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2015年11月

2015年11月30日 (月)

安保法案国会審議・テレビニュースはどう伝えたか―②―

記録した放送回数は対象番組合計およそ390回分、担当メンバーからの報告はA4で合計950ページを超えた。その大量の記録から、次のような項目に従って整理し、報告したい。

  1、国会審議期間中の対象ニュース番組全体の傾向

 2、ニュース番組は法案の問題点や政府・与党の動きにどう向き合ったか

 3、法案に関連する重要事項について、独自の取材による調査報道はあっ

 たか

 4、市民の反対運動が、その規模に応じて適切に紹介されていたか。ま 

  た、識者の法案に対する言論などがきちんと伝えられていたか

 5、今後、「安保法制下」のニュースに望むこと

  

なお、長期にわたるモニター活動となったため、国会が延長される前の624日までの放送分については、安保法案の国会審議・テレビはどう伝えたか~中間報告・511日~624日」として8月19日に発表した。(当会ホームページに掲載)

  本報告は、この「中間報告」の時期も視野に入れた全体にわたるものであるが、力点を延長国会以降の時期においている。そのため6月24日以前のモニター内容の詳細はこの中間報告を参照していただきたい。

 モニターの方法は、それぞれの番組に1名から3名までの担当者を決め、放送日ごとに安保法案関連ニュースの内容と担当者のコメントの報告を求めるというものである。その記録はメンバー全体で共有し、検討して最終報告書を作成した。これはこれまでの当会のモニター方法と変わりはない。

1、国会審議期間中の対象ニュース番組全体の傾向

 ~NHKニュースの「政府広報化」の進行、「報道ステーション」

「NEWS23」に見られた批判的姿勢~

5か月間の番組チェックを通して浮かび上がってきた最大の問題は、NHK政治報道の政府寄りの偏向である。今回の安保法案報道において、それは、「政府広報」と批判されてもやむを得ない域に達していた。

期間中の8月25日、たまりかねた市民が1000人規模でNHK放送センターを取り巻いて、「怒りのNHK包囲行動」と題する集会を開催し、「政権べったりの報道をやめろ」と抗議の声をあげた。

  また、117日には、「怒りのNHK包囲行動第2弾」が敢行された東京では放送センター西口での集会のあと、渋谷の繁華街で「アベチャンネルはゴメンだ」といったプラカードを掲げてデモが行われ、注目された。このほか全国11か所で、地域の放送局前での抗議集会、スタンディングアピール、ビラ入れの行動が展開された。

  こうした市民のNHKに対する直接の抗議行動はNHK史上例のないものである。市民の怒りの行動は、この間のNHKの安保法案報道がどのようなものであったかを端的に示している。行動は十分に理由のあるものだった。

 政府からの独立が建て前の公共的放送機関として、その存立にかかわる危機的な状況と言える。

 特定の一日だけに限定してみれば、NHKニュースには、さまざまな取材内容が客観的な装いで並べられ、とくに問題がないかに見える。しかし、長期にわたって他局の番組や新聞報道と比較してみたときに、その政府広報的な報道姿勢はあきらかである。本報告では各項でこの点を実証的にたどってみることにする。

 

 

 

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2015年11月29日 (日)

安保法案国会審議・テレビニュースはどう伝えたかー①―

 友人のKさんから「安保法案国会審議・テレビニュースはどう伝えたか」という「放送を語る会」の労作が転送されてきた。

 2015年5月11日~9月17日までのテレビの動きを検証したものだが、このような検証をするのはすごいことだと感動した。拡散してもよいということなので紹介することにした。

 

目次

 はじめに

 1、国会審議期間中の対象ニュース番組全体の傾向

 2、ニュース番組は法案の問題点や政府・与党の動きにどう向き合った

  か

 3、法案に関連する重要事項について、独自の取材による調査報道は

  あったか

 4、市民の反対運動が、その規模に応じて適切に紹介されていたか。ま

  た、識者

   の法案に対する言論などがきちんと伝えられていたか

 5、今後、「安保法制下」のニュースに望むこと

 付表1、NHK「ニュースウオッチ9」が報道しなかった事項

  付表2、安保法案に反対する市民の主要な行動と報道の有無

はじめに

  2015919日未明、安倍政権は安全保障関連法案を強行成立させた。法案は、集団的自衛権行使容認の閣議決定に基づいて、自衛隊の海外での武力行使に大きく道を開き、日本国憲法下の戦後政治の大転換をもたらすものであった。

  法案が閣議決定された5月から927日の国会会期の終了まで、5か月にわたる国会審議をめぐって、法案自体の批判、検証の必要性はもとより、立憲主義、国民主権の侵害、破壊、といった問題も提起され、同時に国民各層に拡大した反対運動もまた、60年安保闘争に比肩する規模と評価された。

  激動と言ってよい政治過程で、問われた問題は多岐にわたる。このような重大な歴史的時期に、報道機関はどうあるべきだったか、とりわけ影響力の強いとされるテレビニュースが、どのようにこの政治過程を報じたかは、どうしても記録し、検証する必要があった。

  本報告は、放送を語る会が5月から9月まで、NHKと民放キー局の代表的なニュース番組をモニターした結果をまとめたものである。

  当会は、この活動を通じ、報道機関がジャーナリズムの本道に従って権力を監視する姿勢を貫くことができたか、また、市民の政治的判断に資する多様で多角的な情報や意見、見解を提供し得たのか、番組を視聴し、記録した内容を通して考察することを試みた。

  対象としたニュース番組は次の6番組である。

   ○NHK「ニュース7」

   ○NHK「ニュースウオッチ9」

   ○日本テレビ「NEWS ZERO」

   ○テレビ朝日「報道ステーション」

   ○TBS「NEWS23」

   ○フジテレビ「みんなのニュース」

  放送を語る会のモニター活動は、2003年のイラク戦争の報道モニターから数えて、今回で17回目となる。これまで原発災害、衆参の国政選挙、TPP、秘密保護法、集団的自衛権閣議決定などの重要な国政の動きがあるたびに、テレビ番組のモニターを実施してきたが、今回はかつてなく長期のモニター活動となった。

 

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2015年11月28日 (土)

原節子さんが亡くなられて

 26日の新聞やテレビは映画女優原節子さんの死を伝えた。一時レジェンドという言葉が流行ったが、原節子さんは完全なレジェンドであったと思う。

 人気絶頂でまだ42歳という若さで突然映画界から引退し、世間から一切かかわりを持たなくなってしまった。以後いったいどこに住んで何をしておられるのかも全く不明であった。

  鎌倉に住んでおられたというのは、今度の新聞記事で初めて知った。95歳で亡くなられたのだが、42歳からの年月を鎌倉でどのようにして過ごしておられたのだろうか。世間と一切の関係を絶って生きるのはどんな毎日であったのだろう。

  テレビを見たり、新聞を読んだりしておられたのだろうか。何でも読書が好きだということだから、本をいっぱい買って読んでおられたのだろうか。

  新聞によると司葉子さんとは電話の交流があったという話しだ。どんな話をしておられたのであろうか。想像もつかない。司葉子さんは、「話すときは、いつも一時間ぐらい、飽きることなく語った。話の内容は明かさなかったが『何から何まで話しました」といい、新聞をよく読む方で、政治や映画の話もしました。大女優である反面、プライベートでは非常に普通の感覚を持った人だった」と振り返ったという。

  ネットニュースに、実兄の会田カメラマンが映画の撮影中に鉄道事故で亡くなったのか大変ショックであったと出ていた。頼りにしていたお兄さんを亡くされてそれが引き金になって引退をされたのだろうか。

  戦前の原節子出演の映画は見たことがないが、「青い山脈」は高校時代に見た。小津安二郎監督の「晩春」「東京物語」「秋日和」「小早川家の秋」などは映画だけでなく、テレビでも見たことがある。

  生涯独身で「永遠の処女」と言われ、まさに神秘に包まれたレジェンドを貫いた人であった。このような女優はもう二度とでないであろう。

  原節子さんの死をきっかけにして回顧する映画がテレビで放映されるであろう。ぜひ見て観たいと思う。

「原節子 画像」の画像検索結果

 

 

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2015年11月27日 (金)

リンゴにワックスは塗ってない!?

 私は果物が好きであるが、秋の味覚の柿やリンゴも大好きである。毎朝毎晩リンゴと柿を食べている。そのせいか体重がやや多くなったようだ。

  最近はリンゴの種類が多くなって、いろいろなリンゴが出回っている。9月頃はサンツガル、ジョナゴールド、昔からの旭光などがあった。

  その後秋映という色の濃い甘い品種がでて来た。そして、薄黄緑色のリンゴが各種でて来た。キオウ、トキ、シナノゴールドなどだが、名月なんていうのもある。10月終わりごろになるとシナノ―スイートや早生フジなどが出てきて、今ではサンフジも出始めた。また昔からの王林も早くもでている。

  私はリンゴの種類が豊富になったの歓迎している。若いころは国光というのが幅を利かせていた。ゴールデンデリシャス、デリシャスというのもあったが最近は見なくなった。

  日本では「柿が色づくと医者が困る」というが、西洋では「リンゴが赤くなると医者が青くなる」というそうだ。共に健康に良い果物であるということを表現したものである。

  私は、リンゴを食べるときはハイモアに5分ほどひたしておいて皮を剥かずに食べていた。ところが先日シナノスイートを買ってきたら大きな玉がピカピカに光っていた。そして洗おうと思って手でこすってもべたべたした感じがとれなかった。

  妻が洗ったときはタワシでこすったが取れなかったと言った。それで仕方がないから皮を剥いて食べることにした。

  妻とこれはリンゴにワックスを掛けて見栄えをよくしてあるのだと話し合った。触った感触と言い、光り方と言いまさに蝋を塗ったような感じであった。

  「でも・・・」と思い、念のためにネットで調べてみた。すると、リンゴにワックスをかけてあるのではなく、リンゴ自体がワックスのような物質を出して自分を保護しているのだと書いてあった。

 京都府のホームページには、次のように説明してあった。

「りんごの表面がツルツルしたり、ベタベタするのはワックス(被膜剤)ではありません。

 りんごは成熟するにつれてリノール酸やオレイン酸などの脂肪酸が増えてきます。これが皮に含まれるロウ物質を溶かし、表皮に現れてくるため、ネトネトしたように状態になります。つまり、りんご自身の天然のロウ物質が、保温や水を通さない役目をしているのです。この現象は「油あがり」とも呼ばれ、むしろ完熟して食べ頃になったしるしとも言えます。

なお、りんごの種類によってもロウ物質の分泌量が異なるようで、特にジョナゴールド、つがる、千秋などでよく見られ、ふじや王林ではあまり見られません。」

 それでまた以前のようにリンゴの皮をむかないで食べることにした。りんごの皮と身との境目に養分が多いというので皮ごと食べるのがいいのだ。

「林檎 画像」の画像検索結果

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2015年11月26日 (木)

「安保関連法に反対するママの会」の活動

 友人が「全国革新墾ニュース」のコピーを送ってくれた。そこに「安保関連法に反対するママの会」発起人の西郷南海子さんへのインタビューが載っていた。

  ママの会についてはSEALDsと共に今度の憲法無視の集団的自衛権行使容認の安保法制反対の動きの中でマスコミに載ったので名前は知っていた。でも活動を始めたいきさつは知らなかった。この記事を読んでそれがよく分かったし、内容が素晴らしいので取り上げた。(下の記事は革新墾の了解をとってある)

  「普遍のメッセージ 誰の子どもも殺させない」

  9月17日のその時は、保育園に子どもを迎えにいっていました。家に帰ったら、テレビが”午後4時半ごろ安保法案採決”という参院特別委員会のもようを報じているじゃないですか。なんだこれは。「採決」と言わないでほしい!今日は「クーデターが起きた」と記録される日だ、と思いました。

