安保法反対集会・デモの広がりとプラカード
自民党・公明党それに次世代の党も加わって、安全保障法は衆議院で強行採決された。60日ルールがあるから、9月中ごろには衆議院に戻り、2/3以上の多数で再可決される見通しである。
しかし安保法制反対の集会やデモは全国に広がっている。SEALDsをはじめ若者や学生が立ち上がり始めたのが特徴であり頼もしい。
新聞もその集会の写真をのせるようになったが、写真を見て不思議に思うことがあった。それはどの写真でも、集まった人たちが同じプラカードを掲げていることである。「アベ政治を許せない」「戦争反対」「PEACE NOT WAR]など同じ大きさ、色なのだ。
7月19日の朝日新聞を見てその謎が解けた。誰かが作ったプラカードの元を、コンビニのネット印刷でA3の紙に印刷しているのだという。専用ホームページにパソコンやスマートホンから画像を登録し、印刷に必要な番号などをツイッターやフェイスブックなどで拡散するのだという。見た人はセブンイレブンなどで、白黒は1枚20円、カラーは100円で印刷できるそうだ。
私もネットを見る方だがこのやり方は知らなかった。今風の素晴らしい方法だと思う。これなら誰でもどこでも同じものを持って参加できる。
「アベ政治を許さない」のキャッチコピーは、作家の澤地久枝さんが、俳人の金子兜太氏に依頼したものだそうだ。
その記事を読んだ後、メールの受信箱を開けたら、何と友人から17日にHPアドレスが送られてきていて、開けてみたら澤地さんのホームページであった。そこには18日の午後1時の行動にプラカードを持って参加しようと書いてあった。
https://sites.google.com/site/hisaesawachi/home
麻生財務相は自民党議員の会合で、「どうだ電話の抗議が来るか」と尋ねたら、120ぐらいですという答えがあった。彼は「何だたったそんだけか。大したことないな。そんなもんじゃないんだ」と言って笑っている様子がテレビに映っていた。
確かに60年安保の頃と比べると激しさはなく、おとなしいものだ。しかし、反対の広がりは確実にうねりとなっていると思われる。安倍首相たちは「日本人は忘れっぽいから暑い夏になれば忘れる」と言ったそうだ。二階氏は「内閣支持率はすぐ回復する」と言った。
60年安保のような激しさはなくても、静かに人々の間に、自民党・公明党のやり方の酷さ、憲法無視のやり方が間違いであることが浸透していっているのだ。岸井氏の話では公明党の支持母体の創価学会員でさえ8割は反対なのだそうだ。
今回の安保法制の根幹は、憲法を勝手にな解釈で変えて集団的自衛権行使により、日本が戦争のできる国にするということである。本来なら憲法を改正してやるべきことを、間違った姑息なやり方でやろうとしていることが大問題なのだ。
サンデーモーニングで姜さんが「まさに日本の『存立危機状態』だ」と言ったがその通りである。
また他のコメンテーターが、「安倍首相は強行採決の後、国民に十分理解されていないことは認めると言ったが、理解されていないではなく、理解が進んでいるから反対の声が広がっているのだ」と言っていた。
コンビニ印刷機を利用したプラカード集会やデモはさらに広がるであろう。岸井コメンテーターが「参議院で何が起こるか分からない」と言ったが、安倍政権のクーデターを阻止するような何かが起こってほしい。
新国立競技場の白紙撤回で誤魔化されず、戦争法案の恐ろしさをさらに理解して、反対行動をしていくことが大事である。
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