政翼賛に転向し、戦争遂行の片棒を担いだことを忘れてしまったのであろうか。

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