  「安保関連法案に反対するママの会」をつくるきっかけは、6月にママ友とでご飯を食べている時の会話でした。「安保法案、強行採決されるね」「何かしようよ」。フェイスブックで「ママの会」のページを7月4日に立ち上げました。

  3.11大震災の半年前の9.11に生まれた娘に背中を押された気もします。彼女なりに安保法案に敏感に反応していたのでしょう。5月頃から、寝る前に「ママ、戦争にならない?」とよく聞いてきたのです。

  私には、「ならないから大丈夫」と言い切る自信はありません。フェイスブックで賛同人がふえたので、「これだけの人が集まって戦争に反対しているんだよ」と娘にいうと、問い返してきました。「どこに集まっているの?なんだ、フェイスブックかぁ」って。

  これじゃだめだ、じゃあネット空間を出て、日本一大きい交差点のある渋谷に集まろう。というわけで開いたのが、全国から2000人が参加した7月26日の「ママの渋谷ジャック」です。

  すでに学生も学者もがんばっていました。ママは学生や学者よりずっと数が多いぞ、私たちが立ち上がると大きな力になるぞ。そんな思いもありましたね。

  いま、ママたちは自分の生活で手いっぱいです。忙しい。子育てはしんどい。私も、一生懸命つくった食事をひっくり返されたりして・・・。でも、子どもを放り出しません。何よりも大切な存在ですから。

  なのに、戦争する国をつくりたがる権力者や武器を売ってもうけたい財界は、子どもたちを自分のコマとしか考えていないのではないでしょうか。私たちは、こんなにがんばって育てている子どもの命が誰かの利益のために消費させられる、「戦争する国」を拒否します。

  中国とたたかう?でも、たたかう若者本人にとっては、なんの利害関係もない争いでしょう。それは中国の若者にとっても同じでしょう。

  ママの会の合言葉「だれの子どもも、ころさせない」はフェイスブックのやりとりから、あるママの提案で生まれました。

  日本の若者も、アメリカの若者も、中国の若者も、殺させない。戦争の本質をつき、国境を超えてママたちがつながりあえる、普遍的なメッセージだと思っています。

 トルコの浜辺に遺体で流れ着いたシリア難民の子どもの後ろ姿が、私の2歳の息子にそっくりなんです。なぜ、こんな不条理なことが起きるのか。アメリカのイラク戦争で中東が混乱してしまったからです。日本もアメリカのイラク戦争を支持し、加担したではなにですか。

  これ以上過ちを繰り返して葉なりません。アメリカの武器を輸送するだけならいいのでしょうか。自衛隊が運ぶ武器で、若者や子どもが殺されます。自衛隊員も相手から敵とみなされ、命がねらわれます。これが戦争です。

  安保法案は成立させられましたが、「安保関連法案に反対するママの会」は、「案」の字を取ってこれまで以上に活動を続けます。

  「戦争する国」への一つひとつの表れに、「違う」と言い続けたいですね。そして、共産党も戦争法を廃止する政府をつくろうと野党や幅広い人々によびかけましたが、力を合わせて本当に廃止させましょう。

  会の賛同者は2万2千人を超え、38都道府県に会ができました。フェイスブックでママたちは、「負けた気がしない」といっています。

  生活と子育てがたいへんで声を上げられなかったママたちが、声をあげ始め、声をあげることで周りを変えられる手ごたえをつかんでしまった。安倍政権がそうさせたのです。

  あるママは、「世界が前とは違ってみえる」といいます。生き方がかわったのでしょう。立ち上がったママたちは、もう引き返せません。(聞き手 卯城公啓)

 ※西郷さんは、京都大学大学院生。3児の母。

 

安保関連法に反対するママの会記者会見  各地の活動報告 西郷南海子 検索動画 29

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2015年11月25日 (水)

楽しみに見ている「あさがきた」

 NHK朝の連続テレビ小説「あさがきた」は視聴率を上げているようだ。私も毎朝見ているがどのように展開するか楽しみである。

  最初主役の波瑠の飛び出るような目が気になっていたが、慣れてくると気にならなくなった。

  あの幕末から明治へかけての激動の時期に、古い両替屋に嫁いだ「あさ」が女性でありながらビジネスに関心を持ち積極的に関わっていくところがすごい。

  玉木宏の演じる夫新次郎は三味線など遊びに呆けて商売には関心がない。おかしな設定だと思っていたが、モデルの広岡浅子の夫はどうであったのだろう。多分そんな感じの人物であったのだろうと想像する。

  このドラマは、実在の人物広岡浅子をモデルにして描かれている。もちろんフィクションもたくさんある。「あさ」と「はつ」は実際は妾腹の異母姉妹らしい。しかし、フィクションはこれまでのドラマでも同じであった。

  ただ共通していえることは、実在の人物をモデルにしている連続ドラマはみな成功しているということだ。「マッサン」「花子とアン」「ゲゲゲの女房」などいずれも面白かった。

  今回の「あさがきた」も広岡浅子が炭鉱を経営したり、銀行を作ったり、大学を作ったり、生命保険会社を作ったりしたということを踏まえて作られるので、明治・大正の時代にビジネスウーマンとして活躍する「あさ」に期待を抱かせるのだ。

  夫が遊び人だが「あさ」のよき理解者であったからこそ「あさ」は思う存分に活躍できたのだと思う。

  また、このドラマは同じ京都の富豪の家に生まれ,共に大阪の大きな両替屋に嫁ぎながら、姉の方は破産をして貧しい生活に落ちてしまうという、対照的な二人を描いているところに視聴者の目を引き付けるところがあると思う。

  その姉「はつ」を演じる宮崎あおいはさすがに演技巧者である。優しくて辛抱強く、貧乏に落ちても愚痴を言わず生きて行く「はつ」をしっかりと演じている。活発でお茶目な「あさ」との対照が面白い。

  夫役の玉木宏の演技もぴったりとはまっていて如何にも商家のボンボンという感じで、落語に出てくる商家のドラ息子を連想させる。その他にも配役はそれぞれ適役で、真実味のあるドラマとなっている。

 これからどのようにビジネスを展開していくのか、子どもはいつごろ生まれるのか、「はつ」の一家はどうなっていくのかなど楽しみである。

あさが来たの画像 p1_2

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2015年11月24日 (火)

第27回橘座公演「春雨や雷蔵独演会」

 楽しみにしていた「第28回橘座公演」が、11月22日に愛知産業大学付属工業高校で開催された。12時半開場だが、12時に会場に着いた。すでに40人ほどの人が並んでいた。

  この日の出演者は「春雨や雷蔵」であった。私は春雨や雷蔵の名前を聞くのは初めてでどんな噺家か知らなかった。あまり期待もせずにでかけた。

  13時開演で、学校長の挨拶のあと、開口一番は立川吉孝(きっこう)であった。題名は分からないが、かしこい子どもがあれこれと策をめぐらし小遣いをせびるという噺であった。立川吉孝は立川流から師匠が落語芸術協会に移ったので行動を共にしたのだそうだ。その為に2つ目だったのが前座に逆戻りしたと笑わせていた。芸歴18年で前座を1年やらされるのは大変だと思うが芸の世界は厳しいと思った。

  立川吉孝は18年もやっているだけあって、発声や語りができていて前座からやり直すことはないと思った。

  その後は春雨や雷蔵の「猿後家」で、私は初めて聞く噺であった。猿のような顔をした後家の商家では「サル」という言葉は禁句となっている。うっかり「サル」という言葉を使ったら後家の怒りを買うのである。

  ご機嫌取りのために源六とか他のご機嫌取りが後家の所へやってきて、後家が美人だと褒めそやしてご馳走や小遣い餞をもらうのだが、うっかり「サル」の入った言葉を使ってしくじるという噺である。「猿回し」とか「猿も木から落ちる」とか「さるすべり」とかを口にして失敗するのである。この噺も私は聞くのが初めてであった。

  中入のあと、俗曲で桧山うめ吉が三味線を弾きながら歌った。「米山さんから」とか小唄とかを歌ったり新内を三味線で弾いたり、最後には「深川」を踊った。

  江戸のお座敷芸だと思うのだが、私のように芸者がいるお座敷には縁のない者にはお座敷を垣間見ることができた。

  髷は自分の毛で自分で20分ぐらいかけて結うのだそうだ。首筋に色気があり、後ろの女性たちが「可愛いね」と言っていた。

  最後は春雨や雷蔵の「御神酒徳利」で、これも私には初めて聞く噺であった。商家の番頭が占いで徳利を探したり、財布を探したり、鴻池の娘の病気を治すというめでたい話である。

  噺の構成がうまくできていると感心して聞いた。春雨や雷蔵はさすがに年季が入った噺家で巧みに語っていて、まくらでも面白く涙がでるくらいであった。

  このblogを書くためにネットで調べたら、落語新人賞とか国立劇場「花形演芸会」大賞とか文化祭芸術賞最優秀賞を受賞していることが分かった。これまで名前を知らなかったのはなぜだろうと思った。幕が閉まる時頭を下げたがその顔が誠実で好感をもった。

  満席の聴衆もみな満足をして帰ったのではないかと想像した。聞きに来た人の中に杖を突いた人やおぼつかない歩き方の人などかなりの高齢者がたくさん見受けられた。橘座が大変貢献をしていることを改めて思った。

 

 「春雨や雷蔵」の画像検索結果

 

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2015年11月23日 (月)

CAFE VITAバス旅行で宇治平等院へ

 CAFE VITA主催の今年のバス旅行は、京都宇治の平等院であった。平等院には何度も行ったことがあるが、久しぶりなので参加することにした。

  当日の天気予報は雨であった。でも仕方がない。8時過ぎにCAFE VITAの前をバスは出発した。バスは参加人数の関係で、サロンバスであった。私はサロンバスは初めてであった。

  このバス旅行に珍しい人がいた。メキシコ人でドイツの大学の教授をしているIさんであった。マスターが彼は英語が話せるからと私に紹介をしてくれた。それで彼と私は向かい合いの席に座った。

  私はメキシコには行ったことがないが名古屋にはメキシコで絵の勉強をした北川民治画伯がいたことやメキシコにはピラミットがあって、春分の日に太陽の光が1点をさすことを知っていると話した。

  バスは東名阪道路を走って宇治に着いたのはちょうど2時間半後の10時半であった。表参道の鳥居をくぐって入って行き駐車場に着いた。平等院はお寺なので鳥居はおかしいと思い後でガイドに聞いたら、縣神社の鳥居だと言っていた。

  バスを降りると平等院の南門まで歩いて行った。雨はそれほど降ってはいなかった。南門から入ると平等院の裏に出た。背後から見る平等院で屋根には金色に輝く鳳凰が2羽のっていた。

  脇の道を行くと平等院の左側に出た。前に池があって鳳凰堂が立っていた。向かい側の岸にはたくさんの人がいた。

  平等院の参観者は多いので鳳凰堂に入る時間まで1時間余りあるということで、まず鳳凰館というミュージアムを見ることになった。

  鳳凰館には、鳳凰堂にある52体の雲中供養菩薩のうち26体が取り外されて見やすいように飾ってあった。堂に残っている中にレプリカをはめてあると言っていた。

  また鳳凰堂の内部をかたどった部屋があり、そこに模写した壁画などで様子を再現してあった。後で分かったのだが、鳳凰堂の内部は古くて色が褪せてわかりにくいのでミュージアムにレプリカを作ったのだった。

  ミュージアムを出ると、池のふちにある六角堂という東屋の下で説明を聞いた。六角堂の柱は400年前の古いのも残っているという。

  池の正面に移動して説明を聞いたとき、ガイドは鳳凰堂の方に注目するように言った。阿弥陀如来の顔がライトアップされて見えるというのだ。なんでも天気が悪い時だけ、説明するときライトアップするのでこちらから顔を見ることができるのだそうだ。まるい窓を通して如来の顔が見えた。写真に撮ったらきちんと写っていた。

