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2015年9月23日 (水)

NHKスペシャル「老衰死 穏やかな最期を迎えるために」を観て

 NHKスペシャル「老衰死 穏やかな最期を迎えるために」を録画しておいた観た。私も高齢者だし人生の終わりについては関心があるので観るのが楽しみであった。

  番組は東京の特別養護老人ホーム「芦花」でのドキュメンタリが中心であった。そのホームに入居している2人の女性を追ってどのように死を迎えたかを撮ったものであった。

  特別養護老人ホームの医師は石飛幸三さんで、この人はかなり前に「平穏死という選択」という本を幻冬舎から出版されたので私も買って読んだことがある。

  芦花ホームでは、経管治療などの延命治療はやらず、老衰による自然な死を目指している。「老衰死」という自然な死に方が一番良いものであることを映像を通して知ってもらおうというものであった。

  私は養親を自宅で看取ったが、今から思えば、2人とも老衰による自然死であった。養父は死の1週間前から布団の上に静かに寝たきりで何も食べなかった。苦しむこともなく90歳の人生を大往生で終えた。理想的な死に方であった。

  養母は養父の死後半年ほどして、これも老衰のため85歳でなくなった。当時はこの歳まで生きるとおめでたいと言われたものであった。

 私は二人の死の際にいたので、老衰で死ぬということはどういうものかよく分かった。私も死ぬときは老衰で死にたいと思ったものだ。

 それから長い年月が経って母がやはり老衰で亡くなったが、その時も私は傍に付き添っていた。穏やかに息を引き取るのを見た。93歳であった。

 年を取ると次第に細胞の分裂が弱まるとアメリカの研究者が話していた。炎症性サイトカインが増えることによって身体の機能が低下するのだそうだ。細胞の分裂が弱まると臓器などが弱まり、腸などの消化器官が委縮し食が少なくなる。また心肺等の器官も委縮し働きが衰えるのだ。

 死のだいぶ前からカロリーの摂取は一定量あっても、BMIが減るという現象が見られるという。生命の維持ができにくくなるのだ。そして1週間ぐらい前から双方とも急激に低下していくという。その時期は食べられなくなるのである。

 老衰はゆっくりと進みゆるやかに死にむかうのだという。イギリスではQuolity Of Deathという考え方が行われ終末期ケアの推進機関があり、安らかな死を迎えるのでは世界一だそうだ。

 エディンバラ大学のマクルーリッチ教授は、死ぬときには不快感は少なくなっていると言っている。痛みを脳に伝えられないようになるのだそうだ。そういえば先日のためしてガッテンで腰痛の痛みは実は脳の痛みだと言っていたが、痛みを脳につたえられなくなれば痛いとは感じないわけで、それが自然の摂理なのかもしれないと思う。

 死が近くなると呼吸が速くなり、口を大きく開けて呼吸をするので傍で見ていると大変辛そうに見えるが、当人はそういう自覚はないようなのだ。

 英国の終末期ケア推進機関の人が、「死は負けではない。安らかに死ねないことが負けなのだ。死に向き合うことで人生は豊かになる。穏やかに人生を閉じる力を人は持っていることを先に逝く人が教えてくれているのだ」と言っていた。

 私が若いころまでは、私の養父母のように自宅で死を迎えることが普通であった。だから大人だけでなく子どもでも死を観ることができた。そして死とはどんなものか、実は穏やかなものであることを知ることができたのであった。

 昨今は病院に入院をして管につながれて延命治療を受ける人も多い。その状態は決して安楽ではない。無理に生かされることで苦痛があるだろうと推察される。

 米国のある学会では経管医療の効果はないことが分かったと発表したそうだ。遺漏やカテーテルや点滴などの延命治療は必要ないのだ。

 芦花ホームでは石飛医師の指導でもうずっと前から自然死を実践してきているそうだ。

 

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コメント

NHKの死を扱った別の番組で、死が近づいてくると脳内にホルモンが出て痛みや恐怖を感じなくなると言っていたように思います。老衰死がいいように思います。

Toshiさんのご意見に賛同します。

私もこの番組を見ました。流石、NHKスペシャル、期待通り好内容でした。またブログは大変よくまとまっていますのでしっかり再認識できました。医師にとって死は敗北という考え方が根強くあります。それが、一分一秒でも長く生きていてほしいという家族の心理、さらに病院の経営と相まって死期が近ずいた患者に際限なく結果的には無駄となった治療(健保で認められる?)を施すという悪弊を生んでいました。老衰死と回復の見込みの無い末期患者の死とは一緒にはできない面もありますが、人生をほぼ全うした高齢者には延命治療は施さないが一般化しつつあり、私もそうありたいと強く願います。その方が本人の苦痛が少ないとなれば尚更です。

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