« 厚生年金逃れ79万社とは驚き! | トップページ | タラの木情熱を燃やす河村さん―①― »

2016年1月18日 (月)

山田厚史の「世界かわら版」から―⑤―

 最後は下記引用を主にして終わることにする。

 「昭和の日本は企業が「福祉」を担ってきた。終身雇用・年功賃金・企業内組合を3点セットにした日本的経営は非効率の代名詞のように言われたが、それなりに従業員の安心を支えていた。」

 そうであった。終身雇用も年功賃金も企業内組合も多くはどこかへ行ってしまった。

 「グローバル化と構造改革の掛け声とともに解体され、新しい『安心』は用意されていない。

 昨年を代表する漢字は『安』だった。『安心』の安ではなく『不安』の安。『この3年、経済中心にやってきました』と安倍首相は年頭で述べたが、本人はどれほど本気だっただろうか。

 経産省・経団連の神輿に乗って進めた結果が『豊かな社会の貧困問題』である。輪転機を回してお札を刷っても国内にカネは回らない。『賃上げ要請』で何とかしようという発想が政治の貧困を見せつけた。

 地方の衰退に拍車がかかっている。田園まさに荒れんとす。目に見えない貧困が、これを見よとばかり、やがて社会問題になるだろう。今のような政治を続けていれば、自民党からも異論が噴き出すだろう。

 新自由主義は、強い企業を元気にしても、国民経済を支え切れない。資本は海外に飛び立つことができても、政治には国境があり、有権者は国内にいる。

 一億総活躍社会。名称はいただけないが、男女を問わず一人ひとりが居場所を見つけることができる社会には賛成だ。医療・介護・子育て・教育。誰もが必要とするサービスを公共が担えば、個人は能力を発揮できる。失敗を恐れず、リスクに挑戦できるセーフティーネットが一刻も早く必要なのだ。

 産業政策も同じ。資本規制があったころのモデルを引きずった政策は根本から洗い直す時期に来た。多国籍企業は自分でたくましく生きてゆけばいい。雇用を生み、資金を国内で循環させる中小企業と地方に政策の軸足を移す。

 バラマキでない分配政策への知恵が問われている。『分配』を口にした首相に、次の時代が現れている。 」

 医療・介護・子育て・教育という誰もが必要とするサービスを公共が担えば、安心して個人が活躍できるという考えは納得できる。一番基礎にあり誰にも必須の生活条件を保障する仕組みを作ることが望まれる。

※「世界かわら版」は「DIAMOND on line」にあるのだが登録をしないとごく1部しかよむことができない。ただし、登録は無料である。

 URL:http://diamond.jp/

|

« 厚生年金逃れ79万社とは驚き! | トップページ | タラの木情熱を燃やす河村さん―①― »

経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

株価は今日も乱調でリーマンショックを思い起こさせます。アベノミクスでは株価はどうにもならないことがはっきりしました。

投稿: らら | 2016年1月18日 (月) 11時18分

5回シリーズの世界かわら版はよくまとまって示唆に富んだ内容でした。それにしても年初から始った世界株安はどうなるのであろうか。専門家の間でも先行きの見通しについて強気、弱気で大きな開きがある。要するに読めないのである。参議院選挙前には政府がてこ入れするので戻すのではないかという期待?もあ。ただし産油国が資金不足に陥り、換金のために日本株も売りまくっているのであれば、政府の政策で左右できる余地はしれている。だいたい自民党が政権に戻ったから経済が良くなったということは
正しくない。偶々世界経済のいい巡り合わせにのっただけのことである。極論すれば政治の目的は経済の舵取りをするという不遜なことではなく、社会的弱者救済、分配の公正を図ることである。

投稿: Toshi | 2016年1月18日 (月) 10時10分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 山田厚史の「世界かわら版」から―⑤―:

« 厚生年金逃れ79万社とは驚き! | トップページ | タラの木情熱を燃やす河村さん―①― »