生涯で初めて110番に電話した
日曜日に栄に行きコンサートに出て、終わってから知人と楽しく食事をして気分よく帰りの地下鉄に乗った。9時近くに階段を上ってご御器所駅の2番出口に出た。そこに自転車を止めてこちらを睨んでいる男が立っていた。やや細長の目で怖い目つきであった。私をまっすぐに見るので当然目が合う。
その瞬間その男はドスの聞いた声で「テメーは何を見ているんだ・・・・なんか用があるんか」というような脅しをかけて来た。咄嗟のことなので詳しい言葉は覚えていない。
私の脳裏に2,3日まえに京都の新京極で若い男が「目があった」と言いがかりをつけられ、殴られて死んだ事件が浮かんだ。これは大変だと思い直ぐに逃げた。
後を追いかけてくるかと思い近くのマツモトキヨシに逃げ込んだ。様子を伺うと追っては来なかったようであった。私は警察に連絡しようと110番にかけた。すぐに応答があり、様子を話した。
110番に電話をするのは生まれてから初めてで一瞬迷ったが、まだ男がその辺にいると思い電話したのであった。男の容貌、頭髪、背の高さ、服装と色などを聞かれたがほとんど覚えていななかった。観察する暇などないからだ。
警官は「パトロールをしますから」と言って、最後に私の名前を聞いて気を付けて帰るようにと言った。
携帯から掛けたので、私の番号が記録されたのが嫌だと思ったが仕方がない。この頃世の中が物騒になってきて、毎日のように殺人事件が報道されている。これからは怪しい人と目を合わすのは気を付けなければと思った。
思い出すのは、高校生の頃、よく不良学生が道を歩いていて、目が合うと「ガンつけたな」と言いがかりをつけることがあった。不良学生の場合は殺すようなことはしなかったが、先日の事件のように目が合っただけで殺されるのは怖い。嫌な世の中になったものだ。
小泉政権のころから貧富の差が開き始め、安倍政権によって日本の貧富の格差がさらに広がっている。「子どもの貧困」「女性の貧困」「老人の貧困」「不安定な雇用」など貧困化が全てのゼネレーションで増えている。そうした社会背景があって人々の心が蝕まれているのだと思う。
テロも怖いが、日常生活でいつ遭遇するかも知れない、無関係の人間による事件に巻き込まれる状況も怖い。
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暴走老人という言葉が話題となって久しいが、今年は下流老人という言葉が流行語になった。それはともかく最近は全犯罪に占める高齢者の割合が増えているそうである。勿論、急速に進む高齢化社会が背景にあることは言うまでもないが、それに加え高齢者の貧困化が拍車をかけている。政府は低所得の高齢者に一律3万円を配るらしいが、選挙目当てのバラマキであることは明白である。国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有するという憲法25条があるが、そうでない暮らしの人が増えているのである。一流会社の役員たちが目を剥くような高給を取り、また政治家たちはちゃっかり自分たちの報酬を元の水準に戻したり。一般労働者の年収は
増えていないにも拘わらずである。日本は酷薄な社会になってきたのか。それでも政権の支持率は50
%近くを維持しているのである。なんと寛容な国民であることか。
投稿: toshi | 2015年12月23日 (水) 08時44分