  私は知らなかったのだが平等院は10年以上かけて修復されたのだそうで、屋根の瓦はほとんど新しくし、以前は鳳凰は銅版であったがその上に金でメッキをしたのだという。建物も丹土という塗料で朱色に塗られていた。触るとはげるので触らないようにと注意があった。

  平等院は池に反射して映っていて写真でもきれいに撮れていた。池を巡って鳳凰堂に入った。券には11時50分入場と記してあった。一度にはたくさん入れないので時間で区切って入場させているのだ。入場料は500円であった。

  中に入ると女性の係りが説明をしてくれた。興味深かったのは、丸い窓があって春分の日と秋分の日の2回、対面の山の低いところから日が出て、太陽の光が阿弥陀如来をさすように作られているということであった。私はIさんにその話をしたら、メキシコのと同じだと納得していた。私は平安時代にそういう天文学の知識があったことに驚いた。

  鳳凰堂ないの雲中供養菩薩の中にレプリカが混じっているのは判別できなかった。以前敦煌に行ったとき、石窟の中に天女のようなものがたくさん描かれているのを見たがそれとよく似ていた。

  阿弥陀如来はやさしい顔で人々を救う姿を巧みに表現していた。約3mあるという像は定朝の作で寄木作りだそうだ。寄木という作り方であの大きな像を作ることができたのだ。

  鳳凰堂は極楽浄土を模したものと言われるが、壁に描かれている絵は、上品から中品、下品と九品(くほん)の等級に死んだ人を分け、それぞれにあの世での行き場所を区別して、レベルによって迎えの仕方や往生の仕方が異なるというのだ。浄土教の観無量壽経に書いてあるという。

  この堂を建立した藤原頼道はこの世の極楽浄土を描き死後は上品として極楽へ往生することを願ったに違いない。平等院という名は仏が平等に救ってくれるというところからつけられたものだというが、九品往生の考え方との矛盾を強く感じた。

「九品往生 鳳凰堂」の画像検索結果

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2015年11月22日 (日)

ネットで見つけた「外国語を学ぶメリット}

 スマートニュースを見ていたら、「外国語を学ぶ7つの意外なメリット」という記事を見つけた。私も外国語を勉強してきたし、外国人に日本語を教えているので興味をひかれ読んでみた。

 1.母国語が進歩する

  第二言語を勉強するだけで、第一言語の文法、語彙、話し方のスキルが目覚ましく進歩するとい

  これまであまり意識したことがなかったが、言われてみると無意識のうちにそういう能力が鍛えられることは想像できる。自分としては話し方や対人の接触の仕方が変わったように思っている。

 2.集中力が高まる

  複数言語を話す被験者が言語理解のタスクをこなしている際に、彼らの脳をfMRI(機能的磁気共鳴画像)で観察した研究があるという。

  それによると、複数の言語を話す人は1つしか話さない人より競合する単語をふるいにかけるのが上手いことがわかったそうです。競合する単語を排除するこの能力は、気が散る環境でも特定の作業に集中できる、という利点があるそうだ。

 3.よくある脳の病気を予防する

  脳に関して言えば、外国語の学習はアルツハイマー病や認知症の予防になるか、発症を4.5年遅らせることができる。これは最も効果のある薬でも6〜12か月しか症状を遅らせることがないのに比べるとはるかに強力だそうだ。何とも嬉しい話である。

  米国神経学学会は、2つ以上の言語を話すと脳の中の神経経路を増やすことになり、それにより情報処理をするチャンネルの数が増加することを示す研究を発表しているという。

  14日のNHKスペシャル「認知症の予防」で、歩くことなど脳のチャンネルの活性化によって認知症の予防ができると言っていたことと通じる。

 4.数学のスキルが向上する  

  2007年にマサチューセッツ州で精力的な研究を行った合衆国外国語教育協議会は次のような発表をした。

  「外国語を学習する子供たちは、たとえこの第二外国語学習のせいで数学の勉強の時間が無くなっても、学校時代は外国語を勉強せず数学の授業を多く受けている学生より優れた成果を挙げている」

  おいおい本当かよ・・・と言いたいところだが、何だか小学校での英語教育への援軍のようにも受け取れる。

  さらにミシガン大学言語学習誌に発表されたArmstrong氏とRogers氏の1997年の研究では、外国語を週に90分だけ1学期間勉強した学生は数学と国語で著しく高い点数を取っているという。私は算数・数学が大の苦手だが、学生時代は英語も苦手であった。

  後からわかったことであるが、新しい言語の構造を学ぶことは論理的で構造的な思考を必要とするので、これは理に適っている。言語学習における記憶術のような記憶のテクニックも数学で大きな役割を果たしているという。

  論理的な思考は私も好きである。外国語の学習が影響しているのだろうか。

 5。あらゆる学習が速くなる

  2007年にマサチューセッツで行われた同研究では、言語学習を通した「認知障害解決のエクササイズ」は何を学習する場合にも直接適用できるという結論に達しているという。

  記憶力も新しい言語を学習すると向上する。より多くの情報を吸収して記憶することが学習曲線を著しく短くする。以前見たことがあるものを学習しなおすのではなく新しい情報を学ぶことにより多くの時間を費やすことになるからだそうだ。

  二か国語を話す人は普通の人よりマルチタスキングをすることに優れているという研究報告もあるという。

 6.外交的になり、人に好かれるようになる

  言語学習は新しい言語を話すことだけではなく、新しい文化を体験することでもあります。その通りである。

  学習中の新しい言語の練習をして上達するためには、その言語を母国語として話す先生について勉強して、会話を交わしたり、その言語を使う集まりに出席する必要がある。外国人と話すことは外国語学習過程の一部なのだ。

  外国語で話すことで得られる体験は、人と会って話す経験と基本的には同じである。外向的で社交的になるスキルは人生の別の分野にも直接転用可能である。

  確かに英語会話を勉強することで英語自体が持つ能動的な発想や英語圏の人物の積極的な生き方を取り入れることができる。

 一番重要なのは、言語学習は自分とは異なる他人の立場になって考えたり全く異なるものの見方で世界を見ることになることでる。従って、他人に対する共感力が発達する。それは私も実感していることである。

 7.創造性が倍になる

  新しい言語を話すと、使い慣れていない言葉で物事を考えないといけないことがよくある。

 しっくりきて他人に意味が通じるような文を1つ作るために、しばしば言葉を集めてパズルのように合わせる必要がある。それにより枝分かれ的な思考のスキルを向上させて、問題に対して複数の解決策を着実に考える訓練をすることになるというのである。

 この「枠にとらわれない」試みを実践していることが、多言語を話す人の方が単一言語を話す人より創造性が高いと研究者が結論付けた理由である。

8.自信が高まる

 何かを成し遂げようとして成功すると、それがどんなに小さな成功であろうと自信のレベルが高くなる。

 ネイティブスピーカーと30秒だけ会話ができることでさえ、自信がぐっと強くなる。なぜならば、前にはできなかったことができたからだ。

 できる→自信→できる→自信・・・の螺旋状のサイクルが向上につながって行くのだと思う。

※出典

7 Surprising Benefits of Learning a New Language (Backed by Research)

 Sean Kim(訳:春野ユリ)

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2015年11月21日 (土)

携帯料金は安くならないのか

 10月にiphone6sを買ったことは以前に書いた。今日10月分の請求書がネットで見られるようになった。何と9500円余となっていた。

 9月分の請求書は6500円であったから、3500円多くなった訳だ。10月分の内訳を見たのだがどうも分かり難い。携帯料金は複雑で、説明を受けてもストンと理解できない。

 10月終わりに契約内容を変えて、「スーパーカケホ」というのにした。1700円で電話は5分まで、ネットは3Gである。次の請求でいくら来るか楽しみにしている。

 私はデータ通信量は0.5前後のことが多い。本当は一番下の2Gでもよいのだが、iphone6sにしてYouTubeを見るかもしれないので、3Gにして様子をみることにしたのだ。電話はLINEとか無料電話を使うことが多いのでスーパーカケホでなくてもいいのだが。

 今週の週刊ポストを見たら、「不公平で不透明なケータイ料金のカラクリ」という記事が目に留まったので買って来て読んだ。週刊誌は滅多に買わないのだが、他にも「安倍首相は来年サミットで引退」とか「韓国が日本を追い抜く」「胃カメラの名医」などがあったので買ったのだ。

 記事によると、日本の携帯料金は諸外国に比べて高いという。

        ライトユーザー    ヘビーユーザー

 日本    6500円       6500円  ※いずれも月額

 英国    1817円       3090円

 フランス  1339円       4421円

 米国    6010円       7813円

 韓国    2990円       4200円

 日本が高いのは、あまり使わないユーザー向けのプランがないからだという。私の場合9月が6500円であったのは、ぎりぎりの線であったからだ。

 日本のケータイ料金は私のような高齢者や年配者のライトユーザーが高い料金を払わなくてはいけない仕組みで、若いヘビーユーザーの分まで払っているのだという。

 「定額で使い放題」という宣伝文句に騙されているのだというのだ。大手キャリヤー3社のスマホ料金は一番安いのでも2Gまで使い放題、月6500円が最低なのだ。

 2Gというのはメール1通が約500キロバイト、ニュースサイト1ページが約300キロバイトだから、1日に5通メールをして、1日に5回ネットのサイトを見ても、1か月120メガバイト程度だという。これを若者のように動画を見たら30分で120メガになるというのだ。

 私など月に500メガ内外である。本当は2Gでも1.5G余ってしまう計算である。つまりライトユーザーのほとんどは普通に使って16か月も使えるというのだ。それなのにそれに見合った安い料金設定がないのである。

 大手携帯会社にとってスマホは利幅が大きい商品だというのだ。全くその通りである。私は以前ガラケーの時は月に多くても1800円以内であった。それがスマホになって最低でも6500円、iphone6Sにしたら8000円以上である。

 友人がガラケーを買おうとしたら、今はガラケーがあまりないとぼやいていた。毎月3000円程度のガラケーでは携帯会社は利益が薄いから敬遠しているのかもしれない。

 週刊ポストによると、ライトユーザーには携帯利用料を外国のように0円にできると言っている。

 大企業ばかり大事にする安倍政権が本当に携帯利用料金を安くできるのか見ものである。

 

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2015年11月20日 (金)

読売新聞に岸井成格氏批判の全面意見広告とは!

 dannyさんから、下記のデータを送って頂いた。私は読売新聞を読む機会はないので、「NEWS23」の岸井成格氏批判の全面広告のことは知らなかった。

 私はサンデーモーニングを見ているが、毎日新聞の岸井氏はメインのコメンテーターを務めている。

 私は「NEWS23]は見たことがないが、サンデーモーニングは原発問題や安保法制問題については、他のテレビ番組より良心的だと見ていた。以前ネットかどこかでサンデーモーニングをふにゃふにゃ番組だとして、そんなものを観ている連中はアホだ、みたいなコメントを見たことがある。この場合のふにゃふにゃは右よりの人から見てのことであった。

 その程度ならまだ笑って済ますことができるが、今回の全国紙読売新聞への全面広告は恐ろしさを感じる。あのアメリカのマスコミから「政府広報紙」と言われている政権寄りの読売新聞だからこそ、広告を歓迎したのであろう。

 岸井氏は以前に自民党関係の会合で司会だったかをやったこともある人だ。その頃の自民党と違って安倍政権になって、特別機密保護法や立憲主義を破壊し、集団的自衛権行使、安保法制改悪など富国強兵の道を進む日本のあり方を見て、危機感を持ったのだと思う。

