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2015年12月25日 (金)

クルシミマスのサンザクロース

 今年もクリスマスがやってきた。と言っても私はキリスト教徒ではないから全く無関係。でも街の電飾やクリスマスツリーなどを見たり、クリスマスソングを聴くと気持ちがウキウキしてくるから不思議である。

 24日の朝日新聞「折折のことば」に次のような記事が載っていた。

「 Merry Crisis and a Happy New Fear (壁の落書き)

 社会不安や戦禍のさなか、ヨーロッパの市中ではこんな落書きがしばしば見られた。クリスマスをクライシスに、イヤーをフィヤーに変えた「危機おめでとう、新しい恐怖に幸あれ」というパロディだ。

 こういう悲しくも芯が強いウィットは逆に人々を強くつなぎもする。そういえば「メリー・クリスマス」には昔から「滅入り、苦しみます」というようななんとも情けないパロディもあった。」

 これを読んでふと思い出したのは、若いころクリスマスのパロディとして「クルシミマスのサンザクロース」とよく言っていたことだ。

 戦後クリスマスが盛んになり、キリスト教徒でもないのにクリスマスを楽しむようになったが、生活は相変わらずの苦しい時期が続いた。そんな頃この言葉がよく使われたものであった。

 その後朝鮮戦争を境に日本の経済は上向いて、キャバレーでクリスマスの騒ぎをしたり、クリスマスケーキを食べるようになった。そして1億総中流と言われるようになり、Japan as No1と言われたこともあったが、突然バブルがはじけて、以来長い間の経済の低迷が続いた。

 小泉政権の頃から格差が広がり、アルバイトや派遣社員や非正規社員が増え、若い人の就職難や生活の不安定な時代がやってきた。

 第二次安倍政権になって、格差は狭まるどころか、逆に広がっている。デフレ脱却と称してアベノミクスの3本の矢が放たれたが、結局は大企業や富裕層を喜ばせただけであった。

 巷では「女性の貧困」「子どもの貧困」などという類の本が何冊も出版され、かつては一番金を持っていると言われた高齢者にも「下流老人」と言われる層が増え、さらには働き盛りの人たちでも老後はいつ転落するか分からないと言われる始末である。

 世界でも戦争が続き、テロリズムが広がり、何億もの子どもが飢えにさらされ、毎年300数十万人の人が寒さで死んでいくと聞く。

 クルシミマスのサンザクロースは笑いごとではないのだ。先日の新聞にはティッシュを食べる子どもの話が出ていた。ご飯に醤油を掛けて食べる話もあったが、私も子どもの頃経験がある。まだご飯があっただけよかったのだ。

 クルシミマスのサンザクロースの主役のサンタは安倍首相である。貧困層の子どもや老人や女性が泣いていてもその生活を想像できないのだ。

 年収1億8000万円(おそらくはそれ以上)の高所得者の首相に想像できるはずがない。彼に分かるのは、大企業の減税をすれば見返りに多額の献金が貰え、票が獲得できるということだけである。

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