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2016年2月10日 (水)

株式の暴落はアベノミクス失敗の証明

 2月9日の日本の株価は日経平均で930円もの暴落を記録した。今年になって500円以上の大下げが何度かあり、昨年の大納会の19033円の終値から2900円近く下げたことになる。チャートを見ると1月21日の16017円までほぼ下げ続け、その後2月1日の17865円まで上げたが、再び下げに転じて、9日の大暴落である。

 一時980円も下げたが、終値は-918円の16085円であった。

  その朝のモーニングサテライトでは、ギリシャ問題再燃による115円の円高や石油価格の低迷を挙げていた。石油価格の低迷は続いているが、それがどうして悪い材料になるのかが分からない。日本のような石油を全面輸入に頼っている国には有難いことだと思うのだが。 

  石油が高かったときは、サンマ漁、イカ漁などの漁船が非常に困っていたし、イチゴなどの温室栽培農家もぼやいていた。

  先日日銀が1票差でマイナス金利を決定した。それで元々利息がないに等しかった銀行の預金利子がさらに0に近く下げられてしまった。それでも借りる方は払う利子が減るので恩恵を蒙るから、一般国民にはプラスだという説明もある。でも私のようにローンのない者には全く関係がない。

  このところの株価の暴落で年金機構は運用で135兆円の年金積立の内130兆円も損を出したといわれる。

  http://vvarabidani.hatenablog.com/entry/2016/01/12/101417

  これは1月12日の時点の話だから、2月9日の下げでは更に損害がふくらんでいるであろう。安倍政権は株価を上げるために、昨年GPIFが株式で運用する率を増やし一時は成功したかに見えたが、昨年10月下旬には次のような数字が話題となった。

   「140兆円を超える公的年金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の2015年7-9月期の年金運用損失が、約7兆9000億円に上っていることが大手証券会社のアナリストの試算でわかった。世界的な株安が年金運用損を膨らませた格好だ。」

  あのリーマンショックのときでさえ、5兆7000億円の損であったのだ。それが今や30兆円というとてつもない金額である。

 我々の年金はどんどん減らされているのにこの先どうなるのであろうか。第一次アベノミクスによって円安になり、株価の上昇につなげることができたように見えたが、結果は失敗に終わり、その失敗を隠すために第2次アベノミクスを打ち出した。

 しかし、青写真すらないスローガンだけのもので、このところの世界的株価の不安定に翻弄されてどうにもならなくなっている。

 浜矩子同志社大教授は、つとに「アホノミクス」と批判してきたが、最近では21日号の「サンデー毎日」で「ドアホノミクス」だと言い、完全に失敗であったと指摘している。

 結局儲かったのは一部の大企業と富裕者だけで、90%以上の一般国民は生活が苦しくなるだけであったのだ。下流老人、老人の貧困化、貧困女性、子どもの貧困など貧困が社会問題化してきている。

 それでも毎日新聞と時事通信の世論調査やNHKのそれは50%以上の安倍内閣支持という数字を出している。国民の意識はいったいどうなっているのかとこの先が心配でならない。

 浜矩子教授は、安倍首相がやりたいのは「富国強兵」であり、そのための「憲法改正」であると指摘している。マイナンバーもそのために使われる恐れがあるとも言っている。

 アメリカでの演説で安倍首相は消費税を上げると国防予算を増やすことが出来ると言ったことも紹介している。

 庶民は低所得層ほど消費税の負担を強いられ、富裕層は懐が痛まないのだ。また大企業は減税により大恩恵を受ける。まさに富国強兵路線である。

 このところの株価大暴落で安倍首相はひやひやしているであろうか。今朝のコメンテーターは当分株価は下がったままになるだろうと予想していたが。

 今日2月10日10時45分には―430円の15655円であった。

 

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コメント

今日も13時時点で442円も株価が下落しています。長期金利がマイナスになったからでしょうか?

投稿: らら | 2016年2月10日 (水) 13時06分

安倍政権が誕生し、円高が是正され株価が上昇したときはアベノミクスの成果だといい、今回のように円高に振れ、株安になったときは海外要因によるものだからおたおたすることはないと言い放つ。まったくいいかげんなものである。今回のゼロ金利政策は日銀の金融政策の焦りというか限界の表れであろう。だいたい時の政権が経済の舵取りをして一国の
経済を浮揚させることができると思うのは不遜なことである。政府のやるべきことは所得の再分配政策、すなわち格差、不平等の是正にもっと力を注ぐべきである。それにしてもこれほどの経済政策の失敗にもかかわらず高支持率を維持できるとは何と国民は寛容なのか。ひとえに野党に期待できないからであろう。

投稿: toshi | 2016年2月10日 (水) 09時45分

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