 それは多くの日本国民が憂う方向に警鐘を鳴らし、現状をよく見て判断する資料を提供するものであった。

 それに対し、憲法無視の安倍政権のやり方を支持し、安保法制を歓迎する勢力は、マスコミを威嚇し、黙らせようとまず岸井氏を標的にしたのであろう。

 前に朝日新聞批判を展開したが、今度はジャーナリスト個人を取り上げたもので、恐ろしい。

 意見広告のメンバーは、日本会議の主要めんばーである。

※資料

 読売新聞に全面広告が掲載された。驚くべきことに「News23」の岸井成格氏を名指しで批判する全面広告だった。

 「私たちは、違法な報道を見逃しません」というタイトルで書かれた全面広告は、放送法第4条を盾に岸井氏の「メディアとしても(安保法案の)廃棄に向けて声をずっと上げ続けるべきだ」を「放送法第4条の規定に対する重大な違反行為」だと書いている。

 理由は3点(以下抜粋)

 1点目「メインキャスター、司会者が一方的な意見を断定的に視聴者に押しつけることは、放送法第4条に規定された番組編集準則に明らかに抵触します」

 2点目「『メディアとしても(安保法案の)廃棄に向けて声をずっと上げ続けるべきだ』は、放送事業者全般に対して、放送法への違反行為を積極的に促す発言と受けとめざるを得ない点で悪質です」


 3点目「当日の番組では、法案に賛成する第3者の意見が紹介される場面は皆無でした。それどころか「News23」は法案成立までの一週間、法案反対側の報道のみに終始しています(※1参照〔──記事の左下のグラフ〕)。下図を見れば明らかなように、余りにも一方的な時間配分です」 

 

 この全面広告の呼びかけ人は、すぎやまこういち/代表(作曲家)、渡部昇一(上智大学名誉教授)、渡辺利夫(拓殖大学総長)、鍵山秀三郎(株式会社イエローハット創業者)、ケント・ギルバート(カリフォルニア州弁護士・タレント)、上念司(経済評論家)、小川榮太郞(文藝評論家)となっており、広告は、寄附によって行ったものだと書いている。

  しかし、この全面広告は、「News23」の報道姿勢を全面的に検証したものではなく、岸井氏の9月16日の発言を切り取って、批判したものだ。このような批判の仕方には、ものすごく違和感がある。ときどき「News23」を見ていたものとして、この批判の仕方はいただけないと感じる。

 番組は、反対運動の高まりの中で、長きにわたって法案の審議の内容を伝えていた。安全保障関連法案に対する批判がどこにあり、政府の説明のどこに問題があるのかという点で、検証しながら番組を編成していたというのが、実際の姿ではないだろうか。

 安全保障関連法案は、憲法違反かどうかが鋭く問われ、憲法学者へのアンケートも行われた。圧倒的多数の憲法学者が違憲だという見解を明らかにし、最終的には元最高裁長官や元判事の3人の方が違憲だという見解を示した。「News23」はこういう内容を伝えながら、同時にこれに対する政府の説明も行い、その上で岸井氏が見解を述べるということを行っていた。「司会者が一方的な意見を断定的に視聴者に押しつける」というようなものではなかったのではないだろうか。

 放送法第4条だけを抜き出して、法律違反だと論じているのにも無理がある。
放送法第1条の目的は、
「第1条 この法律は、次に掲げる原則に従つて、放送を公共の福祉に適合するように規律し、その健全な発達を図ることを目的とする。
一 放送が国民に最大限に普及されて、その効用をもたらすことを保障すること。
二 放送の不偏不党、真実及び自律を保障することによつて、放送による表現の自由を確保すること。
三 放送に携わる者の職責を明らかにすることによつて、放送が健全な民主主義の発達に資するようにすること。」
と規定している。

 この目的は、日本国憲法の精神を具体化するものとして、読むべきものだと思われる。国民主権が根底にあって、国民への普及があり、表現の自由、国民の知る権利の保障、民主主義の発展に資することが明らかにされているのではないだろうか。

 第3条は(放送番組編成の自由)を規定している。
第3条 放送番組は、法律に定める権限に基づく場合でなければ、何人からも干渉され、又は規律されることがない。

 これを踏まえて、
放送法第4条(国内放送等の放送番組の編集等)
第4条 放送事業者は、国内放送及び内外放送(以下「国内放送等」という。)の放送番組の編集に当たつては、次の各号の定めるところによらなければならない。
一 公安及び善良な風俗を害しないこと。
二 政治的に公平であること。
三 報道は事実をまげないですること。
四 意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること。がある。

 不偏不党や真実及び自律の保障によって表現の自由を守ること、放送番組編制の自由の上で、放送法第4条があることを考えると、放送法第4条だけを切り離して論じることは、論点をせばめ、意図的な結論を見いだすような感じを受ける。

 このような意見広告を出して、放送のあり方に問題があるようにいい、政府の見解に批判的な報道や番組はあたかも片寄っているかのようにいうのは、恐ろしい。

 日本国憲法は、現代憲法なので権力の監視と権力の手を縛るものになっており、その一方で国民の権利を保障している。憲法を無視して安全保障法案を数の力で押し通そうそしていたときに、権力の暴走を批判し、国民主権の側に立って事実を伝えようとしたテレビ番組は、日本国憲法と放送法の精神に基づいて番組を編成していたのではないか。偏向どころか、放送の王道を貫いていたのではないだろうか。 

※資料は東芝弘明氏のblogからだそうだ。

 

 

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2015年11月19日 (木)

「クローズアップ現代」終了と籾井NHK会長―③―

  こうした例は、枚挙に暇がありません。 会長就任からまだ間もないころ、民主党へNHKの予算の説明に出向いたことがあります 。その際、籾井会長は、就任会見の発言を質されて「予算の説明に来たのに、何だ!」 と怒鳴り始めました。

  その後の経営委員会でも、議論の途中で突然興奮し始め、「こんなところにいられない 」と席を立って出て行くことがありました。「公人として、もう少し大人にふるまえな いのか」と思います。

  反知性主義の人物の特徴は、「話し合いや議論では、自分は勝てない」と自覚している ので、「オレは絶対に正しい」と強弁し、人の意見を聞かず、不都合になると怒り出す こと。籾井会長は、このすべてに当てはまる。

  「NHKのトップはインテリであるべき」とは思いません。しかし、籾井会長の口からは 、「こんな番組が好きだ」「こうすればもっと面白くなる」といった、番組に対する思 いを一度も聞いたことがないのです。

  普段番組を見ていないせいかもしれませんが、それでいて「NHKの報道は偏向している 」という認識だけは持っているのだから、不思議です。

  結局のところ、籾井会長の関心は人事だけにしか向いていないように思えます。しかも 彼は、「自分に従う者は引き上げ、逆らったり、諫言する者は遠ざける」という、私情 にもとづく人事を行って憚らないのです。

■安倍総理と似ている

  たとえば、籾井会長は就任して早々に、着任してまだ1年足らずだった、秘書室長の大 槻悟氏を交替させています。秘書室からの情報漏洩を疑ったせいだと聞いていますが、 「籾井会長がプライベートのゴルフで専用車を使おうとしたのを大槻氏が咎めたことが あり、それが気にさわったのではないか」と言う人もいます。

 後任の秘書室長・湧川高史氏は、会長の側近として、国会答弁の際などに想定問答集を 用意して付き添い、答弁のペーパーを渡す役をしていました。彼はその後、いわゆる「 ハイヤー問題」が発覚した直後に退任していますが、二人の様子は「二人羽織」と揶揄 されるほどでしたから、ご記憶の方も多いでしょう。

  理事の人事でも、籾井会長が理事全員に日付の入っていない辞表を提出させたことが問 題になったとき、国会答弁で会長がシラを切り続ける中、最初に辞表の提出を認めた塚 田祐之専務理事は、閑職に追いやられてしまいました。

  民間企業なら、役員の人事と職掌は取締役会や指名委員会で決まります。しかし籾井会 長は、意に沿わない人物に報復ともとれるような人事を行い、局内に「籾井派」を増や すことに汲々としています。

 遠ざけられた理事の中には、退任の挨拶で涙を流す人もい ました。 何でも理詰めで決めるべきだ、と言いたいわけではありません。しかし、世の中には最 低限守らなければならないルールや、しかるべき地位の人物が、身につけておくべき徳 というものがあります。

  法曹界からの反発や、国会での正しい手続きを無視して法案採決を進める安倍総理と、 他人の意見を聞かない籾井会長の間には、「反知性主義」という共通点があるように思 えてなりません。

  私は籾井会長が、「オレは宴会は得意だ」と公言しているのを聞いたことがあります。 根は悪い人ではないのだと思います。しかし、彼がNHK会長に向いていないことだけは 明らかです。

 

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2015年11月18日 (水)

「クローズアップ現代」終了と籾井NHK会長―②―

 上村達男早大法学部教授の話

■反発する者は押し潰す

 私(上村達男早大教授)は『クローズアップ現代』打ち切りについては耳にしていませんでしたが、番組には出演しましたし、キャスターの国谷裕子さんを高く評価していますので、まさか、という思いです。国谷さんも、内心ではさまざまな思いがあるでしょう。

 籾井会長は、番組に口をはさみ、潰すことが自分の権力のアピールだと考えかねないような人物です。そんなつまらないことのせいで、報道番組に割かれる時間が減るようなことは、あってはならないと思います。

 NHK内部はいま、ものごとの筋道や手続きを軽んじ、トップに反発する者を押し潰そうという「反知性主義」に冒されていると見られても、仕方ない状況にあります。本来ならば、「不偏不党」を体現すべきNHK会長の地位が、それと正反対の人物に乗っ取られてしまっている。動揺し、苦しんでいる職員がたくさんいるのです。

 経営委員を退いたいま、NHK内部の問題について発言するのは、気が重いことです。しかし誰かがやらなければ、取り返しがつかなくなる。私はそう思って今回、声を上げることに決めました。

 籾井会長と初めてお会いしたのは、おととしの12月20日に行われた、経営委員と会長候補者の面談です。私は、彼の言葉遣いが少し乱暴なことに違和感を抱きましたが、任命には賛成しました。実はこの面談の際、女性の経営委員の間から、「この人で大丈夫かしら」という声がすでに出ていたんです。女性の勘は鋭いですね。

 NHK会長の職は、内部昇格でなければ大企業の幹部クラスの方にお願いするのが通例ですが、嫌がられることが多いんです。責任は重いし、不祥事があると国会に呼ばれて袋叩きにされるのですから。

でも籾井さんは面談のとき、満面の笑みで「うれしくて仕方ない」という様子でした。終始ニコニコしながら、「放送法を遵守する」と、何回も言っていましたね。

■「大人」にふるまえない

 年が明け、昨年1月25日に行われた会長就任会見で、私は驚愕しました。

 籾井会長は、この会見で「(NHKの)ボルトとナットを締め直す」と言いました。その時 、まだ彼はNHK内部のことをまったく知らなかったにもかかわらず、そう発言したんです。

 誰かに前もって「NHKというのはとんでもないところだ」「最初が肝心だから、ガツンとかましてやれ」などと吹き込まれていたのではないか、と疑われても仕方のない発言です。世間の人も、そう感じたのではないでしょうか。

 私はその後、同年3月11日に行われた経営委員会で、「(籾井会長が就任会見で述べた)『右と言われたら左と言えない』という発言や、特定秘密保護法案について『通っちゃったのだから』など、この種の発言は、NHKのトップとして間違っている」と、籾井会長を批判しました。彼は「政府の言うとおりに放送する」と言っているに等しいわけですから。

 私の批判を聞いた籾井会長は、相当腹を立てたようで、次の3月26日の経営委員会に、反論を書いた紙を持参してきました。私は残念ながらその紙を持っていませんが、口をきわめて私を批判するような、すさまじい内容だったのは間違いありません。

 しかし籾井会長は、その反論文を読み上げようという段になって、いきなり「ここからはオフレコにしてくれ」と言うのです。それで私が「オフレコなどとんでもない」と言うと、今度は「じゃあ読むのをやめる」「(反論が)公表されると、マスコミの餌食になる」と言い出しました。

