原発再稼働慎重派米山氏の勝利
16日投票・開票の新潟知事選挙で、原発再稼働慎重派の米山隆一氏が当選した。選挙の真近かになって立候補した米山氏は、当初絶対的に有利と見られていた、自民・公明推薦の森民夫前長岡市長を破っての当選であった。しかも、米山氏は民進党を離党しての立候補であったが、推薦をしたのは、弱小の共産党・社民党・自由党であった。
その米山氏は、民進党の応援がなかったにもかかわらず、どんどんと追い上げて大接戦だと言われるようになった。それでだろう、民進党の蓮舫代表は終盤にやっと応援演説にかけつけた。
民進党の党員であった候補者なのに、共産党・社民党・自由党とは一緒に応援をやれないということで自主投票であった。何とも情けない民進党である。
今行われている東京10区と福岡の衆議院補選でも、野党共闘には民進党は腰が引けている。先の参議院選や新潟知事選でも分かるように、野党でも争点をはっきりさせ、共闘すれば自民・公明に勝てるということを示したのだ。
衆議院補選では民進党はつまらないこだわりを捨てて、野党共闘に力を入れて勝ち取ってもらいたい。何しろ候補者は民進党なのだ。
ところで今回の新潟県知事選挙は、争点が明確であった。東京電力柏崎刈羽原発の再起動の可否であった。
米山氏は、泉田前知事の原発再稼働慎重路線を引き継ぐと公約した。東京電力福島第一原発事故の検証がきちんとされていないことや、重大事故発生時の避難計画が不十分だとして現状での再稼働は認められないとしたのだ。
当選が分かった時、「命と暮らしが守れない現状での再稼働は認められないと主張していく」と述べた。
柏崎刈羽原発再稼働については、64%の県民が反対であった。その県民の声が米山応援に結集したのだ。
先の鹿児島県知事選挙でも、原発の一時停止を主張した知事が当選をした。原発の危険性については福島第一原発事故で十分証明された。しかもその検証すらされず、原発を廃炉にするにも手探り状態である。将来燃料を海底深く埋めて、10万年という気が遠くなるような期間を、政府が管理するという案が出ているくらいだ。
柏崎刈羽原発では、7基もの原発が集中する世界最大級の原発で、02年には重大なトラブル隠しが発覚し、07年の中越沖地震では火災や微量の放射性物質漏れが発生した。今度再び大地震や津波などで被害を蒙ると、福島以上の大災害になるであろう。
原発は地球を滅ぼす可能性をもつ人類最悪の発明である。原発の経済性も、廃炉費用を考えると、他のエネルギーよりはるかに大であることがはっきりした。安全性、経済性はないのだ。
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