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2015年7月30日 (木)

 日本では見られないフランス紙の記事―参考になる―②

  しかし明らかに、反動的で反民主主義的なイデオロギーへの安倍晋三の政治的根強さは過小評価されていた。「数か月前まで、安倍の最終目的は有名なアベノミクスによって日本経済を立て直すことだと多くの人が考えていた」、と上智大学国際教養学部)教授の中野晃一は分析する。

 「今日、平和的で自由で民主的な憲法の根本的な改変を日本人により容易に売り込むという目的のためだけに 経済的成功を追及しているのではないかと疑問視されている。 そうして、彼が1997年の創設時から加入している団体、日本会議に特有の、帝国主義に憧れを持つ、古い秩序への回帰を押しつける目的でも。」

 「逆説的だがこの非常に重要な団体は 日本では未だに真価を認められていない」、「その出発から、日本会議はレーダーに現れないようにあらゆる注意を払ってきた。広告も出さないし、テレビにも出ない。戸別訪問的な活動をしながら、視線の及ばないところで前進していた。その集会はメディアに開かれていない。そして、会員たちには会談の間も、写真を撮る権利もない。」 

 この信じられない「ステルス性」にはもう一つの理由がある。 「日本会議は、より反動的な、地方で発展してきた」と、日本の右翼運動の専門家である法政大学の政治学者、山口二郎は説明する。 「2012年12月の安倍内閣の指名と、さらに昨年秋の内閣改造後、日本会議所属の閣僚の数がさらに増えて、その強大さに面食らうまでは 大手メディアは、元々ローカルだったこの団体を見下していた。」

 日本会議は1997年、一つは満州侵略を率いた帝国軍元司令官によって、もう一つは主に神道の宗教団体によって設立された、二つの極右団体の合併により生まれた。 「反動的で1930年代に郷愁を抱くこれら二つの集団は、日本が戦争中に行った残虐行為の過ちを告白することに耐えられなかった。彼らによれば、日本人は帝国に誇りを持たなければならなかった」と、山口二郎は説明する。

 1995年8月15日、村山首相が有名な謝罪宣言を述べた。 日本が、「植民地支配」を押し付けるためにアジア諸国を「攻撃した」ことを、日本の政府のトップが初めて、公に、そして公式に認めたのだ。 その日、世界は第二次世界大戦終結の50周年を記念していた。 

 反動主義者と超国粋主義者には、もう我慢できなかった。「分裂したままではイデオロギー闘争に敗北しつつあったと理解したときに、合併した。」 反論し、新しい運動、つまり日本会議を建設することが急を要した。 新しい団体の事務総長職は、1970年代の極右学生のリーダーで、今も強大な力を持つ、椛島有三なる人物に委ねられた。そしてこの団体は今、3万5千の会員と200の支部を数える。

289 PARLEMENTAIRES MEMBRES    (289人の議員メンバー)

              ―つづく―

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コメント

戦前と違って今はテロが怖いです。テロという形で無差別に攻撃をされることが現実になるでしょう。

投稿: らら | 2015年7月30日 (木) 20時07分

過去の過ちをなかったことにして過去から何一つ学ぼうとせず、戦前の天皇中心の憲法を作り、世界中で戦争ができる国にしたいという時代錯誤な思想を未だに根強く持ち続ける日本会議に所属する289人の国会議員は自民党がほとんどですが、それ以外の党に所属する議員もいますから単に安倍をやめさせれば終わりという問題ではないですね。安倍はこの戦争法案を成立させればお役御免で、日本会議の功労者となりますが、それによって日本が失うものはあまりにも大きすぎます。これまで誰一人殺さずに平和国家として世界中から信頼されてきましたが、これからは日本を敵国とみなす国が増えていくでしょう。今こそ70年間守ってきたたくさんの命を犠牲にして得た平和のためにひとりひとり自分に何ができるかを考えて、行動に移す時だと思います。戦争が始まってからでは遅すぎます。戦争を始めるのは簡単ですが、その先何十年間も終わりが見えなくなりますからね。青空に飛行機を見てはビクビクしながら暮らすのは御免です。

投稿: danny | 2015年7月30日 (木) 13時51分

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