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2016年10月12日 (水)

「猫背は治る」という本

 私は若い時から姿勢が悪く、人から猫背だと言われることがよくあった。3週間ほど前に新聞広告で「ねこ背は治る」(小池義孝著 自由国民社 1700円という本を見かけたので、買ってみることにした。この本は4年ぐらい前に初版が出たようだが、最近何度か新聞広告が出ている。「この本を読むだけで猫背が治ります。19万部売れてます!」と書いてある。

  この本は大きく分けて、三つの部分からできている。第1章呼吸法で、第2章が猫背の治し方で、背筋の伸ばしかたで、第3章が肩甲骨についてで、第4章が歩き方である。

  呼吸法に就いては私は合唱をやっているので、いつも腹式呼吸を心がけている。また、入浴時に意識してリップローリングをしているし、毎朝血圧を測る前に、4・7・8メソッドを取りいれている。これは「4秒間で息を吸い、7秒間息を止め、8秒かけて息を吐く」というもので、アメリカの大学の先生が考えたものである。心が落ち着き、睡眠に入りやすいというのだ。

  腹式呼吸の時、この本では胸郭を広げて肺の先端まで息を入れることが大事だと言っている。

  次に、猫背を治すことだが、「人間が猫背になってしまうのは、立っている時、座っているときです。寝ている時には、ねこ背にはなりません。」(P. 72)と書いていて、もう一つ、膝立ちの時はねこ背にならないと書いている。

  膝立ちとは、膝で直角に足を曲げて脛と足を床に就けて、真っすぐな姿勢をすることである。やってみると、確かにまっすぐな姿勢になる。その理由を膝のすぐ上に大腿骨があり、膝立ちは無条件に、大腿骨で身体を支える姿勢を作るからだという。大腿骨に上手に乗れば、よい姿勢に楽に到達できるというのだ。(P.75)

  よい姿勢とは、骨が自然に立っている状態であり、背筋を伸ばして作るものではないという。膝立ちではまっすぐな姿勢ができても、立つと曲がってしまうのは、足裏と大腿骨が離れているからだという。

  足のくるぶしの辺りの足の裏に、脛の太い骨が来ているので、その場所に体重を乗せる。肩幅ぐらいに足を広げて、脛の太い骨に乗る意識を強く持って乗って、大腿骨に乗ることで、膝立ちと同じ状態になるという。そして全身の力を抜くのだそうだ。自分の背筋がスッと楽に、伸びていれば成功だという。(P.77)

  ねこ背になる原因は、正しく骨に乗れていないからだという。足の裏は広いので、つま先から踵まで、好きなところに体重をかけられる。体重をかける場所を、脛の太い骨から外すと、姿勢が崩れてしまうのだ。

 では、座るときはどうか。骨盤にきれいに乗るのが正解だという。骨盤には坐骨がある椅子に座った時、下に当たる部分だ。

 ①坐骨の位置をしっかりイメージして、きれいに乗る。お尻の骨を感じながら、微

   調整する。

 ②一番安定する位置を見つけたら、全身の力を抜く。背筋がスッと、楽に伸びて

  いればよい。

  正座でも胡坐でもおなじことだそうだ。

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