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2016年7月13日 (水)

英国のイラク参戦検証は立派―日本も見習うべき

 英国の独立調査委員会が6日に、2003年に英国がイラク参戦した経緯などを検証ち、報告書を発表した。260万語にものぼるといわれる報告書は、イラクへの軍事行動は法的な根拠が乏しかったと総括した。

  ブッシュも認めたように、イラク政策が不完全な情報や分析に基づいていたと断定したのだ。

  この委員会を設置したのはブラウン首相で09年のことであった。それから7年かけて調査が行われ、開戦当時のブレア首相を始め約150人の政府や軍、情報機関関係者を聴取したほか、数々の機密文書の閲覧も認められたという。

  私はイラク戦争に反対をした。それが正しかったことを誇りに思っている。当時からブッシュが言った「大量破壊兵器があるという確かな証拠」には疑問がもたれていた。だから世界中で多くの人が反対の抗議行動をした。

  日本では、小泉純一郎首相が、ブッシュの言い分を信じてイラク戦争を支持し、自衛隊を復興支援に限ってイラクへ派遣した。幸い自衛隊が銃の引き金を引くことはなかったが、安保法制が成立した現在は、米国の要請があれば戦場に赴くことを拒否できない状態となった。

  ところで、この英国のイラク参戦検証について、日本経済新聞が「英国のイラク検証に見習え」という記事を書いているのをネットで見つけた。大企業、安倍政権よりの日経が?と思ったが、読んでみると納得できることであった。

  イラク戦争について政府はまともな検証をしてこなかったといい、次のように書いている。

  「12年、民主党政権の指示を受けた外務省が戦争を支持した経緯などを調べて「検証結果」をまとめたことはある。

  戦争支持は「おおむね適切」と結論づけたが、公表されたのはわずか4ページの要約で、聴取の対象者も伏せられた。約7年かけて検証し、膨大な報告書を公表した英国とは比較にもならない。

  武力行使した米英と、復興支援などにとどまった日本とは同列に論じられない――。政府はこう主張するが、理由にならない。オランダは攻撃に参加しなかったが、戦争を支持した経緯を調べ500ページを超える結果を発表した。

  検証力の乏しさは日本の大きな欠点だ。政治家や官僚はこの体質を放置せず、改善してほしい。」

 冒頭の結論で「 失敗を検証し、教訓を学ぶ。この能力があるかどうかで、国家の行方も左右されかねない。この点で日本の現状はかなりお粗末だ。政策決定の検証に努める他国の姿勢を、真剣に見習うべきだ。」と書いている。

 欧米に比べて、日本は「仕方がなかった。いまさらとやかく言っても始まらない」という風潮が支配する。しかし、これからでも遅くない。いや安保法制が集団的自衛権行使を認めたからこそ、すぐにでも検証をすべきだと思う。

 ただ、日本の場合、特別機密保護法ができたので、政府は不利な証拠は全て開示しないであろうが、英国に見習って、機密も開示し、2度とあのような過ちを犯さないようにすべきである。

 

 

 

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コメント

イラク戦争支持、自衛隊派遣のきちんとした検討をせず、集団的自衛権行使で自衛隊海外を可能にしたのは許せないことです。

投稿: らら | 2016年7月13日 (水) 14時56分

イギリスは有志連合軍としてイラク戦争に参加し、アメリカに次ぐ179名の戦死者をだした。イラク戦争参戦の法的責任をブレア首相に問うべきとの声が上がり、彼は法廷でイラク進攻を決断した全責任は自分にあると言明、イラク戦争の失敗と過ちを認めた。それにしても260万語とはすごい。日本の場合は死傷者もなかったことだし、いまさらとやかく言うのは止めようということで終わっている。ドイツは未だにナチスの戦争犯罪(人)を追及している。日本は1億総懺悔で以上、終わりである。所謂「水に流す」でいいあらわされる日本の国民性がよくでている。それはいい点も多々あるが、国際社会では日本の常識は世界の非常識かもしれない。

投稿: toshi | 2016年7月13日 (水) 09時55分

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