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2015年11月23日 (月)

CAFE VITAバス旅行で宇治平等院へ

 CAFE VITA主催の今年のバス旅行は、京都宇治の平等院であった。平等院には何度も行ったことがあるが、久しぶりなので参加することにした。

  当日の天気予報は雨であった。でも仕方がない。8時過ぎにCAFE VITAの前をバスは出発した。バスは参加人数の関係で、サロンバスであった。私はサロンバスは初めてであった。

  このバス旅行に珍しい人がいた。メキシコ人でドイツの大学の教授をしているIさんであった。マスターが彼は英語が話せるからと私に紹介をしてくれた。それで彼と私は向かい合いの席に座った。

  私はメキシコには行ったことがないが名古屋にはメキシコで絵の勉強をした北川民治画伯がいたことやメキシコにはピラミットがあって、春分の日に太陽の光が1点をさすことを知っていると話した。

  バスは東名阪道路を走って宇治に着いたのはちょうど2時間半後の10時半であった。表参道の鳥居をくぐって入って行き駐車場に着いた。平等院はお寺なので鳥居はおかしいと思い後でガイドに聞いたら、縣神社の鳥居だと言っていた。

  バスを降りると平等院の南門まで歩いて行った。雨はそれほど降ってはいなかった。南門から入ると平等院の裏に出た。背後から見る平等院で屋根には金色に輝く鳳凰が2羽のっていた。

  脇の道を行くと平等院の左側に出た。前に池があって鳳凰堂が立っていた。向かい側の岸にはたくさんの人がいた。

  平等院の参観者は多いので鳳凰堂に入る時間まで1時間余りあるということで、まず鳳凰館というミュージアムを見ることになった。

  鳳凰館には、鳳凰堂にある52体の雲中供養菩薩のうち26体が取り外されて見やすいように飾ってあった。堂に残っている中にレプリカをはめてあると言っていた。

  また鳳凰堂の内部をかたどった部屋があり、そこに模写した壁画などで様子を再現してあった。後で分かったのだが、鳳凰堂の内部は古くて色が褪せてわかりにくいのでミュージアムにレプリカを作ったのだった。

  ミュージアムを出ると、池のふちにある六角堂という東屋の下で説明を聞いた。六角堂の柱は400年前の古いのも残っているという。

  池の正面に移動して説明を聞いたとき、ガイドは鳳凰堂の方に注目するように言った。阿弥陀如来の顔がライトアップされて見えるというのだ。なんでも天気が悪い時だけ、説明するときライトアップするのでこちらから顔を見ることができるのだそうだ。まるい窓を通して如来の顔が見えた。写真に撮ったらきちんと写っていた。

  私は知らなかったのだが平等院は10年以上かけて修復されたのだそうで、屋根の瓦はほとんど新しくし、以前は鳳凰は銅版であったがその上に金でメッキをしたのだという。建物も丹土という塗料で朱色に塗られていた。触るとはげるので触らないようにと注意があった。

  平等院は池に反射して映っていて写真でもきれいに撮れていた。池を巡って鳳凰堂に入った。券には11時50分入場と記してあった。一度にはたくさん入れないので時間で区切って入場させているのだ。入場料は500円であった。

  中に入ると女性の係りが説明をしてくれた。興味深かったのは、丸い窓があって春分の日と秋分の日の2回、対面の山の低いところから日が出て、太陽の光が阿弥陀如来をさすように作られているということであった。私はIさんにその話をしたら、メキシコのと同じだと納得していた。私は平安時代にそういう天文学の知識があったことに驚いた。

  鳳凰堂ないの雲中供養菩薩の中にレプリカが混じっているのは判別できなかった。以前敦煌に行ったとき、石窟の中に天女のようなものがたくさん描かれているのを見たがそれとよく似ていた。

  阿弥陀如来はやさしい顔で人々を救う姿を巧みに表現していた。約3mあるという像は定朝の作で寄木作りだそうだ。寄木という作り方であの大きな像を作ることができたのだ。

  鳳凰堂は極楽浄土を模したものと言われるが、壁に描かれている絵は、上品から中品、下品と九品(くほん)の等級に死んだ人を分け、それぞれにあの世での行き場所を区別して、レベルによって迎えの仕方や往生の仕方が異なるというのだ。浄土教の観無量壽経に書いてあるという。

  この堂を建立した藤原頼道はこの世の極楽浄土を描き死後は上品として極楽へ往生することを願ったに違いない。平等院という名は仏が平等に救ってくれるというところからつけられたものだというが、九品往生の考え方との矛盾を強く感じた。

「九品往生 鳳凰堂」の画像検索結果

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コメント

 日本国内でも知らないところがほとんどです。元気なうちに行ってみたいところがたくさんあります。

京都はアメリカの旅行者向け雑誌で行ってみたいと都市のベストワンに3年連続で選ばれたことが今年も話題になった。私は定年後10年余り足腰がしっかりしているうちにと専ら海外へ出かけていた。70歳を過ぎたのを機にこれからは国内にもっと目を向けようと思っている。それに海外はとても物騒になったこともその思いを強くしている。京都についてもまだまだ知らないことばかりである。

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