「生涯健康脳」という本を読んで―⑦―
女性の脳と男性の脳には違いがあるという。外見にも動作や態度にも違いがあるのだから脳に違いがあるのは当然ではあるが。
男性と女性の脳を調べてみると、形や機能にも違いがあることが分かったというのだ。「前頭葉」や「側頭葉」にある「言語野」の体積が一般に女性の方が大きいという。そのためか「言語能力」も男性より女性の方が高いことがわかっているという。(P.38)
「女が3人よれば姦しい」と昔から言い、中国の古代に作られた漢字もその通りになっている。経験的にも女性は本当におしゃべりである。それに比べて男性は控えめである。話すことだけでなく、文字を書いたり理解したりする働きも言語野にあるので、その面でも女性がすぐれているという。
「一方、男性は空間を認知したり論理的思考力をつかさどる「頭頂葉」の体積が大きく、この部分の能力が高いと言われている」という。(P.39)
古来哲学者とか思索をする学者や宗教家、政治家などは男性が多いのはその表れかもしれない。軍隊の指揮官なども男性である。女性には方向音痴だという人が多いが、男性には少ないようだ。
こういう違いができてしまったのは、男性は原始時代よりはるか昔から狩猟に出かけていた時間が長いからだというのだ。地形見分けたりや狩りの能力を高めてきた、つまり空間認知力が発達したという。
女性は男性が狩猟に出かけている間、子育てをしたり、家事をしたり、隣人と助け合えるコミュニティを築く必要から社会性や言語能力が発達したという。
先日「ためしてガッテン」でこのホルモンは内臓脂肪から出るもので、内臓脂肪が多すぎても少なすぎてもホルモンの出方がよくないという。女性は男性よりも長生きのホルモンである「アディポネクチン」というのが多いと言っていた。
ところでこの本によると、男性の脳と女性の脳を比べると、女性の脳の方が加齢に強いという。それは女性ホルモンの「エストロゲン」が関係しているというのだ。このホルモンは、女性の体を作るだけでなく、骨や血管を丈夫にし、コレステロールのバランスを取るなどの働きをしている。それだけでなく脳を守ることにも関係しているそうだ。
脳画像を調べると、脳の体積は男性は20歳ぐらいから減っていくが、女性は50歳ぐらいまでは減り方が緩やかなことがわかっているという。閉経期の50歳ぐらいから男性と同じスピードで体積がへるのだそうだ。エストロゲンが脳を保護する働きをしているからだという。(P.37)
こうしてみると、男性はアディポネクチンとエストロゲンの二つのホルモンで女性より不利に生まれてきているのだ。平均寿命が女性が勝るのも当然ということである。100歳以上の長寿者も女性が圧倒的に多い。
女性は年を取っても髪の毛が多いのもホルモンのお蔭なのだろう。
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