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2015年10月29日 (木)

伏見稲荷へ行く

 京都への旅行の最終日は、現地解散であった。南紀から来たグループは1日に1便だけあるという、京都始発「くろしお」で帰った。東京や三重や名古屋から来た人たちはグループや単独で観光をする。

  私は伏見稲荷に行きたいので、一人で行動することにした。堀川通りにあるルビノの前にバス停があり、そこから京都駅行に乗った。バスは大変混んでいたが、運よく座ることができた。

  運転手に「マナカ」が使えるか尋ねたら、分からないから試しにタッチしてと言った。料金も用意しておいて、タッチしたら使えたのでよかった。京都駅前にはバスが次々に入っていた。また、バスを待つ行列の長さにも驚いた。名古屋市バスはお客があまりないがさすがは観光都市京都だと思った。

  京都駅からは奈良線で2駅めの「稲荷」で降りると聞いていた。ちょうど電車が出発するところで待つことなく乗れた。

  「稲荷」駅に着くと外国人がたくさん降りた。駅にいた中国人の案内係にパンフはないかと尋ねたら、あると言ってスタンドを指さした。英語と中国語のパンフがあった。中国語を手に取ってみると日本語も書いてあったのでそれを持った。

  駅から出ると他の客が手荷物を預けるところを探していたので、私も預けた方がよいと思いコインロッカーに戻った。最後の一つが運よく空いていたのでよかった。

  駅前から伏見稲荷が始まっていた。「伏見稲荷は連続2年外国人に一番人気の観光スポット」と書いた大きな幟がいくつか立っていた。

  私が伏見稲荷に来たいと思ったのは、イギリスにいるDさんとMさんが夏に伏見稲荷を観たと言ったことと、丁度その頃NHKで京都巡りの番組をやっていて、偶然に伏見稲荷の魅力を知ったからである。

  大きな山門をくぐり本殿に参拝をした。本殿の後ろの方の社から道が左右に分かれていた。どちらに行くか迷ったが立て看板の地図を見て右がよさそうだと判断した。最後まで歩いて分かったのだが、右回りに道を取って行けばよいということであった。

  最初の大きな鳥居が並ぶ道は工事中で通れなかった。外側に迂回して次の小さめの鳥居から歩き始めた。鳥居がぎっしりと並んでいてまるでトンネルのようであった。

  山の頂上に向けて造られているので石畳と石段の連続であった。鳥居の向こう側には林や森があってそちらを歩いたほうがいいぐらいであった。

  鳥居のトンネルをゆっくりと歩いて登ったが、若い人たちは元気に登っていた。途中にトイレがあったがあいにく清掃中で我慢することにした。人が登る時間帯に清掃をするのはおかしいと思った。

  かなり疲れて来て「三の辻」まで来ると急に視界が開けて京都市内を遠望できた。そこでちょっと休んでまた登った。途中にはところどころに茶屋があった。

  「四の辻」まで来るとまた道が分かれていた。地図では右が「1の峰」方向だと出ていたのでそちらに向かった。まだ35分あると書いてあった。とにかく来たからには最後まで登ろうと思いゆっくりと歩いて行った。

  登る人、下りてくる人はほとんど外国人であった。老若男女さまざまであった。聞こえてくる言葉も英語、中国語、ポルトガル語、スペイン語・・・・いろいろであった。日本人の中には杖をついている年寄りもいた。

 やっとのことで「1の峰」に着いた。1時間半近く掛かっていた。そこからは反対方向に行った。看板に「少し上って後は下り」と書いてあった。要所には行先や方向を示すものが立っているのだが分かり難いのだ。下りる途中で店がある分岐点に来たが、どちらに行けばよいのか分からないので店に人に尋ねた。よく見たら「EXIT」と書いた紙が貼ってあるところがあった。

  下りは楽だが1歩ごとに膝に応えるので右足が痛んだ。それで途中から左足から踏み出すことにした。

 「三の辻」まで来ると道が分かれていた。別の道を行こうと思い右の方に向かって歩いた。途中で鳥居のトンネルはなくなったが、こちらの道には至る所に小さな社があった。さらに下り行くと新興宗教まであった。とにかく神様の多いところだと思いながら歩いた。

 本殿まで戻ると所要時間は2時間20分余りであった。こんなしんどいところにはもう2度と来ないだろうと思った。金毘羅さんの石段には3回登ったことがあるが、若かったこともありそれほどえらいとも感じなかった。

 京都駅に戻ると1時半ぐらいであったが、もう京都を見物する元気が残っていなくて名古屋に帰ることにした。

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                   最初の鳥居は工事中
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                      鳥居のトンネル
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                     京都市内を望む
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                      1の峰付近の神社
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                     道を尋ねた茶屋

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                        本 殿

 

 

 

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