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2016年10月25日 (火)

昭和区平和のつどい、伊藤真弁護士の講演から―⑤―

 なぜ法律にしたがうのだろう?

  その地域や時代の多数の人の意見に従っているから(手続きが正しい)←正統性(legitimazy)

     では  多数意見の内容も常に正しいのか?←正当性(justness)

  NO→《情報操作、雰囲気、目先の利益に惑わされる》 人間は間違いを犯すことがある

  その例として⇒わが闘争(ヒトラー)

  「大衆の理解力は小さいが、忘却力は大きい。効果的な宣伝は重点をうんと制限して、これをスローガンのように利用し、・・・最後の1人まで思い浮かべることができるように継続的に行わなければならない。・・・問題に対する主観的一方的態度が重要。代表すべきものを専ら強調すること。・・・大衆は・・・純粋に理性的判断からでもなく、動揺して疑惑や不安に傾きがちな人類の子供から成り立っている。・・・民衆の圧倒的多数は冷静な熟慮よりもむしろ感情的な感じで考え方や行動を決める。この感情は単純であり、・・・肯定か否定か、愛か憎しみ化、正か不正か、真か偽りか。・・・大衆に確信させるために・・・何千回も繰り返すこと」

 何だか自民党が繰り返してきた「アメリカに与えられた憲法だから変えなければならない」とか「原発は安全」だと言い続けてきたこととか、・・・・正にこの手法に学んでいるとしか思えない。

  次のナチスのヘルマン・ゲーリング元帥の言葉も同様である。

  「もちろん、人々は戦争を望みません。運がよくてもせいぜい五体満足で帰ってくるぐらいしかないのに、貧しい農民が戦争に命を賭けたいわけがありません。一般人は戦争を望みません。ソ連でも、イギリスでも、アメリカでも、そしてその点ではドイツも同じことです。ですが、政策を決めるのはその国の指導者です。それに人々を従わせるのはどんな政治体制であろうと、常に簡単なことです。・・・国民にむかって、われわれは攻撃されかかっているのだと煽り、平和主義者に対しては、愛国心が欠けているし、国を危険に曝していると非難すればよいのです。・・・この方法はどんな国でもうまくいきますよ」 

 集団的自衛権を閣議決定し、安保法制を強行採決する前に、「尖閣列島や南沙諸島を中国が支配しようとしている」とか、「北朝鮮のミサイルと核兵器がいつ飛んでくるかわからない」など、メディアを通じて絶えず脅威を煽ってきたのもゲーリングの言ったことに学んでいるのだろう。

  伊藤氏は《安全(⇔危険)と安心(⇔不安)を区別する賢さを持つことが必要》と述べている。

 ヒトラーの言葉の巧みさについて

 ●独裁→決断できる政治   安倍首相もそういっていたなあ

 ●戦争の準備→「平和と安全の確保」   これも同じようなことを言っているね

 ●共産党員・社会民主党員を拘束した緊急命令→「民族と国家を防衛するため

   の緊急令」

 ●全権委任法(1933年3月23日)→「民族及び国家の危機を除去するための法 

   律」

 これらについて、伊藤氏は、「政治家はしばしば誰も反論できない言葉を持ち出して憲法を破壊する」と言っている。

 

 

 

 

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