  経営委員に対してさえこの調子ですから、NHK職員に対して、普段どれほどひどい対応をしているか、想像がつくというものです。何せ、理事に対しても「お前なー」という言葉遣いなのです。常に上下関係や敵味方の関係でしか、物事をとらえられないのです。

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2015年11月17日 (火)

余りにも残酷なパリの同時テロ

 パリの同時テロは129人の死者を出しフランスでは最大の惨事となった。コンサートホールで10分間以上にわたって無差別射撃がされたと聞いたとき、その場にいた人たちはどんなに怖かったかと思うが情けないことに想像もできない。

 それ以外にもサッカー場やレストランなど6カ所で爆発や射撃があった。それだけの準備をして、計画通りに実行したことにも驚きを禁じ得ない。しかも、COPの国際会議があるので厳戒態勢の中で実行されたのだ。

 ISがその力を誇示するために効果的な場所として、厳戒下のパリを選んだのであろう。IS側からすれば大成功であったのだろう。

 フランスにはたった1度しか行ったことがないが、パリの中心部を歩き、多分事件があった辺りへも行ったように思う。それだけに今回の事件は身近に感じる。

 それにしても、どうしてISの人間は人を簡単に殺せるのであろうか。コンサートホールで音楽を楽しんでいる一般の大衆に向けて無差別の射撃をするというのはどういう神経の人間ならできるのだろうと思った。

 太平洋戦争の時に日本軍は最後の手段として特攻隊を作り何千人もの若者を空や海から肉弾として敵に攻撃をさせた。そして始めのうちは恐れられ戦果を上げた。その名は「カミカゼ」として知られていった。

 あの時特攻隊に選ばれた若者の、何人が心底から天皇陛下のために死んでいったであろうか。軍国日本では現人神の天皇は絶対者であった。その意を体した上官の命令に背けず、やむなく死地に赴いたのだと思う。そして「名誉ある戦死」とされ靖国神社に神として祀られたのであった。

  ひるがえってISやアルカイダなどでは、自分の意思で命を捨てる道を選んでいるようだ。死ねばアラーの神の導きで天国へ行けると信じての行為であるようだ。

 不思議なのは無差別に人を殺すことをなぜ神は咎めないのであろうかということである。彼らは同じイスラム教徒に対しても宗派が違うと敵となれるのである。ましてや異教徒に対しては問題外である。無辜の大衆を自爆テロなどで犠牲にして平気である。その心理が理解できない。

 しかし、もとはと言えば米国のブッシュ大統領が大量破壊武器隠匿という言いがかりで安泰な国イラクを攻撃し消滅させたことがことの始まりであった。イラクやアフガンへの介入がアラブ世界に混乱をもたらし、ISの台頭を許したのだ。

 IS壊滅のために爆撃をしている米国やフランスだけでなく、安倍政権によって有志連合に加わっている日本も安泰ではない。いつテロ攻撃をされるか分からないのだ。

 爆発物を身に着けて自らの死を厭わず無差別にテロを行うのだからいつどこで何が起きるか分からないのだ。

 驚いたことにヨーロッパのマスコミは、今回のテロを「カミカゼ」と言っているそうだ。とんだところに「カミカゼ」が使われたものだ。カミカゼは一般人を対象としたものではなく、戦争の中でのことであった。テロは一般大衆を無差別に対象にして攻撃している。

 私はテロはいけないと思うが、戦争も同じである。戦争は大量の武器を使って関係のない人々をも殺す。テロや戦争のない平和な地球にする叡智を人間は持てないのであろうか。

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2015年11月16日 (月)

「クローズアップ現代」終了と籾井NHK会長―①―

 友人が送ってくれた下記の情報によると、NHKの「クローズアップ現代」が来春で終了し、「ニュースセブン」が15分に短縮されるという。

  いずれも安倍政権にとって好ましくないということで、籾井会長の意向によるものだという。クローズアップ現代のやらせ問題に政府が干渉したことに、放送倫理・番組向上機構(BPO)の委員長が「放送への政治介入は認められない」と言った。それに対して、高市総務相や安倍首相は反論した。

  安倍政権はマスコミを抑え込もうとして、NHKに籾井氏を送り込んだ。またマスコミ各社の首脳陣と頻繁に会食をしている。マスコミは大変おとなしくなった。

  クローズアップ現代はNHKの中では良心的な番組で毎日楽しみに見てきた。しかし、政権側から見ると煙たい存在であったようだ。

  以下に送ってもらった情報を載せる。

 

■官邸に叱られたくないから

 「NHK幹部の間で、『クロ現』は来年3月末で打ち切りになるという方針が大筋で決まったようです。また同時に、7時からの『ニュース7』の放送時間も短くし、現在の30分を15~20分にするという案が出ている」

 『ニュース7』の後、そのまま7時30分から始まる『クローズアップ現代』を見るのが習慣という読者も多いことだろう。

 '93年4月の開始から22年あまり、放送回数は3500回を超え、今やNHKの看板番組といわれる『クロ現』。その「打ち切り」について語るのは、東京・渋谷の放送センターに勤務するNHK職員である。この職員が続ける。

 「『クロ現』の打ち切り話は、10年ほど前から局内で取り沙汰されていました。それが安倍政権下になってから再燃し、具体化したということです。報道局の職員は抵抗していますが、止められそうにない。『クロ現』は今年3月に発覚した『やらせ疑惑』の不祥事以降、旗色が悪いですから。

 また上層部、つまり籾井勝人会長の側近は、『報道番組の時間が短ければ、やらせのような不祥事も起こらないだろう』と話しています。政治のニュースも減るので、官邸からの『お叱り』もなくなる、と」

 この職員は「『クロ現』の後番組には、報道以外の番組を入れる方向で調整が進んでいる」とも話す。NHK上層部は、「政権批判を許さない安倍官邸との摩擦を避ける」ためにも、報道番組の放送時間を短縮しようとしているのかもしれない。別のNHK関係者も言う。

 「官邸は、籾井会長に対して『次に何かあったらクビだ』と暗に通告しているとも聞きます。つまり上層部にとっては、トラブルの種を潰すという意味でも『クロ現』の打ち切りは都合がいい」

 籾井氏は'14年1月のNHK会長就任以来、「政府が右と言うものを左とは言えない」、「( 従軍慰安婦は)どこの国にもあったでしょ」と述べるなど、その言動がたびたび議論の的になってきた。

 また、籾井体制下のNHKで以前から指摘されているのが「政権からの圧力に屈して、報道の内容を曲げているのではないか」という疑惑だ。

 もしも、「政権批判は許さない」という官邸の意向を忖度して、NHK上層部が「『クロ現』打ち切り」を決めようとしているのだとしたら--おそらく「政権による不当な干渉だ」という批判は免れないだろう。

 そんな中、声を上げた人物がいる。'12年3月から今年2月まで、NHK経営委員会委員長代行を務めた、上村達男・早稲田大学法学部教授である。

 上村氏は経営委員在任中、籾井会長の言動をたびたび批判し、真っ向からぶつかること もいとわなかった。氏が10月下旬に上梓した『NHKはなぜ、反知性主義に乗っ取られたのか』(東洋経済新報社)には、その様子が生々しく記されている。

 

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2015年11月15日 (日)

クロ現「座りすぎが病を生む」を見て驚いた!

 11月11日のNHKクローズアップ現代は、「座りすぎが病を生む!?」というテーマであった。それを見て座ることもほどほどにしないと健康に良くないと知って驚いた。

 これまでは座ることは全く悪いことではなく、体が楽になるしよいと思っていた。だから立って疲れるとできるだけ座るようにしていた。

  ところが座ることも、度が過ぎると代謝機能が衰えることで、中性脂肪が増えたり、血液がどろどろになったり、糖尿病になったりするので、気を付けなければいけないというのであった。

  世界各国で座りすぎの健康への悪影響についての研究がされているのだそうだ。オーストラリアでは政府も民間もあげて座り過ぎへの警告のキャンペーンをしているという。

  それは22万人の調査で11時間以上座る人は4時間未満の人に比べて死亡リスクが40%高まるということが分かったからだ。

  オーストラリアの学校では高さを変えられる机を使っているとその様子を紹介していた。またアメリカの企業でも高さを変えられる机を使い能率を上げているという。

  アメリカでは1日に9時間座ると狭心症、肺がん、糖尿病、脳疾患などのリスクが高くなるという研究もあるという。

  シリコンバレーでは立って仕事をできるように可動式の机を使っている企業があるそうだ。

  世界で一番座る時間が長いのは日本だそうだ。机の前の仕事、学校の勉強も家庭での過ごし方も、座ることが多いと言えるようだ。

  日本でも椅子などを作るオカムラが一台18万円もする可動式の机を企業に提供したところ評判がよいという。コミュニケーションが増えて、仕事の能率が上がったというのだ。

 立ったり歩いたりしているときは脚の筋肉がよく働く。このとき、筋肉の細胞内では血液中から糖や中性脂肪が取り込まれエネルギーとして消費される「代謝」が盛んに行われる。

  ところが座ると、全身の代謝機能を支えてきた脚の筋肉が活動せず、糖や中性脂肪が取り込まれにくくなり、血液中で増えてしまうのだ。

  座位行動研究の第1人者ネヴィル・オーウェン博士は「長時間座り続けると、脚にある大きな筋肉が働くのをやめてしまいます。体にあるいくつものスイッチがオフになってしまいます」と言っている。

  北海道大学の鵜川重和氏は、全国およそ12万人の生活スタイルと病気の関係を20年にわたって調査したデータを解析。すると男性の場合、座ってテレビを見ている時間の長さが肺がんの発症率に関わることを突き止めた。

  食事、パソコンの前、テレビ、新聞読書など1日に14時間前後は座っているのではないかと思う。座ることが健康によくないとここまで言われると立つ時間を作らなければと思う。コメンテーターは、30分から1時間に1度立つようにするとよいだろうと話していた。座りっぱなしをしないように気を付けることが大事だということだと思う。

 

 

 

 

 

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2015年11月14日 (土)

家電お宅少年とアイロボットCEO

 関西テレビ制作の「探偵ナイトスクープ」をいつも見ている。ときどき面白いものがあると、このblogでも取り上げたことがある。先週の番組の中に興味深いものがあった。

  それは家電製品に非常に詳しいという少年がいるから取り上げてほしいという依頼であった。少年は野一色亮太君という小学校5年生である。

  探偵の田村がその家を訪ねたのだが、家にある家電製品の細かい情報を逐一説明したのだ。その説明の仕方も大人びた話し方でしっかりしていた。

  彼が一番好きなのは、2007年に発売されたルンバ500シリーズで、宝物にしている。その構造からどこがいいかなどを説明した。

  その頃販売されているのは800シリーズだそうで、ジョーシン電気まで行って店員と共にその説明を聞いた。店員の知らないことまで知っていて驚いていた。

  その時、少年は「アイロボットのCEOが日本に来て新製品900シリーズの発表をする」と話し、何とかしてそれを見たいと言ったのだ。

  番組スタッフはダメ元で当たったらOKが出た。それで発表会にでることができた。発表会で招待された人たちがCEOに質問をする時間がくると堂々と質問をした。

 そして少年はCEOに会いたいと言い出した。スタッフが交渉をするとOKだという。少年は大事なルンバを抱えてコリン・アングルCEOに面会をした。

  番組スタッフは通訳を用意していたが、少年はあらかじめ紙に自己紹介などを英語で書いて用意した。その辺を見て小学校英語教育の成果を見せられた気がした。

  質問やCEOの説明は通訳が助けた。CEOが少年に何がしたいと聞いたら、ルンバを作りたいと言ったので、是非来てと答えていた。CEOの顔も紅潮していた。少年は大事なルンバにサインをしてもらって大喜びであった。そこへ思いがけない嬉しいことが起きたのだ。

