昭和区平和のつどい、伊藤真弁護士の講演から―②―
近代日本の歩み―明治から第二次世界大戦敗戦(1868~1945)
・近代国家建設の過程では、不平等条約をいかに改訂させるか。そして法体系、政治制
度、経済システムの構築に力が注がれた。
・立憲君主制 天皇主権、上からの改革であった。国家や天皇のための個人の自己犠牲
には価値がある
・国民の自由よりも富国強兵を重視 軍備拡張と経済発展という国家優先による近代化。
・自由民権運動と大日本帝国憲法発布(1889年2月11日)
明治政府による国家統治
○立憲主義的要素と神権的「国体」思想の対抗
○神権的「国体」思想
・皇室は万世一系の天照大神の子孫であり、神によって日本の永遠の統治権が与えられ
ている天皇により統治されている。
・民族主義的色彩を強く有するもの
○立憲主義的要素←アジアで初めての立憲主義憲法
・天皇機関説(美濃部達吉) 国家の統治権の主体は法人としての国家であり、国家の組
織の中で、天皇はひとつの国家機関として位置づけられる。
・天皇機関説事件(1935)で『神聖なるわが国体にもとる」として弾劾され駆逐される。
神から与えられたとする天皇主権で国民は臣民として扱われた。そして西欧に追いつけと富国強兵の政策がとられ、戦争の時代へと入っていった。
・1874年 台湾出兵
・1889年 大日本定刻憲法発布
・1894年 日清戦争
・1904年 日露戦争
・1914年 第一次世界大戦
・1931年 満州事変
・1937年 日中戦争
・1941年 太平洋戦争(第二次世界大戦)
・1945年 ポッダム宣言受諾 敗戦
ここまで71年にわたる戦争の時代であったのだ。それから今年までの71年は平和の時代であった。しかし、安保法制により再び戦争の時代に入る危険性が予見される。安倍政権は11月に南スーダンでの自衛隊に「駆けつけ警護」の任務を与えようとしている。
大日本帝国憲法の下、臣民である国民は赤紙一枚で徴兵され、天皇のために身命を投げ打って戦うことを余儀なくされたのであった。
自民党の憲法草案は、その明治憲法に戻そうとし、天皇の地位を変え、国民の自由を制限し、富国強兵の道をめざそうとしている。
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