年金運用損5兆円!
7月1日の朝日新聞トップニュースは、「年金運用損 5兆円」というものであった。2015年度の公的年金積立金の運用成績は、5兆円を超える損失となることが確定したというのだ。
年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が6月30日に厚生労働省に報告したが、公表するのは参院選後の7月29日だという。
公表を参院選後の20日も後にするというのは、明らかに参院選で問題に取り上げられるのを逃げるためである。
年金運用が5兆円超の損失というのは、以前からネットでは言われていたことである。これは2015年度の損失であり、今年度については分からないが、英国のEU離脱ショックで日経平均が1300円近く大暴落した。その後僅かに持ち直したが、この含み損は10兆円ではきかないであろう。
今年末の株価見通しについて、1日のモーニングサテライトでは、藤戸氏が17500円と、株高を予想し、井出氏は14000円台と株安を予想していた。専門家でも見方が大きく分かれている。
リーマンショックのときは9兆円超の損失であったそうだが、その後取り戻したという。
GPIFは将来の年金支給に必要な利益を確保するとして、安倍首相の下14年10月に、運用基準を見直した。国内債券の比率を60%から35%に下げ、代わりに株式比率を50%に倍増した。これは安倍政権の成長戦略の一環であった。確かに一時期株価は上昇したが、その後は低下し、低迷している。年金資金は株価の動きに左右されるようになったのだ。
株式運用の比率を大きくしたことについては、いろいろ批判もあった。いくら専門家が運用するとはいえ、株価の見通しは、先に見たように専門家でも分かれるのだ。私たちの大事な年金を危険な株式運用中心では大変不安である。
これまでの所トータルでは9兆円ほどの黒字だというが、このところの株価の不安定は甚だしく、この先どうなるか分かったものではない。
参院選で損失を発表しないのも、安倍政権の「隠し」戦略の一つである。憲法改正、アベノミクス失敗、年金運用・・・不利なことは全て隠してしまっている。こうしたやり方に騙されてはいけない。
明日は投票日である。日本の歴史的分かれ目の選挙である。Abegretしないようによく考えて、投票に行こう!!
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アベノミクスと民共野合攻撃だけで選挙を闘いましたね。結果は与党の圧勝?桑原桑原。
投稿: らら | 2016年7月10日 (日) 12時09分
アベノミクスは円安株高を背景に安倍政権の経済政策の大きな目玉であった。確かに円安によって輸出依存の大企業が高収益を挙げた。しかしながらその利益が下々にも滴り落ちるという所謂、トリクルダウンはおきなかった。また株高で一時的に潤ったのはごくごく一部の富裕層であった。さらに125円まで円安に振れた円は今朝は100.53。一時21,000円台に至った日経平均は現在15,107円この傾向は今後も続きそうなのだ。アベノミクスの前提であった円安、株高は完全に崩れ去ったのだ。国民の大半がアベノミクスの効果を実感できないうちにアベノミクスは破綻したと言っても過言ではない。それでも安倍政権はアベノミクスは道半ばといい、さらにエンジンを吹かすという。それでも現政権は改憲に必要な3分の2の議席に迫る勢いだという。いったいどうなっているのかさっぱりわからない。
投稿: toshi | 2016年7月 9日 (土) 08時58分