  CEOのコリン・アングルさんが少年に新製品をプレゼントしてくれたのだ。その様子を見て私も驚いた。そして感動をした。

  後で通訳の女性も涙を流していた。また西田局長や顧問も涙を流していた。番組制作者は少年の家電お宅振りを紹介して終わるつもりであったと思うのだが、少年の一言に応えることで意外な方向に展開したのだ。

  東京まで出かけ、アポなしで交渉をし、CEOとの思いがけない面会を収録することができたのだ。探偵ナイトは金をかけて面白い番組にしていると思う。今回の出来事はまさに「スクープ」であった。

  それにしても123,000円もするルンバ980をポンと少年にプレゼントするCEOの気前のよさに感心した。でも、いい宣伝になったことは確かである。

  

「ルンバ980  画像」の画像検索結果

 

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2015年11月13日 (金)

TDKがメディア部門から12月限りで撤退するのは知らなかった

 私は音楽CDを作ったり、写真を記録したりするのに、主にTDKのCDーRを買って来て使っている。TDKというブランドに長年の信頼があるからだ。

 ところが先日とんでもないことが起きた。男爵コーラスのコンサートを録音してCDにするためにコピーをしたときに、「不具合が生じました。録音可能なCD-Rを入れてやり直してください」というメッセージが出たのだ。それでやり直しをしたら「正常に終了しました」というメッセージが出た。

 これまではケース入りで20枚セットのCD-Rを買って来て使っていたのだが、一度も不具合が起きたことはなかった。ただ、ケース入りは印刷ができない部分が大きいので、ラベル印刷のとき、中央が印刷できなかった。

 それで中央の小さいCD-Rを初めて買ったのであった。50枚入りでケースがないので、やむなくケースも別に買った。

 コピーは26枚作らなければならなかった。4枚目まで来たとき、突然びっくりマークが出て、不具合が生じたというメッセージが出たのだ。メディアを代えて5枚ほどはうまく行ったが、また不具合が生じた。

 結局26枚のコピーを作るのに4枚の不具合が生じたのである。どれも2%~5%ぐらいすすんだところでストップした。30枚使って4枚は如何にも多すぎる。それで電話をしたが日曜日は休みであった。

 仕方がないので月曜日に、9時に電話をしたら「ただ今電話が大変混んでいます。後程おかけ直し下さい」と言って切れてしまった。何度も掛け直して9時16分過ぎにやっとつながった。

 その間ホームページを調べてみたが、分かったことは、TDKブランドでCD-RやDVDやテープなどを作っている「イメーション株式会社」が、2015年12月限りで撤退するということであった。

 電話がつながったのでクレイムを言うと、「代替品を送るから、残りのCD-Rと不具合のあった4枚を送り返して欲しい」と言った。

 そのときに「今売られている物は残りの品なのか」と尋ねたら、そうだと言った。不具合があったらどうするのかと聞いたら、2020年までは対応するという答えであった。

 TDKと言えばSONYと並ぶ有名なメディアのブランドである。それが生産をストップしたことを知って驚いた。でも、何とか対応をしてもらえたので一安心であった。

大須の店に行ったとき、TDKの生産ストップの話をしたら、TDKだけでなく、他でもそういう動きがあると言っていた。CDはだんだん縮小していくというのだ。それも困るのだが、MDやテープと同じ運命になるのであろうか。

「TDK CD-R 画像」の画像検索結果

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2015年11月12日 (木)

ガッテン!コーヒーの効能とインスタントコーヒー利用法

 11月4日のNHK「ためしてガッテン 『魔法飲料!コーヒー祭り』」で、コーヒーの効能とインスタントコーヒーを使った、おいしい飲み方や料理への利用について紹介していた。

  妻が早速インスタントコーヒーと白砂糖を買ってきた。私は見なかったのだが、丁度再放送があったので録画をして見た。

  我が家では、インスタントコーヒーは長い間買ったことがない。味がよくないのとなんだか質が悪いという印象があるからだ。いつもコーヒー豆を行きつけのコーヒー豆専門店で炒ってもらって買っている。

  ためしてガッテンでは、インスタントコーヒーの美味しい飲み方と、料理へのトッピングについて取り上げていた。それで妻はインスタントコーヒーを買ってきたと言っていた。

  ガッテンによると、コーヒーの効能について、世界中で研究されているという。以前にはコーヒーを1日に5杯以上飲むと健康に良くないとか胃に悪いなどと言われたことがあった。だから我が家では1日に飲むのは1杯程度である。

  国立ガン研究所が今年5月に発表した疫学調査(9万人を対象に、19年間調査したもの)によると、コーヒーを1日に3~4杯飲む人は、脳卒中や心臓病の死亡率が低いというデータを紹介していた。コーヒーに含まれているフェルラ酸というのが血管を柔らかくするのだそうだ。

http://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/3527.html

 

  番組の冒頭部分では、ギリシャのイカリヤ島を取材していた。この島は長寿島として知られているのだという。人口8000人ほどのうち、長寿者が100人いるのだそうだ。長寿をもたらしているのは、島の人たちがコーヒーをよく飲むことだという。

  番組では、この島で行われているインスタントコーヒーの飲み方を紹介した。その方法とは次のようなものである。

  ●用意るるもの→ペットボトル、小さじ、大匙、白砂糖、インスタントコーヒー(ス

             プレードライタイプのもの)、牛乳、水

 ●やり方→ペットボトルにインスタントコーヒーを小さじ2杯入れる。

        大匙1杯の砂糖を入れる。(砂糖は甘いので私は控えめにしている)

        水を30cc入れてよく振る。(シェイクする。ボトルの底に液体が見えな

        くなるまでよく振って泡にする。)

          ※ボトルの口が小さいので、漏斗を使うとよい。

  氷を入れたグラスに移す。そして牛乳を150cc加える。少しまぜる。泡が立って

 おいしい飲み物ができる。

  次にインスタントコーヒーのトッピングであるが、番組では納豆とかいろいろなものにトッピングしていた。苦味がでるが味がよくなると言っていた。

 【インスタントコーヒーをかけることでおいしくなったもの】

▼コゲ感が良い影響を与える食材

インスタント食品(カップ焼きそば、カップ麺など)、いか焼き、ウナギのかば焼きな

▼甘いもの

モンブランなどスイーツ、ヨーグルト、果物(リンゴ・ブドウなど)

●インスタントコーヒーの保存

 冷凍庫に入れ、使ったらすぐ戻す。

●封の切り方

 紙の封は瓶のふちの部分を残すと、蓋がきっちり閉まり湿り気が入らない。

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2015年11月11日 (水)

大須演芸場で寄席を楽しむ

 大須演芸場は一時は廃止という話もあったが、経営者が替わって引き継ぎ、リニューアルしてオープンした。

  大須大道町人祭りのとき、演芸場に入ったが、寄席は見たことがなかった。それでいつか行きたいと思っていた。Hさんの誘いで渡りに船と出かけたのだ。

  第一部は11時の開演ということで、10時半に演芸場前に着いた。Hさんが待っていて、今日は満員で立ち見しかない。11時ごろになったら立ち見の券を売ってくれるそうだと言った。

  みなさんは前売りの券を持ってきているらしく、どんどん入って行った。係りの人に聞いたら、立ち見は2000円にするがもう少し待って欲しいと言った。11時10分前ぐらいに午後の部の券はまだ少し残っていると言った。でも出直すのは大変なので、立ち見で見ることにした。

  立見席の人は15人ほどいた。中に入ると満席だったが、立ち見の人はどこで見てもよいというので横の前の方に行った。この日満席なのはトリに大助・花子が出るからであった。みなそれを目当てに来ているのだ。聞くところでは、大助・花子はスケジュールが詰まって、なかなか出演してもらえないのだそうだ。大阪が本拠地だから日帰りで来たのだろう。

  太鼓が鳴ってしばらくすると幕が開いた。開口一番は地元で活躍する林家まめ平の落語、「転失気」であった。古典の有名な落語だが元気よく演じていた。

 2番目は、オレンジというコンビの漫才で結成10年ぐらいと言っていたように思う。「エンタの神様」に出たと言っていたが、知らなかった。面白く笑わせていた。

 3番目は、雷門幸福の落語で、新作落語のようで日常のことをもとに笑いを取っていた。雷門だから獅篭と同門なのだろう。でも、若くはなかった。

 4番目は笑組の漫才で芸歴30年と言っていた。面白かったが中身は覚えていない。

 その後仲入りで、立ちっぱなしであったので、外に出て「天丼」を食べに行った。戻って来るとすでに落語が始まっていた。仲入りは15分ぐらいだったようだ。演者はかなり年配の噺家で、林家源平といい、演目は「蝦蟇の油」であった。蝦蟇の油は大道芸にもいつも来ている人がいて聞いたことがあった。ただ落語だからストーリーがあって笑いを取っていた。

 源平とまめ平は林家だから、林家一門なのかなあと思った。

 最後は客席を満員にした大助・花子であった。テレビで何度も聞いたことがある、大助が倒れた話や二人のなれそめなどの話などを組み合わせたもので、ネタには新鮮味はなかったが、おそらく何百回、いやもっとそれ以上に話してきた持ちネタだから、息が合っていて、笑いの取り方もうまく、特に間が絶妙であった。笑って涙がでて来た。

 やはり生はいいと思った。テレビで見るのとは、伝わり方がまったく違うのだ。20分ほどの時間であったが、立っている疲れも忘れて見ていた。

 大須演芸場は入場料は3000円(前売り2800円)だが、この日のように盛況の日が多いといいと思った。大助・花子のように客を呼べる芸人を毎回1人連れて来ることができるとよいと思った。

 雷門幸福が、以前は客が2~3人ということもあったと言っていたが、この日は立ち見が出る満員で、芸人たちもやりがいがあったと思う。

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2015年11月10日 (火)

笹餅を食べながら思ったこと

 スーパーで笹にくるんだ笹餅を売っていたので買ってきた。白い餅と草餅を本物の笹で包んであった。嗅ぐとプーンと笹の匂いがした。

  笹の葉の匂いを嗅ぎながらふと思った。日本には葉っぱを使った菓子や食べ物がいろいろあると。

  おそらく一番なじみが深いのは桜餅と柏餅であろう。桜餅は大島桜の葉を塩漬けにしておいて使うと、どこかで読んだ覚えがある。きっと葉の香りが一番よいのであろう。

  柏餅は五月の男の子の節句で食べられるが、節句で食べる和菓子には粽もある。粽は中国由来のものだと思うのだが、中国の粽と日本のそれとはまったく違う。どうして変わってしまったのか私は知らない。

  奈良には柿の葉寿司がある。柿の葉に包んだ寿司だが私は大好きである。柿の葉寿司は奈良以外にもあるようだ。

  私が育った南紀新宮近辺には有名な高菜寿司がある。大きなおにぎりを高菜で包んだものだ。目を見張って食べなければならないので「目張り寿司」と呼ばれる。

  その新宮辺りでは、柏餅のように葉っぱで包んだ柏餅のような和菓子がある。子供の頃「おさすりの葉」と言っていた。つる草の葉っぱである。多分柏がないので代わりに使われたのではないだろうか。

 調べたら「サルトリイバラ」という植物だと分かった。おさすりの葉はその地方の俗名であったのだ。

  高山には朴ノ木の葉で味噌をつつむ朴葉味噌がある。またその葉の上で食べ物を焼くものもある。

  葉蘭は寿司や刺身につきものである。我が家にも葉蘭が植えてある。和食の料理人の中には葉蘭を上手に切ってデコレーションを作る人がいる。

 植物の葉を食べ物に使うのは日本ぐらいだろうと思うのだがどうだろう。素敵な文化遺産だと思う。

※サルトリイバラの葉

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2015年11月 9日 (月)

ここまで来たか、ジュンク堂の自主規制

 11月5日の朝日新聞朝刊、「選書の中立 悩む書店」という記事を読んで驚いた。東京渋谷の丸善・ジュンク堂書店が「自由と民主主義」をテーマに開催していたブックフェアを、中止したというのだ。理由はネットで「偏っている」と批判されたからだという。

