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2015年9月15日 (火)

シールズへのインタビュー―②―

──当事者として動く、ということはいままでは実感としてなかったということですか?

【牛田】:いや、それまでも実感としてはあったんですけど、思想の流れと言うか、日本社会全体の気持ちのあり方としては、人びとが上から目線でものを見て、たとえば「しばき隊とレイシストがいる、それぞれの正義がある」というようなものの見方から、そうじゃなくて自分が当事者であるという、地に足がついた感じですね。

【奥田】:以前は、コレクティヴ(集団的)に動くということには抵抗があったんですね、みんな。客観的な事実がないとダメだというような。

【牛田】:僕なんか、最初のデモの前日のミーティングでは最悪だったもんね。「なんだお前ら、デモやんの?」みたいな感じで。「その前にまず勉強とかした方がいいよ」なんて言ってた。

【奥田】:そうそう。それを「まあまあ」って。

【牛田】:やってみて、デモ、大事だなって(笑)。僕の政治哲学観が出来たっていうか。政治と哲学とは別のもの、つまり哲学というのは判断しないんですよ。本当にこれが正しい、全部完璧に正しいとなるまで判断しない、とにかく考える。で、悩む。でも政治っていうのは、確実に間違う。なにかに賭けてみる、決断をする瞬間のことを、僕は政治って考えていて、観察者としてじっくり考えることと、ある局面では選択する──そのふたつを行き来するということを、最近カール・シュミットとかを読んで思ったことです。

【奥田】:僕自身が得たものは……安保法制にやたら詳しくなった(笑)。日本国憲法も全部ちゃんと読んだことなかった気もするし、安保法制に関しても、なんのこと話してるんだろうと思っていたことが、いまは国会を聞きながら「あー、ここは質問しないんだ」「(この議論は)ここで終わっちゃうんだ」ということが分かるようになった。ということは、だいぶ詳しくなったということじゃないかと思います。

 あと、高校生を含めて、(政府や法案について)「立憲主義を分かっていない」とか「憲法違反だ」とか語り始めた。立憲主義のシステムをちゃんと理解できる人が世界中にどのくらいいるのか分からないですけど、いま日本では、憲法と権力者の関係性みたいなことがこれだけ連日ニュースで流れている。──それでも安保法制は必要だという人もいるけれど、でも、なんで憲法違反なのか、なんで憲法違反だとダメなのかということを意識したことはなかったんじゃないかと。立憲主義という言葉の意味が分かる人が、この数ヶ月ですごく増えたと思うんです。
 

 なんでそう思うかと言うと、礒崎さんっていう内閣補佐官がTwitterでつぶやいたんですが、立憲主義という言葉を知らなかったんですよ。東大法学部を出た人が立憲主義を知らなかった。「法の支配という言葉は分かりますが、立憲主義は」って。

 つまりその人は法律と憲法の違いが分からないんですよ。そういう人が、この政府を含めて多かった。野党の人だって、これまで「立憲主義」という言葉をこんなに使ったことなかったんじゃないかと思うんで、そういうことも社会が得たことの一つかな。
 

 単純に怒る、声を上げることが良くなったということもあるけど、一方で牛田くんが問題としている「客観的な事実だけじゃダメなんだ」ということ。個別的な怒りから、客観的な、普遍的な知識まで手に入れつつあるんじゃないかな。民主主義についても「民主主義は数じゃないんだ」ということをTVで一般的に言える。

 以前、国会議事堂の駅を上がって行くと、「みんなで決めたことはたいてい正しい」という広告があったんだけど、「選挙に行けばいいじゃん、お前たち」という意見がバカっぽく見えて来ちゃった。それまでは「選挙に行けばいい」と言われると、「ああ、なんて真っ当なんだ」という感じだったけど。普通にTV見てても、そういうことに「選挙だけじゃなくて、こういうの(デモ)も大事ですよね」って言い返してくれる人がけっこういる。しかもお昼の情報番組で。これにはすごくびっくりしました。夢みたい。ほんとは当たり前のことなんですけどね。

──それを言わせるだけのものを見せ続けたということでしょう。

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コメント

 他にも心を打つスピーチをする若い人たちがたくさん出たのは大収穫です。

恥ずかしながら今回のことで私は奥田愛基さんのことを初めて知りました。ブログ子の言うようにスピーチ内容は理路整然としていて、分かりやすく、重要なことを網羅していて、決して攻撃的な言辞を
弄することなく、謙虚に切々と感性に訴える姿勢があります。立場を異にする議員さんの琴線にも少しは触れるものがあったのではと推察しますが、、。
でも組織の論理が優先するのは世の常です。職を
賭して自らの立場を明らかすることを期待することは無理なことです。圧倒的な数の論理で法案は可決されることでしょう。奥田愛基さんはネットにたくさん記事が出ているので読んでみます。

奥田さんたちシールズの若い人たちはとてもしっかりしています。自民党の浅野議員だったかの軽薄な若者というコメントとは真逆です。頼もしいカギ委rです。

昨日の公聴会で奥田さんは冒頭「先ほどから寝ている方が沢山おられるので、もしよろしければお話を聞いていただければと思います」とまず寝ている議員を起こして、「確かに若者は政治的に無関心だといわれています。しかしながら、現在の政治状況に対して、どうやって彼らが希望を持つことができるというのでしょうか。関心が持てるというのでしょうか。私や彼らがこれから生きていく世界は、相対的貧困が5人に1人といわれる、超格差社会です。親の世代のような経済成長も、これからは期待できないでしょう。今こそ、政治の力が必要なのです。どうかこれ以上、政治に対して絶望をしてしまうような仕方で議会を運営するのはやめてください。」「
世論の過半数を超える意見は、明確にこの法案に対し、今国会中の成立に反対しているのです。」と述べて「どうか、どうか政治家の先生たちも、個人でいてください。政治家である前に、派閥に属する前に、グループに属する前に、たった一人の『個』であってください。自分の信じる正しさに向かい、勇気を持って孤独に思考し、判断し、行動してください。みなさんには一人ひとり考える力があります。権利があります。政治家になった動機は人それぞれ様々あるでしょうが、どうか、政治家とはどうあるべきなのかを考え、この国の民の意見を聞いてください。」と思考停止議員に訴えかけましたが、彼の真摯な訴えが自己保身しか考えない自公議員の心に届いたのか疑問ですが、どこを向いて政治をしているのか(アメリカと経団連だけ?)明日中にも採決を急いでいますね。何とか野党が団結して内閣不信任案や牛歩戦術で今週中の採決を止めてもらいたいですね。


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