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2016年3月22日 (火)

最も民主的なワイマール憲法を利用したナチス・ヒトラーに学ぶ安倍政権

 3月18日に放送された「報道ステーション」をDさんから送って頂いたので観た。前回と違ってまだ削除されていなかったが、内容的には削除されてもおかしくないものであった。3月限りで報道ステーションを事実上首になる古館キャスタ―渾身の番組になったと言ってよい。

  古館キャスターはわざわざドイツまでロケに行き、現地から放送した。ドイツのワイマール市国民劇場は1919年にワイマール憲法が制定された場所である。そこから番組はスタートした。古館キャスターは、つぎのように述べた。

  「ヒトラーというのは、軍やクーデターで独裁を確立したわけじゃありません。合法的に(独裁を)実現しているんです。じつは、世界一民主的なワイマール憲法のひとつの条文が、独裁につながってしまった。そしてヒトラーは、ついには、ワイマール憲法自体を停止させました」

  その条文とは、48条の「国家緊急権」である。「大統領は公共の安全と秩序回復のため必要な措置を取ることができる」というものだ。それを使ってヒトラーは大統領に緊急事態を発動させ、共産主義者を逮捕したり、集会やデモを禁止したり、出版物を取り締まったり、野党の活動をできなくさせ、基本的人権を停止させたのだ。

  ヒトラーが言った「強いドイツを取り戻す」は安倍首相がいう「強い日本を取り戻す」と同じではないか。「敵はユダヤ人」は「中国や北朝鮮」を彷彿とさせる。独裁を「決断できる政治」と言い、戦争の準備を「平和と安全の確保」と言ったと古館キャスターは語る。ヒトラーが演説で「この道しかない」と言っているが、安倍首相も同じことを言っていた。こうして見てくると、ヒトラーと安倍首相の用語は瓜二つである。

  また腹心のゲーリックは、「国民は自分たちの意のままになる。それは簡単なことで『外国からの危険に曝されている』と言えばよい」と述べている。独裁者の常套手段である。「平和主義者に対しては、『愛国心がなく、国家を危険に曝す人々だ』と言えばよい」とも語っている。似たようなことは日本でもよく聞く。

  ところで大事なことは、「国家緊急権」が自民党憲法草案にある「緊急事態条項」とそっくりだということである。

  第九十八条 内閣総理大臣は、我が国に対する外部からの武力攻撃、内乱等による社会秩序の混乱、地震等による大規模な自然災害その他の法律で定める緊急事態において、特に必要があると認めるときは、法律の定めるところにより、閣議にかけて、緊急事態の宣言を発することができる。

  事前事後の国会の承認が必要だとか、基本的人権は最大限尊重されなければならないと書いてあるが、うやむやにされる危険性がある。

  ドイツのドイツ・イエナ大学のミハエル・ドライアー教授や元東大法科大学院院長の長谷部恭男氏は非常に危険な条文であると語っている。

 麻生副総理がヒトラーに学べと言ったように、根底には民主憲法の下でも独裁国家に変えることができると思っているに違いない。そのために特別機密保護法を作り、集団的自衛権の閣議決定をし、安保法制を改定し、教育への国家統制を強め、マスメディアを抑え込む・・・・等々着々と布石をしている。その仕上げとして夏の参議院議員選挙と合わせての衆議院解散・選挙で2/3を制して一挙に憲法を変えようという目論みである。安倍首相の憲法を変える広言はその現れである。

 ※報道ステーション まだ観られるかな?

 http://www.dailymotion.com/video/x3ym0kc_

 削除されたが、Youtubeでは見られる(3月24日時点)

https://www.youtube.com/watch?v=3Kw0uuflXdc

 

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コメント

 安倍政権に都合が悪いものは削除されるというのは怖いです。知る権利が侵されていますね。

投稿: らら | 2016年3月23日 (水) 08時46分

この番組の録画が私の知る限り3か所で見ることができていましたが、現在そのすべてが削除されて、見ることができなくなっています。この事実こそ電波停止発言よりも恐ろしく感じます。電通のアルバイトなどが自民党のネットサポーターとしていろいろなサイトに書き込みをして、政権に都合の悪い意見などは徹底的に潰しているようです。内閣支持率と言うのも情報操作でどこまでが本当なのかわからない時代になってきていると感じます。

投稿: danny | 2016年3月22日 (火) 16時31分

このまま行くと、自公圧勝もありそうです。そうなると?憲法改悪が現実のものになります。いつか来た道に戻るのでしょうか。

投稿: らら | 2016年3月22日 (火) 10時58分

まさに4月で番組を降りる古舘キャスターの渾身の番組だったと思う。彼についてはとかくの批判があったけれどもこの番組は出色できである。政権の
思惑を忖度すればとても報道できない内容だったと
思うが、彼の退任の花道?として許可されたのであろう。それにしても内閣の支持率は50%近く、かつ自民党の支持率は38%と底堅く、7月の参議院選挙では衆参同一選挙となり、自公圧勝との予測すらある。長いものには巻かれろ、お上には逆らえないという今も根強い国民の被統治意識なのか、あるいは国民のバランス感覚は間違いないのか、まったく私には理解できないが、、。

投稿: toshi | 2016年3月22日 (火) 08時35分

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