 「自由と民主主義」関係の本を並べることが「偏向」と指摘する方も異常だが、それに恐れをなして中止するというのも異常だ。

 「自由と民主主義」は人類の長い歴史の中で勝ち取ってきたものである。憲法にも保障された大事な権利である。

 安全保障関連法制の国会審議を受けて、「民主主義本」の売れ行きは好調だという。それは当然のことで安倍政権のあまりにも酷い、権力を振りかざした、民主主義を無視したやり方に、多くの国民が目を開かせられたのであった。

 改めて「憲法」「立憲主義」「安全保障」「戦争と平和」「集団的自衛権」などについて考えさせられ、それまで自分に関係がないと思っていた人たちが、若者やママさんなど幅広い層が、もっと知りたいと思うようになったのだ。

 最初は集団的自衛権行使容認や、憲法を閣議で勝手に解釈変更する危険性について、国民に訴えるためにいろいろな本が書かれたのだが、それらの本が売れたということは、国民の中に真実を知りたいという気持ちがあったからだ。

 ある大手書店の店長は、「客が求める本を並べるのが書店の役割」と言い、「偏った」という指摘に「本は著者が切り取った社会の一側面。全てが『偏っている』ともいえる。圧力に負けていては、書店はやっていけない」と語っているが、その通りである。

 「SEALDs民主主義ってこれだ!」は売れ行きナンバーワンだそうだ。また高橋源一郎「ぼくらの民主主義なんだぜ」「社会を変えるには」(小熊英二)など、日本の著者だけでなく、古典のカント、プラトンまで含まれているブックフェアである。

 おそらく「偏っている」と批判する連中は、戦争容認の安保法改悪反対の草の根の動きにイライラしてやってことに違いない。書店のブックフェアを批判して中止させれば「それ見たことか」と快哉を叫んでいるに違いない。

 しかしこうした批判に対し、自主規制をするということは、自由と民主主義の自殺行為であり、戦前の自由にものも言えなかった、あの暗黒の時代に戻る動きを助けることになるのだ。

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2015年11月 8日 (日)

憲法6条を守ろう 2015愛知県民のつどい―④―

●安保法施行で自衛隊に起こること

 1.南スーダン国連平和維持活動(PKO)の変化

  ①「駆けつけ警護」の開始

  ②宿営地の共同防衛←南スーダンには日本人NGOはゼロ。8月27日に停戦合意しているので、「駆けつけ警護」はいらない。

 2.ジブチっ拠点の変容

  ①国際平和協力活動の拠点化

  ②中東、アフリカの前線基地化

 3. 米国からのガイドライン実施の要求

  ①IS(イスラム国)への空爆支援または空爆参加

  ②地上軍派遣の際、陸上自衛隊の派遣要請。

   安保法により、断ることができない。後方支援の自衛隊はジュネーブ条約が適用外なので拘束されたら、他国の刑法で裁かれることになる。

  武器使用により、殺人、傷害致死を起こす。その場合日本国内法で裁かれる。

 4.防衛費の増加、自衛隊の増強

  安倍政権になって、それまで11年連続で減っていた防衛費が3年連続増えており、現在約5兆円。オスプレイ購入、新兵器購入、隊員増などでさらに増えるであろう。なぜなら「専守防衛」の建前が崩れ、自衛隊は肥大化する。

  海外における武力行使とあいまって、周辺国に日本への警戒感が強まり、東アジアでの軍備拡張競争の引き金を引くことになる。軍拡競争の時代へ。

  「日本を取り巻く安全保障環境の悪化」が安倍の決まり文句であった。その安倍のウソが本物になる危険性が増大するのだ。

安倍首相の「積極的平和主義」とは”平和”に代えて”戦争”を入れるとよく分かる。「積極的戦争主義」なのだ。

  では、どうすればよいのか。次なる展望。

1.安保法の死文化

 ① 裁判による闘争

 ②批判的な自衛官を支援し、政権を孤立させる

2.参議院選挙で野党が結束する。

 来年夏の参議院選挙で野党の議席を増加させ、与党を追い込む。そして、次の衆議院選挙で自民党政権を交代させる長期構想を持って闘う

3.安保法反対を持続する

 立憲主義、法治国家、そして真の平和国家を取り戻す息の長い闘いが必要である。

                         以上講演要旨

 安倍政権に「忘れっぽい日本国民」と言われたが、決して忘れてはならないのだ。

 

 11月13日には、午後6時半から、東京の日本教育会館一ツ橋ホールで「鶴見俊輔さんの志を受け継いで 9条の会講演会」がある。1200円。

 大江健三郎、澤地久枝、益川俊英、森まゆみのみなさんが話される。

 11月21日(土)2時半 名古屋市教育館講堂。500円。学生無料。

 「戦争法は廃止できる。~主権者は私たち国民だ~  中谷雄二弁護士

 

 

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2015年11月 7日 (土)

憲法9条を守ろう 2015愛知県民のつどい―③―

●憲法無視の安全保障関連法

 1. 集団的自衛権の行使(存立危機事態=武力攻撃事態法、自衛隊法)

  武力行使の三要件に合致すれば、可能。

 日本は経済的損失のために海外で武力行使ができる、→資源獲得に乗り出した太平洋せんそうの南方進出と同じ理由

  ※集団的自衛権を使う際の前提条件。(1)密接な関係にある他国への武力攻撃が発生し、日本の存立が脅かされ、国民の生命、自由および幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある(存立危機事態)(2)我が国の存立を全うし、国民を守るために他に適当な手段がない(3)必要最小限度実力行使にとどまる――の3点からなる。(コトバンク)

2.他国の軍隊への後方支援

 ①日本の平和と安定に重要な影響(重要影響事態法)

 ②国際の平和と安定を目的(国際平和支援法=恒久法) 例 イラク特措法。国連決議ま

  たは関連する国連決議がある場合。

  どんな他国軍で後方支援。後方支援だから安全とは絶対言えない。

3. PKOの拡大と国際的な平和協力活動(国際平和共同対処事態法=PKO協力法)

4. 武力攻撃に至らない侵害(自衛隊法)

 弾道ミサイル警戒監視中、共同訓練中の米軍などの防護。米軍などは日本防衛のために活動しているとは限定sれない。

 前提になっているのは、自衛隊法95条「武器等防護のための武器使用」。それを判断するのは、現場の自衛官である。他国軍の防護は「集団的自衛権の行使」と同じ。それを現場の自衛官に丸投げするのだ。

5.その他

 ①船舶検査活動、周辺事態以外でも強制検査

 ②在外邦人の救出、武器使用を伴う

 ③他国軍への物品・役務の提供、止めどもない軍隊化につながる

6.国会承認は「原則事前」

 ※派遣内容は特定秘密とされ、「事後」では意味不明となりかねない

 ※今回の法制化で、もはや憲法改正なしに自衛隊は事実上、軍隊に!

 

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2015年11月 6日 (金)

憲法9条を守ろう 2015愛知県民のつどい―②―

 ●何でも決める第二次安倍政権

1.手段としての「富国強兵」

 ①富国→アベノミクスによる株高、円安の演出。それによって恩恵を受けられたのは、大企業と富裕層だけ。一般国民は円安で輸入価格が上がり、食料品に反映して、物価高にあえいでいる。

 ②強兵→自衛隊を積極活用した安全保障政策への誘導。

2.独裁に等しい閣議優先、国会軽視

 安倍首相は重要な議題をすべて閣議決定という手段で決めてきた。閣議といっても20名以下の大臣で決めることであり、反対する者はいないし、もし反対すれば入れ替えるだけだから、事実上の安倍独裁である。

 そうやって決めたことは、国家安全保障政略、防衛計画大綱、中期防衛力背日計画である。

 そして昨年7月1日の憲法解釈へんこうによる「集団的自衛権行使容認」であった。ありえない事例をみせて国民を騙す手口であった。

 ガイドラインの先行、安全保障法制は後回しにした。

●安倍訪米の狙いは何か

1.改憲へ向けた米国詣で

 ①リセットしたかった安倍政権へのマイナス評価。

   ・2013年の初の訪米では昼食を含めてたった1時間半というオバマ大統領との会談。

   ・靖国参拝などでつくられた歴史修正主義を上書き

 ②そこで2回目の訪米では、手土産を用意した。それは「ガイドライン改定」と「TPP支援」

   ・ガイドライン改定で、地球規模で戦う米軍に自衛隊を提供

   ・TPPをやりたいオバマ大統領を支援するため、譲歩に譲歩を重ね日本の農業を米国に

    提供。日本の農業は食いつぶされるであろう。

    戦後レジーム脱却を掲げる安倍首相だがむしろ固定化させた

2.米国に安保法制を夏までに成立を約束した意味

 ・衆議院で2/3の多数を握ったので成立は可能。何としてもやる。

 ・2016年 参議院選挙では与党で2/3議席を確保。野党はバラバラだし、安保でもめたこと

  は忘れるであろう。

 ・2017年 第1回めの憲法改定のための国民投票実施。そのときは国民に慣れさせるため

  に、環境権と緊急事態条項を憲法に入れることを提案する。しかし、緊急事態条項は安倍  

  首相に自由に自衛隊を派遣させる根拠にされる恐れがある。

 ・2018年 第2回の国民投票で憲法9条を改定。

 安倍首相が任期2年で衆議院を解散したのは、次の4年間を確保できるからで、4年間の

 安倍政権の間に、9条改定までやってしまうという目論みなのだ。

                ―つづく―

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2015年11月 5日 (木)

憲法9条を守ろう「2015愛知県民のつどい」―①―

 憲法が公布されて69周年、文化の日に名古屋市公会堂で「憲法公布69周年 憲法9条をまもろう 『2015愛知県民のつどい』」が開かれた。

  今年は安倍政権によって憲法の解釈を勝手に変え、集団的自衛権行使容認と自衛隊海外派遣を可能にする安保法制が、国民の反対を無視して乱暴なやり方で可決された。来年3月頃には施行する予定と言われる。

  そういうこともあって今年の集会はきっと多くの人が参集するだろうと思って出かけた。開場15分ぐらい前に公会堂に着いた。200人ぐらい並んでいた。チケットを買って並んだ。

  12時半に開場され中に入った。いつもは2階席に行くのだが、今年は1階へ行った。そして中央の前から2列目に席を取ることができた。

  定刻の1時に始まった。司会は若い学生の女性であった。慣れない感じであったが一生懸命に努めていた。

  プログラムは2部に分かれていた。第1部は「沖縄の心を歌と踊りにのせて」と題して、浜盛重則さんの三線の演奏と唄で5人の男女が太鼓をたたきながらエイサーなどを踊った。安里屋ユンタなど7曲あった。

  その次は、海勢頭 豊さんのギターと創作の歌で若い女性が一緒に歌った。紹介がなかったので名前も分からなかった。さとうきびの花、月桃、椎の川など8曲を歌った。最後の曲は辺野古旅情でみなとてもいい歌であった。沖縄の思いを語ってとてもよかった。

  第2部は講演で、東京新聞論説委員兼編集委員の半田滋さんが「戦後70年 問われる日本の針路」と題して話した。驚いたことに最後まで原稿を見ることなく、よどみなく話した。レジメが用意されていて分かりやすかった。新聞の中では東京新聞は一番いいと言われているがさもありなんと思った。

 以下、講演要旨

   来年3月に施行される安全保障関連法は戦後の平和国家の姿を一変させる悪法だ。元最高裁長官、元内閣法制局長官、多くの憲法学者が指摘する通り、憲法違反の疑い濃厚である。

  こんな法律によって、海外派兵される自衛隊は不本意に違いない。安保法の成立よりまえに米国との間で「ガイドライン」を改定しており、米国の戦争に世界規模で巻き込まれる恐れが高まった。

