野田聖子氏がいいことを言っている!
自民党元総務会長の野田聖子氏がDIAMOND ONLINE いいことを言っている。「一億総活躍社会」についてどう思うかと聞かれて、次のように答えている。
「安倍総理は、国政に携わる者として当たり前のことをおっしゃっているに過ぎない、という印象です。なぜなら国会議員の仕事は、国民全てが活躍できる社会をつくることだからです。『一億総活躍』という看板のインパクトで、『相当すごいことをやるのではないか』と思った国民もいるかもしれませんが、我々国会議員にとっては当たり前の義務なのです。」
野田氏の指摘はその通りだと思う。国政に携わる者は当然その気概でやらなければならないのだ。それがこれまで大企業とか富裕層優先の政治が行われてきたのだ。その結果どうなったかについてについて野田氏の見方は次のようである。
「しかし、『一億総活躍』という言葉がクローズアップされたことによって、できることとできないことがよく見えてきました。アベノミクスが始まった当初、国会議員、経済人、学者の多くが、金融政策などによって優良企業の利益が大きく増えれば、良い影響が川下にも波及するというトリクルダウン理論を唱えていましたが、3年経った今、期待していたようなことは起きていません。」
野田氏がトリクルダウンは起きていないとはっきり言っていることは注目に値する。これが安倍政権を支える自民党員のいうことだろうかと目をこすったくらいだ。さらに野田氏は次のように指摘している。
「むしろ、アベノミクスによって、女性、高齢者、そして地方に住む方々の生活が苦しくなりました。大企業は円安などで自分たちに利益が生まれても内部留保に走るためトリクルダウンが起きず、低所得者層にまで恩恵が及ばない。先進国ではあり得ないほどの逆転現象が起きています。政府が「大きな人たち」を支えても日本は良くならないということが、分かってしまったわけです。」
おいおい野田さん、貴女はいつから浜矩子になったんだい?と突っ込みたくなる。私が指摘してきたように「内部留保」を増やしただけで、低所得者層には滴り落ちていないのを認めているのだ。先進国ではありえないと言い、大企業を支えても日本はよくならないことがみんなに分かってしまったという。ここでのみんなは自民党・公明党の議員や支持者以外というべきであろう。
「最近では、トリクルダウンを唱えていた竹中平蔵さん(元経済財政政策担当大臣、元金融担当大臣)までもが、『トリクルダウンなんて起きない』とメディアで発言されています。こうなると国民は、『アベノミクスが全てではない』という現状認識を持つことが大切です。アベノミクスには経済的にプラス効果もありましたが、マイナスの部分もあった。第二ステージの最優先課題は、そのマイナスとプラスを相殺して、何とかイーブンまで持って行くことに他なりません。そのような状況の中で出された『一億総活躍』というキャッチフレーズに、私は疑問を抱いています。」
竹中平蔵教授までトリクルダウンはなかったと言っているというのは初めて聞いたが、小泉内閣の経済政策を実行してきて、アベノミクスを支持してきたあの竹中教授が?と意外であった。
アベノミクスは破綻したことは明白である。その破綻から目をそらそうと新アベノミクスを打ち出したのだがそれもあやふやである。
それにしても野田聖子氏がここまでいうとはおどろきであった。
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自民党内には安倍首相に従う議員ばかりで野田聖子氏のような人はいなくなったようで残念です。
投稿: らら | 2016年2月 5日 (金) 17時46分
野田聖子議員は昨秋の総裁選挙で安倍総理の無投票再選はよくないと1人立候補の動きをしたが、20人の推薦人が集まらず、断念した経緯があった。推薦人に名を連ねればひや飯を食わされることは必至だったからだ。彼女はまた高齢出産し(自分の子ではない)またその子供が重度のハンディキャップを
背負っていたために大変な苦労を強いられている。
人の苦しみがよくわかる政治家に成長した?のだ。
また一般に女性は男性ほどへんな野心?を持ち合わせていないので(勿論例外もいるが)恐れるものや失うものは何もないので思ったことをはっきり言う女性が多い。浜矩子氏が典型だと思う。賢い女性が遠慮なく言うことがほんとうのことと思って間違いない。
投稿: toshi | 2016年2月 5日 (金) 09時26分