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2015年11月 3日 (火)

日野市役所の行為に驚く!

 11月2日の「天声人語」を読んで驚いた。それは東京都の日野市役所が古い公用封筒を活用するために、封筒の表に書かれていた「日本国憲法の理念を守ろう」という文言を黒塗りで消したといのだ。

 この封筒は2010年、2011年に作られたものという。日本国憲法を守るのは公務員として当然のことであり、憲法99条にも明記されている。

 天声人語によると、日野市議会は新しい憲法の制定を求める意見書を昨年6月に可決したそうだ。自民党は憲法改正をやろうとし、憲法草案まで用意している。その意向に沿ったものであろう。

 現行憲法を守る啓発の文言がよほど目障りだったのか、それとも集団的自衛権行使可能によって、憲法9条を勝手に変えてしまった安倍政権におもねるものであったのか、両方であろう。

 ここ数年、憲法9条を守るとか原発廃止とかの運動に対して、自治体や大学などが会場提供を拒むという傾向が見られる。戦争反対、憲法を守る、原発反対などの運動は危険な政治活動だと判断しているのだ。しかしそれは憲法違反そのものである。

 安倍政権自身が憲法を勝手に解釈変更し、戦争が出来る環境にしたが、それに障害となる動きを封じ込めようとしているのだ。

 日野市では単なる事務的ミスであったとしているが、そんなものではないことはミエミエである。その後の封筒には憲法を守る文言は印刷されていないという。

 特別機密保護法や安保法改悪などで、着々と戦前のような「ものいえば唇寒し」という状況が作られていくことを深く憂える。

 ところで今日は「文化の日」、戦前は明治節であった。秋の天候の安定したこの日を文化の日にしたのは大変良かった。しかし、文化の日をやめて元の明治節にしようという動きがあることを知り驚いた。その旗振りは桜井よし子という右翼の旗頭だという。もちろん安倍首相も大賛成なのであろう。最近こういう戦前回帰の動きが活発になってきている。

 富国強兵の明治を懐かしみ復古しようという流れが出来つつあるようだ。日野市の動きもその流れの一つと捉えるべきである。

 

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コメント

 本当に平和とか戦争反対というと抑え付けられそうな世の中になりそうです。

全く同感です。
安倍政権におもねるみものでなければ、せっかく封筒にあるものをわざわざ墨塗りで消す必要はありません。
平和を口にすることすら憚れる時代になってきました。平和に対して無関心だけではなく、「積極的に平和」に敵対することがもとめられて「普通の国」になりつつあることを危惧しています。

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