  ●安倍首相の狙いは何か。国家主義的国家への変容と改憲か解釈改憲かの2本立て。

第一次安倍政権でやったことは、次の3つである。

 ①教育基本法の改悪→愛国心を植え付けるための道徳教育。式等で国旗掲揚、

                国歌の斉唱。従わない教員は処罰されている。

 ②国民投票法の制定→憲法改定への地ならし。

 ③安保法制懇談会の設置。

●なぜ改憲か。

①安保改定で退陣した祖父、岸信介の無念を晴らす。

②2012年4月に発表の自民党憲法草案実現。→国家主義、天皇元首制、基本的

                              人権の抑圧、国防軍設置。

●なぜ集団的自衛権行使を容認するのか。

①安倍首相の政治信念

②外務省の思惑(尖閣防衛)

③米国のアーミテージレポートの影響

                       ―つづく―

 

 

 

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2015年11月 4日 (水)

「生涯健康脳」という本を読んで―⑦―

 女性の脳と男性の脳には違いがあるという。外見にも動作や態度にも違いがあるのだから脳に違いがあるのは当然ではあるが。

  男性と女性の脳を調べてみると、形や機能にも違いがあることが分かったというのだ。「前頭葉」や「側頭葉」にある「言語野」の体積が一般に女性の方が大きいという。そのためか「言語能力」も男性より女性の方が高いことがわかっているという。(P.38)

  「女が3人よれば姦しい」と昔から言い、中国の古代に作られた漢字もその通りになっている。経験的にも女性は本当におしゃべりである。それに比べて男性は控えめである。話すことだけでなく、文字を書いたり理解したりする働きも言語野にあるので、その面でも女性がすぐれているという。

  「一方、男性は空間を認知したり論理的思考力をつかさどる「頭頂葉」の体積が大きく、この部分の能力が高いと言われている」という。(P.39)

  古来哲学者とか思索をする学者や宗教家、政治家などは男性が多いのはその表れかもしれない。軍隊の指揮官なども男性である。女性には方向音痴だという人が多いが、男性には少ないようだ。

  こういう違いができてしまったのは、男性は原始時代よりはるか昔から狩猟に出かけていた時間が長いからだというのだ。地形見分けたりや狩りの能力を高めてきた、つまり空間認知力が発達したという。

  女性は男性が狩猟に出かけている間、子育てをしたり、家事をしたり、隣人と助け合えるコミュニティを築く必要から社会性や言語能力が発達したという。

  先日「ためしてガッテン」でこのホルモンは内臓脂肪から出るもので、内臓脂肪が多すぎても少なすぎてもホルモンの出方がよくないという。女性は男性よりも長生きのホルモンである「アディポネクチン」というのが多いと言っていた。

  ところでこの本によると、男性の脳と女性の脳を比べると、女性の脳の方が加齢に強いという。それは女性ホルモンの「エストロゲン」が関係しているというのだ。このホルモンは、女性の体を作るだけでなく、骨や血管を丈夫にし、コレステロールのバランスを取るなどの働きをしている。それだけでなく脳を守ることにも関係しているそうだ。

  脳画像を調べると、脳の体積は男性は20歳ぐらいから減っていくが、女性は50歳ぐらいまでは減り方が緩やかなことがわかっているという。閉経期の50歳ぐらいから男性と同じスピードで体積がへるのだそうだ。エストロゲンが脳を保護する働きをしているからだという。(P.37)

  こうしてみると、男性はアディポネクチンとエストロゲンの二つのホルモンで女性より不利に生まれてきているのだ。平均寿命が女性が勝るのも当然ということである。100歳以上の長寿者も女性が圧倒的に多い。

 女性は年を取っても髪の毛が多いのもホルモンのお蔭なのだろう。

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2015年11月 3日 (火)

日野市役所の行為に驚く!

 11月2日の「天声人語」を読んで驚いた。それは東京都の日野市役所が古い公用封筒を活用するために、封筒の表に書かれていた「日本国憲法の理念を守ろう」という文言を黒塗りで消したといのだ。

 この封筒は2010年、2011年に作られたものという。日本国憲法を守るのは公務員として当然のことであり、憲法99条にも明記されている。

 天声人語によると、日野市議会は新しい憲法の制定を求める意見書を昨年6月に可決したそうだ。自民党は憲法改正をやろうとし、憲法草案まで用意している。その意向に沿ったものであろう。

 現行憲法を守る啓発の文言がよほど目障りだったのか、それとも集団的自衛権行使可能によって、憲法9条を勝手に変えてしまった安倍政権におもねるものであったのか、両方であろう。

 ここ数年、憲法9条を守るとか原発廃止とかの運動に対して、自治体や大学などが会場提供を拒むという傾向が見られる。戦争反対、憲法を守る、原発反対などの運動は危険な政治活動だと判断しているのだ。しかしそれは憲法違反そのものである。

 安倍政権自身が憲法を勝手に解釈変更し、戦争が出来る環境にしたが、それに障害となる動きを封じ込めようとしているのだ。

 日野市では単なる事務的ミスであったとしているが、そんなものではないことはミエミエである。その後の封筒には憲法を守る文言は印刷されていないという。

 特別機密保護法や安保法改悪などで、着々と戦前のような「ものいえば唇寒し」という状況が作られていくことを深く憂える。

 ところで今日は「文化の日」、戦前は明治節であった。秋の天候の安定したこの日を文化の日にしたのは大変良かった。しかし、文化の日をやめて元の明治節にしようという動きがあることを知り驚いた。その旗振りは桜井よし子という右翼の旗頭だという。もちろん安倍首相も大賛成なのであろう。最近こういう戦前回帰の動きが活発になってきている。

 富国強兵の明治を懐かしみ復古しようという流れが出来つつあるようだ。日野市の動きもその流れの一つと捉えるべきである。

 

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2015年11月 2日 (月)

ハローウィンとゴミの散乱

 ハローウィンなるものがいつごろから日本に輸入されたのか?私が英会話の勉強を始めた頃、約40年前には、テキストのダイアローグにハローウィンが紹介されたことがあった。イギリスやアメリカなどでは、Trick or Treatと言って子どもたちが近所の家を回ってお菓子をもらうということであった。

 

 またJack-o'-Lanternという、カボチャをくり抜いて人の顔を造り、中にローソクを灯し、悪霊を追い出すということも知った。秋にカナダを旅行したとき、巨大なカボチャを置いてあるのを見たことがある。この頃では日本でも小さな装飾用カボチャを見かけるようになった。

 

 バレンタインデーは神戸のチョコレート会社のビジネスから始まったと聞いたが、ハローウィンは誰が仕掛け人なのだろう?ここ数年で広がってきたように思うのだが。

 

 一昨日はハローウィンということで、たまたま大須に出かけたので、ハロウィーン・コスチュームの人を見ることができると思っていたが、あまり見かけなかった。

 

 NHKニュースを見ると、東京の渋谷スクランブル交差点辺りは大変な賑わいであった。DJポリスというポリスも登場したそうだ。

 

 一番心配されたのはゴミで、昨年は大量のゴミが残されたので、今年は都がハローウィンのゴミ袋を配布したという。それでも映像で見ると数えきれないゴミが路上に散乱していた。

 

 しかし、そのゴミを拾って回収するNPOなどのグループがいくつか現れて街をきれいにしているのを見て感激した。若い人たちの中でツイッターで呼びかけあっている様子も映し出された。

 

 こういう自主的な人々がいることを知って日本もまだまだ捨てたものではないと思ったが、一方、ハローウィンを楽しんだ人たちの多くがゴミをまき散らして自分たちが楽しむことだけであったのは本当に残念である。

 

 どうしてゴミを持ち帰るということができないのであろうか。公共の場でゴミを捨てないというのは人間としての基本的な道徳である。安倍政権は道徳を国家への忠誠に重きを置こうとしているが、日常生活の中の、他人への思いやりこそ大事な道徳である。

 ハローウィンで遊び騒ぐのは結構、だがゴミの始末ぐらいはきちんとできる人間になってほしい。そこへ行くとハロウィーンのコスチュームでゴミを拾う人が僅かでもいたことは嬉しいし、自主的にゴミを片づけるグループができたことは本当に素晴らしいことであった。

 普段の生活の中で、ゴミを路上に捨てないというちょっとした心がけを守ることから始めてほしいと思う。

 余談だが、ハローウィンとハロウィンの2つの言い方があるようだ。私は英国式のHalloweenによった。ちなみに一番盛んな国はアメリカだとか。ドイツ、フランスなどヨーロッパでは余り盛んではないとテレビで言っていた。日本はますます盛んになるのであろう。

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2015年11月 1日 (日)

正論だ!「正規雇用で競争力発揮を」というコラム

 10月30日の朝日新聞「経済気象台」という小さなコラムに「正規雇用で競争力発揮を」という見出しを見つけた。こんなことを言う人がいるのは珍しいなと思い、読んでみた。

 「戦後しばらくは、国民に教育を平等に与え、能力の底上げをはかることに重きが置かれた。学校は経済の復興を担う『人づくり』の場という色彩も強かった。高度成長の時代、人々は終身雇用のもとで懸命に働いたものである」と書いている。

 戦後の教育を受けたのは私の世代である。新憲法に明記されている男女平等と教育の機会均等のもと新しい教育が模索された。戦時中の軍国主義教育から解放されてみな自由に生き生きとしていた。

 高等学校を卒業して戦力として工場や会社などで働く者も多かった。集団就職という言葉があった。そういう人たちが戦後の復興を担って働き蜂として働いたのであった。そして終身雇用という身分の保証のもと、正社員として貢献したのだ。

 「しかし、教育界では昭和40年代から『管理と競争』が広がった。成績上位者のクラスをつくるといったやり方で、序列化が進んだ。点数をたくさん取る人間が優秀という価値観が強まったのだという」と書いている。

 進学競争が激しくなり、塾や予備校が盛んになり、いい学校を出て、いい会社に就職という風潮が広まったのだ。「エリート」「落ちこぼれ」という対照的な表現もあった。管理としては中学・高校の生徒手帳の厳格化があった。

 つづいて「経営者の一人として考えさせられた。今活躍する経営者は「管理と競争」の教育を受けた世代が多い。それが金儲け優先や人を単に労働力としかみない風潮につながっているのではないか」と書く。

 私はこの指摘に注目する。勤労者・労働者を道具のようにみなし、金を稼ぐために、使えないと見たらどんどん切り捨てていくのだ。

 筆者は「企業社会では非正規雇用が当たり前のようになり、・・・・労働者派遣法が改正され、企業は3年ごとに人を代えれば、同じ業務で派遣を活用し続けられるようになった。」と述べ、派遣労働の固定化に懸念を示している。

 安倍政権は企業の求めに応じて派遣法を改定し、労働者の地位をますます貶めてしまった。働く人を一部のエリート以外は人間としてみない、利益追求のためには手段を択ばない、新原理主義の資本主義を推し進めているのである。

 最後に次の記述がある。「企業が非正規雇用に頼る理由の多くは、『人件費を抑えないと、競争に負ける』というもの」

 正にその通りである。企業側の理由は競争に負けないよう、利益を増やせるようにという理由でコストをできるだけ低く抑えようとするのだ。マルクスが指摘した「搾取」が極まったということができる。

 しかし筆者は、「だが、人を短期間で入れ替えてばかりでは、技術やノウハウは蓄積しない。正社員だけでも、技術力で世界で勝負している企業もあることを知ってほしい。これが本当に競争力のある企業だと言える」と結論している。

 かつては技術の継承や鍛錬があった。しかし今はそれが出来ていない企業が多いと聞く。目先の金もうけだけでは人間を育てられないし、ひいては競争力を失い消滅するであろう。

 このコラムを書いた人は経営者だというが、経営者の中にも世論を吐く人がいることに感心した。企業は働く人を大事にして、正社員を増やして、技術の継承や発展をできるようにすべきである。

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