山陰旅行―④―玉造温泉
玉造温泉駅で、その日の夜泊まる予定の「山の井」旅館に迎えに来てくれるように電話をした。10分ぐらいで行くということだった。
温泉街に入ると車は狭い川沿いの道を走った。今夜ここでショーがあると教えてくれた。旅館に着くと、チェックインをしたが、その時、同じ経営の保性館に行くと露天風呂があり女性は午後に入れるという説明があった。それで部屋に荷物を置くとそちらの温泉に行くことになった。Dさんたちは温泉が好きで特に露天風呂が好きだからだ。
男性の風呂は広くて、大きな岩石をしつらえて自然の感じを出していた。まるで露天風呂の雰囲気もあった。ゆっくりと入り外に出てDさんが出て来るのを待った。なかなか出てこなかった。中で日本の女性と話をしていたのであった。Dさんはどこででも気楽に話しかけるのだ。
旅館のスタッフと話をしていると、「小泉八雲の絵があるから見ますか」と言った。その人の後について2階に行くと、踊り場の壁に大きな絵が掛けてあり、絵は八雲と奥さんが描かれていた。八雲の写真は全て左側からなのにその絵は悪い眼の右からであった。そのことを言うと画家はわざわざそのように描いたのだと言った。右からの八雲像はおそらくそれだけだろうと言っていた。とても珍しい絵を見ることが出来た。
1階のフロアに戻ると、「この旅館には昭和天皇がお泊りになった部屋があります。」と言ったので驚いた。保性館は一番古い旅館で昭和22年ごろ昭和天皇が泊まったのだという。その部屋は立派な独立した建物の中にあり幾つもの部屋があって大変広々としていた。
もちろん身近なお世話をするおつきの人たちも泊まったのだ。私は昔四国に行ったとき、天皇が使用した漆塗りのトイレを見たことがあるので、その話をしたら、トイレは現在は今風に改良してしまったそうであった。
その部屋には客を受け入れているそうで、グループで泊まると1万9千円ぐらいで泊まれると言っていた。想像より安かった。
夕食は山の井に戻って食べた。とても広い大部屋に用意されていた。年配の仲居さんがとても応対がよく、楽しく話をすることができた。松江城の近くから通っているという話であった。料理もとても美味しくバラエティに富んでいた。特別な作り方の茶碗蒸しはDさんが特に気に入ったようであった。酒粕を使った魚も2種類あり味が優れていた。
翌日の朝食のバイキングは30種類あり、しかも和食で野菜類を調理したものが多く味もよかった。私は食べてみたい性分なのでいろいろと皿にのせて食べた。
料理のことをスタッフに褒めたら、この旅館の自慢なのですと言った。和食のことを言ったら、この旅館はホテルではなく旅館だと言った。てっきりホテルだと思っていた。そのことをDさんたちに話した。
朝風呂は山の井旅館で入った。何と露天風呂が付属していて、しかもその造りが自然の山から水が流れて落ちるようになっていて素晴らしかった。温度も快適であった。私は5時の開門と同時に入ったのでたった一人でのんびりと楽しんだ。部屋に戻るとMさんたちはまだ寝ていたので起こして素晴らしい露天風呂だから入るように勧めた。
旅館のスタッフに露天風呂を褒めたら、皆さんにそう言われますと言っていた。数々の露天風呂に入ったが本当に良い風呂であった。前日は説明不足で山の井にも露天風呂があることを言わなかったのだ。
山の井旅館と保性館は経営が同じなのでどちらの風呂も利用できる。山の井旅館はインターネットで見つけたのだが、料金も2食付で一人1万1千200円(和室すべて込み)でリーゾナブルな料金であった。
夜は川に造った舞台でのショーを見に行った。2部に分かれていて、一部は若い人向けの歌と演奏で、2部は安来節のチャンピオンたちの歌とドジョウ掬いであった。本場の安来節が見られてとてもよかった。
玉造温泉はその名の如く、古代にはこの辺りで産出した瑪瑙を使って勾玉を造った。緑と茶色の瑪瑙が採れたそうだ。、昔来たときには瑪瑙をカフスを買ったことを宿の人に話したら、今は全く採れなくなってしまったそうだ。名前だけの温泉になってしまったのは残念である。
保性館男湯
八雲に怪談を聞かせる奥さん
保性館天皇が泊まった部屋
山の井旅館正面
夕飯の一部
おもてなしの仲居さん
ショー第1部歌謡
ショー第2部 安来節とドジョウ掬い
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